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LINE公式アカウントのブロック率の目安と下げ方|原因・確認方法と配信設計・CRM接点の見直し方
2026/05/20
LINE公式アカウントを運用していると、「ブロック率が高い気がするが、業界平均と比べて高いのか分からない」「上司に説明を求められたが、答え方が分からない」「配信頻度を落としても下がらない」といったお声をよく聞きます。
これについて先に結論をまとめます。
・LINEヤフー for Business公式noteに公開されているデータでは、調査対象アカウントの全体平均は約36%とされています。ただし単一の数字を絶対視するより、自社の流入経路別・セグメント別の内訳で見るほうが打ち手につながります。
・ブロック率を上げる構造的な原因は、突き詰めると「獲得時の期待値と配信内容のズレ」と「配信内容と顧客状態のズレ」の2つに集約されます。配信頻度の問題は、この2つの結果として現れます。
・LINEヤフー for Business公式noteに公開されている調査でも、「ブロック率の上下に一喜一憂する必要はない」という考え方が示されており、ブロック率は単独で追う指標ではありません。配信対象あたり売上、リピート率、会員ID連携率と組み合わせて見る監視指標です。
(※出典:LINEヤフー for Business 公式note「【業界別実績付き】LINE公式アカウントにおけるブロック率について考える」)
本記事では、ブロック率の目安と確認方法を押さえた上で、原因の整理と打ち手の設計に重点を置きます。最後に、ブロック率という指標との付き合い方、LINEをCRM接点として捉え直す視点まで踏み込みます。
目次
LINE公式アカウントのブロック率の定義と目安
定義と確認方法
ブロック率は、友だち登録者のうち、自社アカウントをブロックしているユーザーの割合です。計算式は次のとおりです。
ブロック率(%)=ブロック数 ÷ 累計友だち数(ブロック済みを含む)× 100
管理画面の「分析」メニューから確認できます。
また、配信コストを考える際は、友だち総数ではなく、実際に送信対象となる人数を見る必要があります。ブロック済みユーザーは配信対象外となるため、友だち総数と配信可能な人数は一致しません。
そのためブロック率の高さ自体が直接的な配信コスト増になるわけではありません。ブロック率を気にすべき理由は、コストではなく「自社の配信が顧客にどう受け取られているかの代理指標」だからです。
目安:業界平均は約36%、ただし数字より「内訳」で見るほうが実務的
LINEヤフー for Business 公式note掲載の調査では、調査対象アカウントの全体平均は約36%、業種別でも概ね30〜40%のレンジで、業種間の差は大きくないことが報告されています。
実務的な判断軸は次の2つです。
- 自社の過去推移との比較:先月比、半年前比、1年前比でどう動いているか
- 内訳での比較:流入経路別、セグメント別、配信内容別でどう違うか
「全体で30%」よりも、「店頭QRコードからの友だちは20%、Web広告経由は45%」のように内訳で見たほうが打ち手につながります。社内での説明も、「業界平均より高い/低い」よりも「Web広告経由のブロック率が高く、ここを改善すれば全体が下がる」のほうが具体的に伝わります。
ブロック率が上がる構造的な原因
ブロック率が上昇する要因は多岐にわたりますが、突き詰めると次の2つに集約されます。
原因1:獲得時の期待値と配信内容のズレ
友だち追加の動機は、初回クーポン、初回送料無料、会員登録特典などのインセンティブに偏りやすい傾向があります。インセンティブ目的で登録したユーザーに、その後も同じ訴求(クーポン中心、新商品告知中心)を送り続けると、特典を使い切った時点で関心が薄れ、ブロックされます。
具体的なシナリオで考えるとわかりやすいです。
- アパレルブランドが「友だち追加で初回10%OFFクーポン」で友だちを獲得
- ユーザーは初回購入時にクーポンを使う
- その後、「新作入荷」「セール告知」「人気商品ランキング」が週1で届く
- 3ヶ月後、購入タイミングにないユーザーは離反する
これは配信頻度や時間帯の問題ではなく、獲得時の期待値(インセンティブが欲しい)と、その後の配信内容(クーポンを使った後は普通の販促)の構造的なズレです。週1配信に絞っても、内容のズレが残っていれば同じ顧客に離反される結果は変わりません。
確認の仕方:友だち追加経路ごとのブロック率を出します。流入計測パラメータや追加経路別のリッチメニュー設定などで、登録経路を識別できるようにしておきます。「クーポン目当ての登録者ほどブロック率が高い」のは想定の範囲ですが、その差が極端な場合は、初回フォロー後の配信を経路別に分ける設計が必要です。
原因2:配信内容と顧客状態のズレ
化粧品ブランドを例にとります。
- 乾燥肌の悩みで来店・購入した顧客に、脂性肌向けのアイテム訴求が続く
- すでにスキンケアセットを購入した顧客に、初回購入者向けキャンペーンが届く
- 既に類似商品を買った顧客に、関係のないカテゴリの新商品案内が届く
いずれもユーザーから見れば、ブロックは合理的な判断です。「役に立たない情報を遮断する」という普通の行動が起きているだけです。
この問題は配信頻度を下げても解決しません。むしろ頻度を下げると、たまに届く配信が「自分と関係ない情報」だったときの落胆が大きくなります。
確認の仕方:購買履歴と配信内容のマッチングを確認します。たとえば直近購入カテゴリ別に、配信したメッセージのカテゴリ分布を集計します。「乾燥肌向け商品を購入した顧客に対する直近3ヶ月の配信で、乾燥肌向けコンテンツが何割含まれていたか」が出れば、ズレの大きさが具体的に見えます。
このズレを縮めるには、購買履歴に基づくセグメント配信が必要になりますが、それにはLINE上のユーザーIDと自社会員IDの紐づけが前提です。多くの企業はこの段階で「そもそもLINE友だちの誰が会員なのか分からない」という問題にぶつかります。
配信頻度の問題は、上記2つの「結果」として現れる
配信頻度はブロック要因になり得ます。ただし、頻度だけを下げても、獲得時の期待値や顧客状態とのズレが残っていれば根本改善にはなりません。
実際に起きているのは、原因1と原因2が放置されたまま、無理に頻度を保とうとして配信内容が薄くなる、という状態です。
- 週2配信でも、内容が顧客にとって価値があればブロックは抑制される
- 月2配信でも、毎回インセンティブの繰り返しならブロックされる
- カゴ落ち通知や再入荷通知のような行動連動型の自動配信は、ユーザーの関心が高い瞬間に届くため、一般的な販促配信より受け入れられやすい
判断軸はこうなります。
- 週1で価値ある配信が出せないなら、隔週に落とす
- 配信枠を埋めるための配信なら、やらない
- 「これは受け手にとって役に立つか、楽しめるか」を1つでもクリアしているか配信前にチェックする
頻度を下げること自体が施策ではなく、頻度に見合う情報価値を出せているかの議論が本質です。
ブロック率を確認する前に整理すべきデータ
打ち手に入る前に、最低限揃えたいデータを優先順位順に挙げます。
最優先の3つ
- 流入経路別の友だち数とブロック率(店頭QRコード/Web広告/LP/既存EC会員からの登録など)
- 会員ID連携率(LINE友だちのうち、自社会員IDと紐づけられている割合)
- 直近購買カテゴリ別の友だち分布
他にも、友だち数の月次推移、配信通数の推移、配信あたりブロック発生数(率ではなく実数)、セグメント別の配信反応など見るべき指標はありますが、上記3つが揃わない状態で他の指標を眺めても打ち手にはつながりません。
特に会員ID連携率と購買カテゴリ別の友だち分布は、ブロック率の文脈ではあまり議論されませんが、最重要です。これがないと「誰がブロックしたのか」「ブロックされても問題ない顧客なのか、リピート顧客が離れたのか」が判断できません。LINE公式アカウントの標準機能で取得できる属性情報(みなし性別・年齢・地域・OS)は推定値であり、購買履歴に基づく出し分けには別途ID連携の仕組みが必要です。
LINE友だち数とブロック率しか見えていない状態は、配信先名簿の中身が分からないまま送り続けている状態です。ブロック率の議論をするには、まず名簿の解像度を上げる必要があります。
ブロック率を下げる打ち手:短期・中期・長期に分ける
ここからが実務の中心です。打ち手を時間軸で整理しますが、各打ち手には前提条件があるため、それも合わせて記載します。
短期:1〜2週間で着手できる「悪い配信を減らす」フェーズ
- ①あいさつメッセージで期待値を調整する
友だち追加直後に届くあいさつメッセージは、開封率が極めて高い接点です。ここで「どんな内容を、どれくらいの頻度で配信するか」を明示しておくと、その後のブロックを抑制できます。
具体的には、次の3点を盛り込みます。
- 配信内容のカテゴリ(新商品、お得情報、使い方Tipsなど)
- 配信頻度(週◯回程度)
- 通知オフの案内(ブロックではなく通知オフで対応してもらう逃げ道)
通知オフの案内はやや逆説的に見えますが、ブロックされると今後一切リーチできなくなる一方、通知オフでもトークルームにはメッセージが届くため、完全に接点を失うブロックよりはリーチ余地が残ります。離脱の選択肢を「ブロック」ではなく「通知オフ」に誘導することで、長期的なリーチを確保できます。
- ②配信内容の見直し
直近1〜2ヶ月の配信を一覧化し、次の比率を確認します。
- インセンティブ系(クーポン、セール告知):◯%
- 商品情報(新商品、人気商品):◯%
- ナレッジ系(使い方、選び方、Tips):◯%
- ブランド系(ストーリー、舞台裏、社員紹介):◯%
多くの企業では、インセンティブ系と商品情報に偏りがちです。原因1と原因2の温床です。ナレッジ系・ブランド系を意図的に組み込むことで、販促一辺倒の印象を弱め、ブロック率の低下に効くケースがあります。
- ③配信前チェックリストの整備
配信のたびに次の3点を確認する仕組みを作ります。
- このメッセージは、受け手の誰にとって「役に立つ/楽しめる」内容か
- それは配信先の顧客像と一致しているか
- 直近の購買履歴と矛盾していないか
3点のうち1つもクリアしないなら、配信を見送ります。
中期:1〜3ヶ月で設計する「全員一律」を「状態別」に組み替えるフェーズ
- ①最低限のセグメント配信を導入する
最初から細かいセグメントを切る必要はありません。例として3区分を挙げます。
- 新規(友だち追加後30日以内)
- 既存(直近購入あり、または継続的に反応している)
- 休眠(最終購入から90日以上、かつ直近の配信に反応なし)
それぞれに対する配信内容を変えます。
- 新規:ブランド理解、商品の選び方、ファーストアクションの後押し
- 既存:購買体験を深める情報、関連商品、レビュー紹介
- 休眠:呼び戻しのきっかけ作り、限定オファー、新しい価値提案
- ②流入経路別の初回フォロー設計
店頭QRコードから登録したユーザーと、Web広告経由で登録したユーザーでは、自社理解の深さが違います。それを無視して同じあいさつメッセージ・同じステップ配信を送るのは効率的ではありません。
- 店頭QRコードから登録:すでに来店経験あり。店舗の活用方法、近隣店舗情報、店舗限定特典など
- Web広告から登録:自社理解が浅い。ブランド紹介、人気商品、初回購入向けナビゲーション
リッチメニューやステップ配信を流入経路別に分けることで、初期離脱(=早期ブロック)が抑えられます。
- ③購買データに基づく出し分け
ここから本格的な打ち手になります。会員ID連携ができていれば、購買履歴に基づいたセグメント配信が可能になります。
- 直近購入カテゴリに連動した関連商品案内
- 購入後のフォローメッセージ(使い方、メンテナンス、レビュー依頼)
- 再購入タイミングを見計らったリマインド
前提条件:購買履歴ベースのセグメント配信や出し分けには、LINE上のユーザーIDと自社会員IDの紐づけが必要です。会員ID連携ができていない状態では、LINE標準機能のみなし属性(推定性別・年齢・地域)ベースの粗い分類しかできず、効果も限定的になります。
中期施策に着手する段階で、多くの企業は「セグメント配信を導入したいが、そもそも誰が会員なのか分からない」という壁にぶつかります。ID連携の仕組み化を並行で進める必要があります。
長期:3ヶ月以上かけて設計する「配信チャネル」を「CRM接点」に組み替えるフェーズ
ここまで来ると、ブロック率は「下げる対象」ではなくなります。配信先名簿の質を上げ続けた結果として、ブロック率は自然に落ち着きます。
設計すべきは次のような領域です。
- 会員ID連携の本格的な仕組み化(LINEミニアプリやLINEログイン経由での連携率向上)
- 購買データ・行動データとLINE施策の接続
- 顧客状態(新規/初回購入後/リピート前/休眠/優良)に応じた接点設計
- EC、店舗、アプリ、メール、ポイント、会員証など他接点との役割分担
たとえば、店舗で頻繁に購入する優良顧客にLINEで一斉配信を送り続ける必要はありません。店舗接点で十分にコミュニケーションが取れているからです。一方、ECで一度だけ購入してそれ以来反応のないユーザーには、LINEが最後の接点になっている可能性があります。同じ「LINE友だち」でも、LINEの役割は顧客ごとに異なります。
長期施策の本質は、LINEを「全員に同じ情報を送る配信チャネル」から、「顧客の状態に応じた接点を提供するCRM接点」に組み替えることです。
前提条件:経営判断とシステム投資が必要です。短期・中期の打ち手を試した上で、効果の限界が見えてから着手するのが現実的です。
ブロック率を「単独で」追うことの危うさ
ここまで打ち手を整理してきましたが、最後に強調しておきたいことがあります。
それは、ブロック率を目的化すると、改善が目的とズレやすいということです。
期間中のブロック発生数は、配信を絞ることで減らせる場合があります。配信頻度を月2に落とせば、短期的なブロック発生数は減る場合があります。反応の悪いセグメントへの配信を止めればブロック率は下がります。しかし、これは配信の機会そのものを削っているだけで、売上にもLTVにも貢献しません。
本来見るべきは、ブロック率単体ではなく、次の組み合わせです。
- 配信対象あたり売上:ブロックされず、かつ購買につながったか
- リピート率/休眠復帰率:配信が顧客行動につながったか
- 会員ID連携率:誰のブロックなのかが特定できる状態か
- 流入経路別ブロック率:獲得施策の質に問題がないか
そして、ブロック率の中身を分解する視点が必要です。同じ「30%」でも、中身が違えば意味が違います。
- リピート購入が起きた上でのブロック:売上影響は限定的な場合もありますが、LINE接点の価値が低いと判断された可能性は残ります
- 一度も購入されないままのブロック:獲得経路と配信内容のミスマッチ。改善対象
- 優良顧客のブロック:最も深刻。なぜ離れたのかを特定する必要がある
「ブロック率が30%です」という数字は、この内訳が見えなければ意味を持ちません。
逆に言えば、配信先名簿の中身(誰が、いつ、何を買い、今どんな状態か)が見えていれば、ブロック率が多少高くても問題にならないケースがあります。たとえば、店舗で頻繁に購入する優良顧客がLINEをブロックしていても、店舗での売上影響は限定的なケースがあります。ただし、新商品認知や来店促進など、別の役割で寄与していた可能性は別途検討が必要です。
ブロック率の議論は、最終的には「LINEを誰のための接点として位置づけるか」という設計の議論に行き着きます。
まとめ:ブロック率は「結果」であって「目的」ではない
最後に要点を整理します。
- ブロック率の業界平均はLINEヤフー for Business公式noteで公開されているデータで約36%。単一の数字を追うより、自社の流入経路別・セグメント別の内訳で見るほうが打ち手につながる。
- ブロック率が上がる構造的原因は、「獲得時の期待値と配信内容のズレ」と「配信内容と顧客状態のズレ」の2つ。頻度の問題は、これらの結果として現れる。
- ブロック率を単独で追うと、配信を絞る方向に流れる。配信対象あたり売上、リピート率、会員ID連携率と組み合わせて見る指標である。
次に取るべきアクション例も3つに整理しました。
- 自社のLINE友だちのうち、会員IDと紐づいている割合(会員ID連携率)を確認する
- 流入経路別のブロック率を出し、獲得施策の質をチェックする
- 直近購買カテゴリ別の友だち分布と、配信内容のマッチングを集計する
これらが揃ってはじめて、ブロック率の数字に意味が出ます。LINEを「全員に同じ情報を送るチャネル」から「顧客データと接続したCRM接点」へ組み替えていくスタートとして、ブロック率の観点を使ってみてください。
※出典:LINEヤフー for Business 公式note「【業界別実績付き】LINE公式アカウントにおけるブロック率について考える」
LINEを、配信から接点に組み替える
LINEを、配信から接点に組み替える
LINEの友だちを、配信先名簿から顧客データへ。
Commune EngageはLINEを起点に、ID連携と行動データの集約、状態に合わせた接点設計を一つの仕組みにまとめます。
LINEの友だちを、配信先名簿から顧客データへ。
Commune EngageはLINEを起点に、ID連携と行動データの集約、状態に合わせた接点設計を一つの仕組みにまとめます。


