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LINEマーケティング

LINEステップ配信の設計手順|シナリオの作り方と成果の出し方

更新日:2026/06/26

LINEステップ配信の設計手順|シナリオの作り方と成果の出し方

LINE公式アカウントで友だちは集まったのに、一斉配信の開封率が伸びず、配信のたびに通数の費用だけがかさむ。ステップ配信は、こうした状況を配信の自動化と段階的な設計で改善する手段の一つです。ただし設定の手軽さに比べて、シナリオの組み方しだいで成果に差が出やすい機能でもあります。

この記事では、目的設定から配信対象の絞り込み、トリガーと待ち時間、効果測定までの設計手順を整理します。あわせて、ステップ配信のメッセージは配信通数にカウントされるため、無料枠を超える規模(おおむねライトプランやスタンダードプランで運用する友だち数)で費用を抑える設計の考え方も扱います。

LINEステップ配信とは?一斉配信との違いと、設計で成果が変わる理由

ステップ配信は、設定した条件に合う友だちへ、複数のメッセージを段階的に自動配信する機能です。全員へ同じ内容を同時に送る一斉配信と違い、友だち追加などの起点から時間差でメッセージを届けます。一度シナリオを設定すれば、新しい友だちが追加されるたびに自動で配信が始まります。

設計で成果が変わるのは、自動化されたシナリオが配信のたびに繰り返し使われるからです。最初に組んだ流れがそのまま全員に適用されるため、設計の良し悪しが成果へ反映されやすくなります。なお、ステップ配信で送られたメッセージも、料金プランの配信通数としてカウントされます。

一斉配信とステップ配信の違い 一斉配信 全員に同じ内容を、同じタイミングで1回だけ送る 頻度を上げるほど、配信通数と費用が増えやすい ステップ配信 友だち追加などを起点に、時間差で段階的に自動で送る 起点:友だち追加 1通目(例:当日)あいさつと自己紹介 2通目(例:3日後)使い方や価値を伝える 3通目(例:7日後)行動のきっかけをつくる
※一斉配信とステップ配信は、配信のタイミングと自動化の有無が異なります。待ち日数や通数は設計例です。

一斉配信のままで開封率が頭打ちになっている場合は、配信の出し方そのものを見直す余地があります。LINE公式アカウントが伸び悩む要因については、LINE公式アカウントが「効果ない」と感じる2つの壁と抜け出し方でも整理しています。

最初の確認ポイント:自社の配信が一斉配信中心になっていないか、友だち追加の直後にフォローの配信があるかを、まず確認してみてください。

ステップ配信を始める前に確認したい設定項目

  • 開始条件:友だち追加、オーディエンスなど
  • 配信対象:全員配信か、条件に合う友だちだけか
  • 待ち時間:当日、数日後、一定期間後など
  • 条件分岐:クリック、インプレッション、タグ、ウェブトラフィックなど
  • 効果測定:到達数、クリック、ブロック、ステップごとの離脱

ステップ配信のシナリオを設計する5つの手順

成果につながる設計は、配信を作り始める前に目的と配信対象を決め、トリガー、内容、効果測定までを一連で組み立てます。順番を飛ばすと、配信はできても改善のための指標を持てません。ここでは設計を5つの手順に分けて説明します。

1. 目的(KGI)と指標(KPI)を決める

最初に、シナリオで最終的に達成したいこと(KGI)を具体的に決めます。再来店、初回購入、会員登録など、数値で測れる目標を置きます。あわせて、その手前の中間指標(KPI)として開封率やクリック率、遷移率を設定すると、どの段階を改善すべきかが見えやすくなります。

2. 配信対象を絞る

全員に同じシナリオを流すのではなく、友だちの状態で配信対象を分けます。友だち追加直後、購入後、反応が薄れた休眠など、状態ごとに必要なメッセージは変わります。LINE公式アカウントの標準機能では、オーディエンス機能を使うと、購入者を対象にした配信や簡易的なカゴ落ち配信といった応用的な絞り込みもできます。

3. トリガーと待ち時間を設計する

配信の起点(トリガー)と、各メッセージの待ち日数を決めます。友だちになったばかりのユーザーは情報収集や購入意欲が高い傾向があるため、関心が薄れる前に最初の配信を届けると、来店や購入につながりやすくなります。待ち時間が空きすぎると関心が薄れやすく、詰めすぎると通数と費用が増えるため、間隔の設計が成果と費用の両方に影響します。

4. メッセージ内容を組み立てる

段階ごとに役割を分け、1通に情報を詰め込みすぎないようにします。たとえば、1通目はあいさつと自己紹介、2通目は使い方や価値の紹介、3通目は具体的な行動のきっかけ、という流れです。各通の目的を1つに絞ると、クリックしてほしい行動が読者に伝わりやすくなります。

5. 効果を測って改善する

配信後は、どのステップで離脱やブロックが起きているかを確認します。配信内容ごとの到達人数を見ると、どこから読まれなくなっているかが分かり、改善の手がかりになります。ステップ配信は一度作って終わりではなく、結果を見て待ち時間や内容を調整していく前提で運用します。

ステップ配信の設計と改善の流れ 1 目的(KGI)と指標(KPI)を決める 2 配信対象を絞る(状態で分ける) 3 トリガー・待ち時間と内容を設計する 4 効果を測る(開封率・離脱箇所) 5 結果を見て改善する 改善を起点に繰り返す
※設計は一度で完成させず、効果測定の結果を次の改善に戻して繰り返します。

目的別に見るステップ配信のシナリオ例

シナリオは目的ごとに型が変わります。代表的なのは、友だち追加直後の関係づくり、購入後のリピート促進、反応が薄れた友だちの掘り起こしの3つです。それぞれ起点とゴールが違うため、分けて設計します。

友だち追加直後(ウェルカム)

友だち追加直後から数週間にかけて、ブランドや使い方を段階的に伝えるシナリオです。最初に関係をつくっておくと、その後の配信が読まれやすくなります。友だち追加の直後にどんな接点を用意するかは、LINE友だちを増やした後にやるべきこと(売上につなげる配信設計とロイヤルティ施策)でも詳しく扱っています。

購入後のリピート促進

購入から一定期間が経った友だちに、関連情報や次の購入のきっかけを届けるシナリオです。買い替えや消費のサイクルに合わせて配信のタイミングを決めると、再購入につながりやすくなります。リピートを促す配信設計の具体策は、LINE公式アカウント運用でリピーターを獲得する方法を参考にしてください。

反応が薄れた友だちの掘り起こし

一定期間メッセージへの反応がない友だちに向けて、改めて関心を引く内容を届けるシナリオです。ただし、関心の薄れた相手への配信は、内容が合わないとブロックにつながる場合もあります。配信を増やす前に、何を届ければ反応が戻りやすいかを設計することが手がかりになります。

標準機能でできること、できないこと

LINE公式アカウントのステップ配信では、友だち追加を起点にした段階配信に加えて、オーディエンスを使った開始条件や条件分岐も設定できます。たとえば、友だち追加経路、チャットタグ、クリック、インプレッション、ウェブトラフィックなどをもとに、配信対象やシナリオを分けることができます。

標準機能でできる範囲

標準機能では、友だち追加後の経過日数に応じた配信や、一定の条件に合う友だちへのシナリオ分岐が可能です。テンプレートも用意されているため、最初のシナリオはテンプレートから始め、配信結果を見ながら内容や待ち時間を調整する進め方が現実的です。

標準機能だけでは限界が出やすいこと

一方で、任意のスコアリング、外部購買データとの細かな連携、複数条件をまたいだ高度なシナリオ管理などは、標準機能だけでは設計しにくい場合があります。クリックやタグなどを使った一定の出し分けは可能ですが、顧客ごとの行動履歴を継続的に蓄積し、細かく個別最適化したい場合は、拡張ツールや外部基盤の利用を検討する選択肢があります。

配信頻度とコストをどう設計するか

ステップ配信は一度組めば自動で配信が続くため、頻度と通数の設計を最初に決めておく必要があります。配信のたびにメッセージは課金対象の通数としてカウントされ、頻度が高すぎるとブロックの増加にもつながりやすくなります。ここでは料金プランの前提と、配信精度を上げる考え方を整理します。

配信通数と料金プランの前提

LINE公式アカウントには、利用規模に応じた3つの料金プランがあります。3プランで使える機能に差はほぼなく、違うのは月額と無料で配信できるメッセージ通数です。ステップ配信で送るメッセージも、この無料通数を消費します。

プラン 月額(税別) 無料メッセージ通数(月) 無料枠を超えたとき
コミュニケーション 0円 200通 追加配信は不可(上位プランへの変更が必要)
ライト 5,000円 5,000通 追加配信は不可(上位プランへの変更が必要)
スタンダード 15,000円 30,000通 追加メッセージを従量課金で配信できる

2026年10月には追加メッセージの料金体系が改定される予定です。通数あたりの料金は変更される見込みのため、自社の配信規模で費用を試算する際は、LINEヤフーの公式案内で最新の料金を確認してください。

過剰な配信とブロック率(よくある失敗パターン)

配信頻度を上げるほど、通数と費用が増えるだけでなく、内容が合わない配信が続くとブロックも増えやすくなります。ステップ配信は自動で続くぶん、設定したまま放置すると、合わない配信が流れ続ける状態になりがちです。ブロック率の見方と下げ方は、LINE公式アカウントのブロック率の目安と下げ方で配信設計の観点から整理しています。

通数を増やす前に、配信精度を上げる

費用を抑える方向は、通数を増やすことよりも、1通あたりの成果を上げることに置くと検討しやすくなります。配信対象の絞り込みや内容の最適化によって、無駄な追加メッセージの費用を抑えやすくなるためです。誰に何を届けるかの設計を先に詰めることが、コストと成果の両方に効いてきやすい部分です。

配信通数を増やす前に、今の配信設計のどこに無駄が出ているかを見直したい場合に。

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ステップ配信を補完する、行動起点の接点設計

ステップ配信は、企業が決めたタイミングでメッセージを届けるプッシュ型の配信です。配信通数にカウントされるため、友だち数や配信頻度が増えるほど、費用設計の重要性も高まります。

一方で、LINEミニアプリ上のユーザー操作を起点に、サービスメッセージで確認・応答を返す設計もあります。サービスメッセージは、予約完了、チェックイン完了、注文・発送完了、リマインダーなど、ユーザーが行った操作に対して必要な情報を通知するための仕組みです。広告、割引クーポン、新商品案内、プロモーション通知には使えないため、一斉配信やステップ配信の代替ではなく、行動後の体験を補完する接点として位置づける必要があります。

こうした購入以外の行動を起点にした設計は、Commune Engage が扱う領域です。Commune Engage は、来店、SNS投稿、アンケート回答などの行動をLINEミニアプリ上でポイント化し、エンゲージメントデータとして可視化するロイヤルティプログラム基盤です。既存のステップ配信や配信ツールと併用しながら、購入だけでは見えにくい顧客の関心や参加行動を把握する用途で活用できます。

LINE運用のコストと成果を見直す

LINEマーケティング進化論 表紙

配信通数の課金が重くなる前に、配信設計を見直す。一斉配信とステップ配信、行動を起点にした接点の組み合わせ方を整理した資料です。