コラム
マーケティング
LINE公式アカウントが「効果ない」と感じる2つの壁と、抜け出し方
2026/05/22
LINE公式アカウントを運用していて、こんな手応えのなさを感じていませんか。
・立ち上げ期:「とりあえず始めたが、友だちが増えない」「追加されてもすぐブロックされる」
・運用期:「友だちは増えたが、どう活用すればいいかわからない」「本当に売上につながっているのか実感が持てない」
LINE公式アカウントは、この2つのフェーズでつまずきやすいツールです。原因はフェーズごとに異なり、打ち手も変わります。
この記事では、それぞれのフェーズでよくある失敗と原因を整理し、具体的な打ち手まで解説します。そのうえで、運用を「友だちを増やす」段階から、「顧客の行動を可視化し、事業貢献につなげる」段階へ引き上げるには何が必要かを整理します。
なお、LINEは単体で完結するツールではありません。運用が進むほど、この前提が壁になります。
目次
【フェーズ1】立ち上げ期:「友だちが増えない」「すぐブロックされる」
立ち上げ期の失敗には複数の要因がありますが、運用側で改善できるものの多くは「準備不足のまま発信を始めた」ことに起因します。
失敗・原因・打ち手をセットで見ていきます。
①:目的が定まっていない
- 失敗
「手軽に始められるから、とりあえずやってみよう」で始めると、誰に何を届けるアカウントなのかが決まりません。
その結果、配信内容も配信頻度も一貫せず、ブロックにつながります。
- 打ち手
自社の課題から目的を決める。
新規顧客の獲得なのか、既存顧客との関係維持なのか。自社の課題を整理すれば、LINE運用で達成すべき目的が定まります。
目的が定まっていれば不要な配信を避けられ、ブロック率の低下も見込めます。
②:機能を理解できていない
- 失敗
応答メッセージ、リッチメニュー、クーポンなど、LINE公式アカウントには多くの機能があります。
これらを理解しないまま運用すると、活用の幅が狭まり、友だち追加が伸びずブロック率も下がりません。
- 打ち手
目的に合わせて機能を選ぶ。
機能は多用すればよいものでも、絞ればよいものでもありません。目的に合う機能を選び、組み合わせることが運用の肝です。
「自社の課題・目的から逆算して機能を選ぶ」視点を持ちましょう。
③:一方向の発信になっている(ノイズ化)
- 失敗
LINE公式アカウントは商品・サービスの宣伝に便利です。だからこそ、宣伝ばかりを送り続けると、お客様には次第にノイズと見なされ、ブロックされます。
- 打ち手
登録メリットを示し、有益な情報を定期配信する。
LINEに登録すると何が得られるのかを明確に提示して追加を促し、「また見たい」「次が気になる」と思わせる情報を届けます。
たとえば食品メーカーであれば、自社製品の告知だけでなく、その製品を使ったレシピを発信する、といった工夫が有効です。
【フェーズ2】運用期:「友だちは増えたが効果が見えない」
友だちが増えても、それ自体はゴールではありません。
運用期につまずく原因は、たいてい「友だち数を成果だと思い込み、一人ひとりの行動を見ていない」ことにあります。
①:一斉配信に頼りすぎている
- 失敗
全員に同じ内容を一斉配信していると、新規にも既存にも刺さらず、ブロック率が上がり、「登録はしているが見ていない」層が増えます。
- 打ち手
ユーザーを分類し、配信頻度と内容を出し分ける。
友だちを新規顧客と既存顧客に分け、新規にはナーチャリング、既存には販売促進、というように配信を使い分けます。
友だちが増えたあとこそ、分類し直し、配信頻度とコンテンツを見直す視点が必要です。
②:友だちの情報を見ていない
- 失敗
友だち数を「宣伝が届く人数」としてしか捉えていないと、施策の効果が見えなくなります。
キャンペーンで友だちが増えると「効果が出ている」と思い込み、一人ひとりの反応を見直す機会が減りがちです。
- 打ち手
友だち数ではなく、反応・行動データで評価する。
友だち数の多さや増加率が、そのまま施策の価値とは限りません。
開封・クリック・購買などの反応データを指標に置き換え、「数」ではなく「行動」で運用を評価します。
ただし、LINE公式アカウントの標準的な分析でわかるのは全体の集計値で、「誰が反応したか」という個人単位の行動までは追えません。
さらに踏み込むなら、LINEミニアプリを活用すると、ユーザーの許諾を前提に、予約・注文・会員証提示などの行動履歴をLINEのユーザーIDと紐付けて取得できます。
これらのデータはLINE公式アカウントやLINE広告など、より広いマーケティング施策にも活用できます。
③:配信コストだけが膨らむ
- 失敗
メッセージ配信は、送った通数に応じてコストがかかります。
多くのプランでは一定の無料通数が設定されており、それを超えた分が従量課金になります。
「友だちが多い=宣伝効果が高い」と捉えて全員に配信し続けると、反応の薄い層への配信で通数が膨らみ、無料枠を超えた分のコストだけがかさんで費用対効果が悪化します。
- 打ち手
反応で配信対象を絞り、無駄打ちを減らす。
①②で分類・可視化したデータをもとに、反応の高いセグメントに配信を集中させます。
全員配信を前提にせず、「誰に送ると効くか」で配信設計をすることで、コストを抑えながら効果を高められます。
LINEで見えること、見えないこと
ここまでの打ち手がはまれば、運用の手応えは「友だちが増えた」から「顧客の動きが見える」へと変わってきます。
ただし、注意したいことがあります。
LINEの国内利用率の高さから、つい「LINEさえやっていればいい」と考えがちです。しかしLINEは、友だち追加してくれた人に情報を届けるツールであって、それ単体で完結するものではありません。
自社サイトの更新が止まっていたり、他のSNS・広告と連携できていなかったりすると、LINEで発信しても効果は出にくくなります。
そして、LINEだけで見えることにも限りがあります。
LINEで「見える」行動
総務省『令和7年版 情報通信白書』によると、LINEの利用率は2024年時点で94.9%(10〜60代から算出)に達しています。
かつて利用率の低かった60代でも91.1%まで伸びており、年齢を問わず使われていることが特徴です。
LINEミニアプリなどを活用すれば、予約や購買といった行動データも取得できます。
LINEだけでは「見えない」行動
一方で、LINE内の機能で見えるのは、行動の一部にすぎません。
購買や配信への反応は追えても、「なぜリピートするのか」「ブランドにどんな想いを持っているのか」といった、ファンの感情や購買以外の貢献までは捉えきれません。
リピート理由やブランドへの愛着を理解するには、SNSでの発信、サイトへの訪問、知人への紹介など、購買以外の行動まで見る必要があります。ここは、LINE単体では見えない領域です。

他チャネルと統合し、非購買の貢献まで可視化する手段「Commune Engage」
この見えない領域を埋めるのが「Commune Engage」です。
LINE公式アカウントをインターフェースに、SNSでの投稿、イベント参加、店舗来店、記事の閲覧といった顧客の行動を、ID単位で集約・可視化します。
購買以外のこうした「貢献」もポイント化することで、購買データだけでは見えなかった熱量の高いファンを早期に発見できます。
LINE単体では集計値どまりだった行動を、「誰のどの行動か」というID単位まで追えます。
これが、LINEだけでは見えなかった行動を捉える鍵です。
事例:株式会社ヘラルボニー「HERALBONY CLUB」
株式会社ヘラルボニーは、障害のある作家のアートを通じて社会と福祉をつなぐことをビジョンに掲げる企業です。
同社は、商品購入に限らず来店やSNS発信など多様な形でブランドを支えるファンとの絆を深めるメンバーシッププログラム「HERALBONY CLUB」を開始しました。
会員向けのマイレージ「BONY」では、公式ストアでの購買だけでなく、店舗来店、イベント参加、SNS発信など、ファンがブランドに関わったアクションに対してマイレージを付与します。
こうしたEC・店舗・SNSにまたがる行動をCommune Engageで一元管理することで、購買行動だけでなく、ビジョンを応援する「貢献」そのものをデータとして可視化できます。
【サービス開始直後1か月の実績】
- 会員の購買頻度・来店頻度・一定期間の購買金額が、非会員の115〜150%程度
- 対象SNSでのブランドハッシュタグ付き投稿が増加
詳細:https://communeinc.com/ja/news/2026apr22
HERALBONY CLUB:https://heralbony.com/pages/heralbonyclub
まとめ
LINE公式アカウントは、立ち上げ期と運用期で異なる壁にぶつかります。
- 立ち上げ期は、目的設定・機能理解・双方向の発信で、友だちを増やしブロックを防ぐ。
- 運用期は、友だち数ではなく行動データで評価し、配信を最適化する。
そしてLINE単体で見えることには、限りがあります。
購買だけでなく、SNS発信や紹介といった非購買の貢献まで可視化してはじめて、顧客との関係を事業成果に結びつけられます。
増えた友だちを、成果に変える
増えた友だちを、成果に変える
購買だけを見ていると、ブランドを支える顧客を見落とします。
発信や来店、紹介まで「貢献」として捉えれば、熱量の高い顧客が見えてきます。
誰に何を届けるかが定まり、関係づくりがLTV向上につながります。
購買だけを見ていると、ブランドを支える顧客を見落とします。
発信や来店、紹介まで「貢献」として捉えれば、熱量の高い顧客が見えてきます。
誰に何を届けるかが定まり、関係づくりがLTV向上につながります。



