コラム
マーケティング
オフラインの場の価値をブーストするオンラインコミュニティ(リゾートホテル編)
更新日:2026/06/08
マーケティングでお困りの方へ
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施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
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それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
目次
他業界と同様に、ホテル業界でもデジタルシフトが加速しています。モバイルチェックインやアプリの導入など、顧客との接点が急速にオンライン化しているのです。そしてSNSや口コミサイトの存在によって、宿泊前後を通じた顧客との継続的な関係構築も重要性を増しています。
こうした背景から、リゾートホテルにおいてもオンラインコミュニケーション戦略の一環としてオンラインコミュニティを活用が進んでいるようです。ホテルというオフラインの空間との相乗効果を生み出す施策として、必然的な流れであると言えるでしょう。実際に以下のような事例も生まれています。
今回の記事では、そのようなオフラインの場の価値をブーストするオンラインコミュニティを解説していきます。それではいきましょう!
リゾートホテルにおけるオフラインの価値とは
まず、ホテルが提供する「オフラインの価値」とは何でしょうか。それは一言で言えば「特別な体験」でしょう。南国のリゾートであれば紺碧の海や緑豊かな庭園、都心のラグジュアリーホテルであれば洗練されたインテリアや夜景、といった環境そのものが特別です。心のこもったおもてなしやコンシェルジュによる気配りといったサービス、非日常の演出や落ち着いた雰囲気も含め、五感に訴える体験全体がホテルの価値となります。特にリゾートホテルはそれが顕著でしょう。
そうした体験を求めて顧客がリゾートホテルに期待するのは、大きく分けてリラックス(日常の疲れを癒す)、非日常体験(普段得られない刺激や感動)、そしてエクスクルーシブ感(自分だけという特別感)でしょう。美しい景観の中でゆったり過ごす贅沢、地元の文化やアクティビティに触れる冒険心の刺激、ホテルならではのVIPな待遇――それらが顧客にとっての価値です。リゾートホテルは単に客室を提供するだけでなく、こうした付加価値を感じてもらうことが重要なのだと思います。
オンラインコミュニティがオフラインの価値を高める仕組み
では、そのリゾートホテルの体験をオンラインコミュニティはどのように高めることができるでしょうか。以下では、滞在前・滞在中・滞在後の各フェーズでコミュニティが果たす役割について考えていきましょう。
①滞在前:期待値調整とエンゲージメント向上
旅行の計画段階で、顧客はホテルの公式サイトや口コミサイト、SNSなどから情報収集を行います。このときオンラインコミュニティが存在すれば、顧客は事前にホテルと関わりを持つ機会を得ることができます。コミュニティ上で提供される実際の利用者の声は、顧客の期待値を適切に調整する役割を果たします。コミュニティを通じて事前に得た知見により「このホテルではこんな楽しみ方ができそうだ」「設備やサービスはこのような感じだ」と具体的にイメージできれば、思い込みや不安を取り除くことができます。
具体的には、ホテルの最新情報や客室の雰囲気、さらにアクティビティの体験談もチェックできるようにするのがいいでしょう。そして他の利用客の体験談や滞在時の写真を参考にすることで、「こんな風に過ごせばもっと楽しめる」というヒントを事前に得ることができるのです。そうすることで、到着前から顧客のエンゲージメントを高め、滞在への期待感をポジティブかつ現実的なものに高めることができます。また、コミュニティ上で事前に質問を受け付けたり回答したりすることで、顧客は未解消の疑問を抱えたまま当日を迎えることがなくなり、安心感を持って来訪できるでしょう。ホテル側にとっても、顧客が本当に求めるものを把握し提供準備を整えるチャンスとなり、結果的にオフラインでの満足度向上につながります。
外部の口コミ任せでは事実と異なる情報や誤解を招くコメントが出回るリスクもあります。しかし、ホテル自らがコミュニティで対話し正しい価値ある情報を共有することで、顧客はより安心してホテルのメッセージを受け取ることができ、滞在前の体験がより良いものになるでしょう。
②滞在中:インタラクションの促進
コミュニティは顧客の滞在中にも活躍します。リゾートホテル内で過ごしている間、ゲスト同士やゲストとホテルスタッフがリアルタイムに交流できる場として機能するのです。例えば、滞在中のゲストがコミュニティ上に「夕方6時からのサンセットヨガに参加してみました、素晴らしい体験です!」と投稿すれば、それを見た翌日の宿泊者はヨガへの参加を検討するかもしれません。同様に、「現在プールが空いています」「バーで生演奏が始まりました」といったリアルタイム情報の共有がなされれば、滞在客はホテル内の最適な過ごし方をその都度提案してもらえるのと同じ効果を得られます。
また、リゾートホテルでは見知らぬ者同士が同じ空間に滞在しますが、コミュニティを介することでゲスト同士の交流が生まれやすくなります。共通の趣味(例えばダイビングやハイキング)がコミュニティ上で話題になれば、「明日の朝一緒にビーチを散歩しませんか」といった誘いが生まれるかもしれません。これによりゲストは単なる個人旅行者から“同じホテルを愛する仲間”という感覚を持つようになります。リゾートの楽しみ方が横に広がり、人との触れ合いという新たな価値が滞在体験に加わるのです。
従来、館内のお知らせは館内放送や掲示板、客室への紙面での案内などでしたが、コミュニティ上で発信すればゲストは手元のスマートフォンからいつでも確認できます。イベントの急な告知や天候によるスケジュール変更といった情報も迅速に共有できます。ゲストからのリアルタイムな質問やフィードバックにスタッフが応答することで、「困った時にはすぐ相談できる」という安心感も提供できるでしょう。
③滞在後:関係性維持とリピーター化
顧客がチェックアウトした後も、オンラインコミュニティで関係を維持することができます。例えば、滞在後にコミュニティへ「先週宿泊しました。夕日がとても綺麗で感動しました。また行きたいです!」と投稿すれば、それにホテルスタッフや他のメンバーが反応し、会話が生まれます。顧客は自身の体験が歓迎され、共有できる場があることで満足感をさらに深めるでしょう。そしてその会話の中で「次は夏に訪れてみては?花火大会がありますよ」などと次の訪問を促すような情報が提供されれば、自然とリピーター化するかもしれません。
コミュニティに参加している顧客は、非参加の顧客に比べブランドへの愛着や信頼感が増しやすいと言われます。ある調査では、オンラインコミュニティに参加することで約7割の消費者がそのブランドの商品・サービスをより頻繁に利用したいと感じるようになったとの結果もあります。また、同じくコミュニティ参加者の73%がそのブランドを他人に薦めたいと考え、74%がレビューを書く意向が高まるとの報告もあります。これはリゾートホテルにも当てはまるでしょう。
コミュニティは顧客同士の口コミの場にもなります。参加メンバーが「このホテルはサービスが素晴らしい」「季節ごとに違う楽しみがある」と発信すれば、それが新たな顧客の来訪動機につながる可能性があります。ホテル側が発信する広告よりも、利用者本人の言葉の方が信頼されやすいものです。コミュニティという場を通じてポジティブなUGC(User Generated Content)が蓄積されていけば、それ自体が資産となり、オフラインのブランド価値を高めることにつながるでしょう。
さらに、オンラインコミュニティを通じてホテルは新しいキャンペーンや季節のイベント情報をタイムリーに届けることができます。メールマガジンやDMとは異なり、コミュニティ内では顧客との日常的な対話があるため、「会話に参加するついでに新情報を知る」という自然な接点となります。その結果、次の旅行の計画時にも真っ先に候補として想起しやすくなるでしょう。
このようにして、リゾートホテルにとって理想的な循環である「訪問→満足→共有→再訪」が、コミュニティによって実現するのです。
まとめ
オンラインコミュニティを活用したリゾートホテルの価値向上について考えてきました。オンラインコミュニティは宿泊前から後まで顧客と関わり続けられる場として、滞在前には期待値の調整とエンゲージメント向上、滞在中にはリアルタイムな交流促進、滞在後には関係性維持とリピーター化促進という形で、オフライン体験をブーストするのです。
さらに思考を進めて、オンラインコミュニティを最大限活用するリゾートホテルを考えてみましょう。それはたとえば、顧客同士や企業と顧客がつながり合うコミュニティハブとしてのホテルです。共通の趣味を持つ宿泊客同士がオンライン上で知り合い、後日ホテルでオフラインの交流会を開催するといったイメージです。その体験は素晴らしいものになるでしょう。
今回の記事はここまで。リゾートホテルを主軸に考えてきましたが、この考え方はホテル業以外の業界でも通用するコンセプトだと思います。ぜひ参考にしてください!
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