コラム
LINEマーケティング
LINEリッチメニューの作り方|設定手順・画像サイズと成果につながる設計のコツ
更新日:2026/06/26
LINE公式アカウントでメッセージを配信しても、思うように見てもらえない、サイトやクーポンへの導線が弱いと感じることがあります。こうしたときに見直したいのが、トーク画面に常設できるリッチメニューです。配信メッセージのようにトーク内で流れていくのではなく、トーク画面下部に常設されるため、継続的に目に入りやすい導線になります。
リッチメニュー機能は、料金プランを問わず利用できます。また、リッチメニューの設置自体はメッセージ配信数には含まれません。ただし、配置する情報やタップ後の導線によって、クリック、予約、購入、問い合わせへのつながり方は変わります。運用全体の中でのリッチメニューの位置づけは、LINE公式アカウント運用の効率化でも触れています。
この記事では、リッチメニューの作り方を、テンプレート選択・画像サイズ・アクション設定・表示までの手順で解説します。あわせて、設定できる5つのアクション、成果につながる設計のコツ、標準でできること・できないこと、そして運用全体とつなぐ考え方まで整理します。
目次
LINEリッチメニューとは(リッチメッセージとの違い)
LINEリッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に固定表示される、画像付きのメニューです。画像はタイル状に分割でき、各エリアをタップすると、サイトへの遷移やクーポン表示などのアクションが実行されます。トークを開くたびに表示されるため、ユーザーが必要な情報へ戻りやすい常設導線になります。
よく混同されるのがリッチメッセージです。リッチメッセージは配信するコンテンツの一種で、ほかのメッセージと同じようにトーク内を流れていきます。一方リッチメニューはトーク画面下部に常設される点が違います。即時に届けたい告知はリッチメッセージ、いつでもアクセスしてほしい導線はリッチメニュー、という使い分けになります。
リッチメニュー機能は、料金プランを問わず利用できます。リッチメニューの設置自体はメッセージ配信数には含まれないため、配信コストを気にせず常設できるのも特徴です。配信そのもののコストを見直したい場合はLINE公式アカウントの配信コスト削減もあわせて確認できます。
リッチメニューでできること(設定できる5つのアクション)
リッチメニューでは、分割した各エリアにアクションを設定できます。設定できるアクションは、URL、クーポン、テキスト、ショップカード、アクションなしの5種類です。ただし、すべてのエリアを「アクションなし」にすることはできません。LINE Official Account Managerの標準テンプレートでは、大サイズは最大6エリア、小サイズは最大3エリアまで設定できます。
| アクション | タップ時の動作 | 主な用途 |
|---|---|---|
| URL | 設定したURLに遷移する | 自社サイト・予約ページ・ECへの誘導 |
| クーポン | 作成済みのクーポンを表示する | 割引・キャンペーンの訴求 |
| テキスト | 指定したテキストを送信する(自動応答と組み合わせて使う) | キーワード応答の起点 |
| ショップカード | ショップカードを表示する | 来店ポイント・リピート促進 |
| アクションなし | タップしても何も起こさない | デザイン上の区切り・装飾エリア |
リッチメニューの作り方
リッチメニューは、LINE公式アカウントの管理画面「LINE Official Account Manager」から作成します。流れは、テンプレートとサイズを決め、画像を用意し、各エリアにアクションを設定し、表示設定を整えて保存する、という順です。順を追って見ていきます。
1. テンプレートとサイズを決める
管理画面で「トークルーム管理」から「リッチメニュー」を開き、作成画面でテンプレートを選びます。サイズは「大」と「小」があり、目立たせたい場合は大、トーク画面をすっきり見せたい場合は小が向きます。分割パターンによって設定できるエリア数が変わるため、載せたい導線の数から逆算して選びます。
画像は選んだテンプレートに合わせたサイズで用意します。代表的なサイズは次のとおりです。アップロードできるのはJPG・JPEG・PNG形式で、ファイルサイズは1MB以下です。
| テンプレート | 代表的な画像サイズ | エリア数 |
|---|---|---|
| 大 | 2500×1686px(ほかに1200×810px、800×540px) | 最大6エリア |
| 小 | 2500×843px(ほかに1200×405px、800×270px) | 最大3エリア |
2. 画像を用意する
リッチメニューでは、選択したテンプレートに合わせた1枚の背景画像を用意し、そのうえで各エリアにアクションを設定します。デザインツールがなくても、管理画面のイメージメーカーを使えば、アイコンやテキストを組み合わせた画像を作成できます。よりこだわる場合は、LINE公式のLINE Creative LabやCanvaなどの外部ツールも活用できます。小さな画面でも読めるよう、文字は大きめにし、背景とのコントラストを確保しておきます。
3. アクションを設定する
分割した各エリアに、先に挙げた5種類のアクションを割り当てます。たとえば左上にECへの「リンク」、右上にクーポン、下段にショップカードや問い合わせ、といった具合です。URLやクーポンを設定する場合は、音声読み上げに使われるアクションラベルの入力が必要です。アクションラベルは最大20文字まで設定できます。
4. 表示設定とプレビュー
最後に表示設定を整えます。管理用のタイトル、表示期間、メニューバーに出す文言、トークを開いたときにメニューを開いた状態で表示するかどうかを設定します。保存する前にプレビューで表示と動作を確認しておくと、設定ミスを防げます。なお、リッチメニューが表示されない場合は、表示期間が未来の日時になっていないか、メニューバーのデフォルト表示が「表示しない」になっていないかをまず確認します。リッチメニューはスマートフォンのLINEアプリで表示される機能で、PC版では表示されません。
成果につながる設計のコツ
リッチメニューは、エリアを埋めること自体が目的ではありません。誰に、どの行動をとってほしいのかを先に決め、そこから逆算して載せる情報を選ぶと、導線として機能します。優先度の高いものを大きく、タップしやすい位置に置くのが基本です。
目的から逆算して載せる情報を決める
同じリッチメニューでも、達成したい目的によって載せるべきボタンは変わります。代表的な目的ごとに、配置するボタンの例を整理します。
| 目的 | 配置するボタンの例 |
|---|---|
| 初回購入・初回来店を促す | 初回限定クーポン、お試し商品、ECトップ |
| リピート・再来店を促す | ショップカード、予約ページ、会員ページ |
| 情報を探しやすくする | よくある質問、店舗情報、問い合わせ |
定期的に見直す
同じリッチメニューを長く出し続けると、内容によっては見慣れられ、反応が鈍くなることがあります。新しいキャンペーンや季節の変わり目に合わせてデザインや内容を入れ替え、反応を見ながら調整していくのが現実的です。リッチメニューは複数作成して表示期間を設定すれば、期間ごとに自動で切り替えられます。リピートや再来店の導線づくりはリピーターを獲得する配信設計でも具体的に扱っています。
標準でできること・できないこと(出し分け・タブ切り替え)
すべての友だちに同じリッチメニューを表示することは、管理画面の標準機能でできます。複数作成して表示期間で期間ごとに出し分けることも、標準で可能です。一方で、友だちの属性や行動に応じてメニューを出し分けたり、ボタンで複数ページを切り替えるタブ型にしたりすることは、LINE Official Account Managerの標準操作だけではできません。
こうした出し分けやタブ切り替えを実現するには、Messaging APIを使った開発か、外部の拡張ツールの導入が必要になります。導入を検討する場合は、自社のやりたいことが標準機能で足りるのか、追加の仕組みが要るのかを先に切り分けておくと、判断がぶれません。属性や行動による絞り込みの考え方はLINEセグメント配信のやり方でも整理しています。
リッチメニューを起点に運用全体をつなぐ
リッチメニューは、単体の画像というより、LINE運用全体の導線の入口として考えると役割がはっきりします。トーク画面を開いた際に目に入りやすい場所だからこそ、その先にある施策とつなげておくと、配信に頼りすぎない運用になります。
たとえば、友だち追加直後の案内はLINEステップ配信の設計手順と組み合わせ、リッチメニューでいつでも戻れる導線を用意します。一斉配信で見られにくいと感じている場合の背景はLINE公式アカウントで成果が出にくいと感じる原因でも扱っています。クーポンやショップカード、会員証といった機能をリッチメニューに集約すれば、友だちが必要な情報や操作にアクセスしやすくなります。
こうした会員証やポイントの利用、来店やキャンペーンへの参加といった行動を顧客データとして蓄積し、LINEのIDと結びつけておくと、購入の有無だけでは見えなかった顧客の関与のしかたが見えてきます。その関与の高さが将来の売上にどうつながるかは、事業やブランドによって異なり、確定したこととして言い切れるものではありません。ただ、配信と常設の導線、そして行動の記録をひとつながりで設計するほど、配信対象の見直し、クーポン訴求、会員向け導線の改善など、次の施策を検討しやすくなります。配信全体の設計とコストの見直しは、次の資料で整理しています。


