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No Buy 2026 / Deinfluencing / Underconsumption coreという消費トレンドとコミュニティ

更新日:2026/06/08

No Buy 2026 / Deinfluencing / Underconsumption coreという消費トレンドとコミュニティ
コミューン編集部

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マーケティングでお困りの方へ

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施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。

その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。

顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?

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それでも、どこか噛み合わない。

その違和感は、顧客との関係性が
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モノが溢れ、顧客からの信頼が試される時代。そんな中で、「買わない」という選択肢に注目した新たな消費トレンドが世界的に広がりつつあります。

・No Buy 2026
・Deinfluencing(ディインフルエンシング)
・Underconsumption core(アンダーコンサンプションコア)

といったキーワードがそれです。

これらは一見それぞれ別の現象に見えますが、共通しているのは過剰な消費への反発と信頼できるつながりや価値観の重視です。その背景には、オンライン上にフェイクニュースや過剰な広告情報が飛び交う中、消費者は何を信じて購買判断すべきか悩んでいる状況があります。

※関連記事: コミュニティトレンド2025|キーワードは「信頼」「SNS共生」「AI活用」「マイクロコミュニティ」「経営戦略化」

本記事では、国内外で注目されるこれらの消費トレンドの詳細をひもとき、それがコミュニティに与える示唆について考えていきます。

それではいきましょう!

①No Buy 2026 → 消費しないことを選ぶ人々の増加

No Buy 2026(ノーバイ2026)とは、「2026年は不必要な買い物をしない」という自主チャレンジの名称です。近年、年初になるとSNS上で「今年は何も買わない」という決意がトレンド化しており、2024年にTikTokで「#NoBuy」のハッシュタグが誕生して以来、若い世代を中心に節約・借金返済・環境負荷軽減といった目的で広まったムーブメントが、この「No Buy 20XX」です。2025年にはこの動きが大きな社会現象に発展する兆しを見せ、そして迎えた2026年、いよいよ本格的に「買わない」ライフスタイルへの注目が高まっています。

※関連記事: “No-Buy=買わない宣言”時代に突入か そのときブランドにできることは?【Coffee Talk from NYC Vol.30】

ノーバイを実践する人々は、「無駄遣いを減らして貯金や債務返済に充てたい」「モノを減らしシンプルに暮らしたい」「過剰消費を抑えてゴミやCO2排出を減らしたい」「自分の消費習慣を見直したい」など様々な動機を掲げています。ざっくり言えば、経済的な健全さと生活の質(QOL)向上、そして環境意識が三本柱と言えるでしょう。

例えばアメリカでは、インフレや個人負債の増加を背景にこの動きが支持されており、2024年には米国消費者の20%が何らかの「買わない運動(No-Buy運動)」に挑戦したという調査結果もあります。年始のホリデーシーズン後には「もう浪費はやめよう」という気運が高まりやすく、TikTokやInstagram、YouTube上で「#NoBuy2026」関連動画が数百万回以上再生されるなど大きな広がりを見せています。

ノーバイのルールは人それぞれですが、一般的に食料品・医療費など生活必需品は例外としつつ、衣類やコスメ、ガジェット、おもちゃなど嗜好品の購入を断つケースが多いようです。

興味深いのは、この「買わない」という挑戦が個人に留まらず、コミュニティ化している点です。人々はSNSやオンラインコミュニティ上で「ノーバイ宣言」を共有し、互いに励まし合っています。実際、ノーバイを実践するグループやフォーラムが各所に存在し、達成状況を報告し合ったり代替策(例えば「〇〇を買わずに済む工夫」)を提案し合ったりしています。「仲間と一緒に取り組んでいる」という連帯感は消費抑制の成功率を高める重要な要素です。

※関連記事: Thinking of a ‘No Buy’ 2026? The minimalist finance trend explained and how to get started

No Buyムーブメントの大きな利点は“集団への所属意識”にあるようです。ひとりで節約に挑むよりも、「大きな流れの一部になっている」という感覚が支えとなり、実践を継続しやすくなるものです。

また、コミュニティ内では「これは買ってもいい必需品か?」「どうしても欲しい物がある時はどう折り合いをつけるか?」といった悩みも共有され、解決策が議論されています。その結果、参加者は消費に対する考え方が徐々に変わり、「衝動買いをしなくなった」「家にあるもので満足できるようになった」といった内面的な効果も報告されています。

②ディインフルエンシング → 買わせないインフルエンサーの登場

次に注目すべきはディインフルエンシング(Deinfluencing)です。これは文字通り「影響を減らす(De-Influence)」という意味で、SNS上でフォロワーに対し『これは買うべきではない』『流行に乗らなくていい』と呼びかける新しいムーブメントを指します。

※関連記事: SNSの「買わない」新トレンド、ディ・インフルエンシングが画期的な理由

従来、インフルエンサーはクリエイティブなコンテンツで「この商品がオススメ!」と購買意欲を刺激し、フォロワーにモノを買わせる存在でした。しかしその結果、SNS経由で不必要なアイテムにまで手を伸ばしてしまう人が増え、家計や環境への負担が問題視されるようになりました。そこで昨今、一部のクリエイターたちが方向転換し、「本当にそれは必要?今流行っているけど買わなくていいものは何?」というメッセージを発信し始めたのです。

この現象がまさにディインフルエンシングであり、2023年前後からTikTokを中心に火が付いて、関連ハッシュタグ「#deinfluencing」はTikTok上で累計3億回以上も再生されています。

具体的なディインフルエンシングの内容は様々ですが、例えば美容分野では「話題の高価な○○は実は買うほどではない」「流行コスメより家にある〇〇で十分」といった具合に、過剰なコスメ購買へのブレーキをかける動画がバズりました。あるカナダ人の人気TikTokerであるミシェル・スキデルスキー氏は、「TikTokには『ネットで見た物を買えばハッピーになれる』という幻想が蔓延している」と指摘し、そうした過剰消費マインドこそが錯覚だと喝破しています。彼女のようなディインフルエンサーたちは、商品を安易に勧めるのではなく「買わなくて済む選択肢」を示すことでフォロワーの信頼を集めているのです。

ディインフルエンシングから派生して、「アンチ・ハウル(Anti-haul)」という動きも注目されています。「ハウル(Haul)」とは大量購入品紹介のことで、SNSではインフルエンサーが最近まとめ買いしたお気に入り商品を次々披露する動画が人気でした。

※関連記事: YouTubers Fight Consumerism With Anti-Hauls

一方、アンチ・ハウルは「買わなくていいものリスト」を公開する試みです。「これは流行っているけれど要らなかった」「〇〇は高いブランド品より代替の安価品で充分」という具合に、“買わない選択肢”をあえてリスト化して共有します。これもディインフルエンシングと同様に、「消費しないこと」の情報価値を高めるムーブメントと言えるでしょう。

③アンダーコンサンプションコア → 持たない暮らしがブームに

3つ目のキーワードがアンダーコンサンプションコア(Underconsumption core)です。これは聞き慣れない言葉かもしれません。言い換えれば、「消費を抑えること自体をひとつのスタイル(コア)と見立てる」という、SNS発の風潮です。

TikTokでは次々に新しい〇〇コア(○○Core)と呼ばれるトレンドが生まれますが(例えば#○○coreというハッシュタグでファッションやライフスタイルの一種の美学を共有する文化があります)、アンダーコンサンプションコアはその中でも異色の存在でしょう。

というのも、多くの「○○コア」トレンドが何かしら新しい商品購買や消費行動を伴うのに対し、このトレンドは「いま持っている物をとことん活用する」「必要以上に買わない暮らし」を格好いいもの・誇るべきものとして発信するからです。

※関連記事: What, Exactly, Does Underconsumption Core Mean?

あるTikTokユーザーは「同じサングラスを8年間使っている」「お気に入りの美容液は最後の一滴まで使い切る」といった動画を投稿し、「これが私のアンダーコンサンプションコアだ」と紹介しています。彼女は「“アンダーコンサンプションコア”とは、自分が既に持っているものを活用し、SNSで見かける全ての流行に飛びつかず、サステナビリティを意識して暮らすことだ」と語っています。

もともと「節約」「ミニマリズム」「断捨離」といった考え方自体は決して新しいものではありません。しかしこのアンダーコンサンプションコアが2024年後半に注目を浴びた背景には、やはり若年層を取り巻く経済的プレッシャーと高まる環境意識があります。

Z世代・ミレニアル世代の多くは将来への経済的不安を抱えており(例えば物価高や収入停滞による将来設計の難しさ)、加えてファストファッションや大量生産が環境に及ぼす悪影響についての知識も持ち合わせています。その結果、「今あるもので満足する」「長く使える質の良いものだけを少数持つ」といった姿勢が合理的かつ倫理的な選択として見直されているのです。

TikTok上で「#underconsumptioncore」のハッシュタグが登場したのは2024年7月頃とされています。ちょうど前年にディインフルエンシングが流行し始めた直後のタイミングであり、「次は買わない生活そのものを楽しもう」という潮流へと発展した形です。

※関連記事: ‘It is OK to be content with your simple life’: is ‘underconsumption core’ the answer to too much shopping?

アンダーコンサンプションコアの投稿では、たとえば古びたけれど大切に使っている水筒や何年も履いて味の出た靴といった、自慢の“使い古し”アイテムが紹介されます。あるいは「10年前の服を今も着ています」「祖母から譲り受けた家具を直して使っています」といったストーリーと共に、新品ではないけれど愛着のある物にスポットライトを当てています。中には「お気に入りのジーンズを長持ちさせるためのリペア方法」「包丁の寿命を延ばす研ぎ方」といったメンテナンスやアップサイクルの知恵を披露する動画もあります。派手さはないものの、「物持ちの良さ」を誇るこれらの動画は合計で数千万の「いいね」を獲得しており、静かなブームになっていることが伺えます。

この現象をファッション誌『Vogue』は「使い捨て文化が蔓延する中で現れた痛快なアンチテーゼ」であると評価しています。2023年のディインフルエンシングが「買うべきでない物」を示したのに対し、2024年のアンダーコンサンプションコアは「買わないで暮らす方法」そのものを示したと言えるでしょう。

消費トレンドの変化と企業コミュニティ

ここまで見てきた「ノーバイ」「ディインフルエンシング」「アンダーコンスサプションコア」という三つのトレンドから浮かび上がるキーワードは、一言でいえば「信頼」と「共感」に基づくつながりです。

消費者はこれまで以上に、自分たちの価値観や本音を共有できる場・情報源を求めています。逆に言えば、従来型の一方向的な広告や過剰なプロモーションには疲れ、距離を置き始めているのです。「コミュニティトレンド2025」で指摘したように、現代のユーザーは参加するコミュニティを選ぶ際にも「そこが信頼できる場かどうか」を重視し始めています。そして、ブランドを選択する際にも6割以上もの人が「信頼」を重視する要素に挙げています。このような変化に対して、企業が顧客との信頼関係をいかに築いていくかが、今まさに問われているのです。

では具体的に、企業はどのようにこの潮流と向き合えば良いのでしょうか。ヒントの一つは「コミュニティを軸にした顧客エンゲージメント」にあります。

市場が成熟し広告だけでは差別化が難しい現在、既存顧客と価値を共創するコミュニティは企業にとって重要な資産になりつつあります。実際、2025年時点で多くの企業がコミュニティ施策によって顧客ライフタイムバリュー(LTV)の向上や解約率低減などの成果を上げており、コミュニティが全社横断の戦略資産として位置づけられ始めています。つまり、従来はROIが見えにくいと敬遠されがちだったコミュニティが、いまや測定可能で経営インパクトの大きい取り組みへと変化しつつあるのです。

特に今回取り上げたトレンドに照らすと、企業コミュニティには次のような2つの価値が見出せます。

1. 信頼に根ざした情報発信

ディインフルエンシングが象徴するように、消費者は広告よりも身近な他者の本音に耳を傾けます。企業が運営するコミュニティ上であっても、そこで活動するのは製品やサービスを愛用する実在のメンバーです。コミュニティ内でメンバー同士が率直な感想や使いこなし術を共有することは、企業にとっても貴重な情報発信の形になります。また、「この商品のここが良い」「ここは改善してほしい」というやりとりがオープンに行われることで、ステルスマーケティング的な不信感を招くことなくブランドへの理解が深まります。言い換えれば、コミュニティはスパイクした広告よりも持続的で深い信頼を築くのに適した場なのです。

2. 顧客との長期的な関係構築

ノーバイの流行は、一見すると企業にとって「売上減少」の脅威のように思えます。しかし見方を変えれば、すぐに買わない顧客とも絆を維持するチャンスと捉えることができます。コミュニティは購入有無にかかわらず顧客が集う場であり、たとえ今は購買を控えているメンバーであっても、有益な情報交換やブランド体験を提供し続けることで将来的なファン・サポーターでいてもらうことが可能です。

ファッションブランドを例に挙げると、「今年は新作を買わない」という宣言をしたお客様がコミュニティに残り続け、他のメンバーに対してコーディネート提案や昔の商品のリペア方法を積極的に発信してくれるかもしれません。企業側はそういった投稿をピックアップして称賛し、必要があれば補足情報をコメントするのがいいでしょう。結果として、そのお客様は翌年ノーバイを終えたタイミングで真っ先に自社の商品を購入してくれるだけでなく、コミュニティ内で培った知識と愛着によって誰よりもブランドの良き伝道者になってくれる可能性もあります。

このように、「買わない期間」であっても顧客との接点をコミュニティで維持し、長期的なエンゲージメントを育むことができます。

おわりに

過剰な消費を見直そうという「No Buy」や「アンダーコンサンプションコア」の潮流、そして無暗な勧めをやめようという「ディインフルエンシング」の台頭は、いずれも生活者の価値観シフトを示しています。生活者とのコミュニケーションもまた、「物を買わせること」から、「お客様に長く寄り添い、信頼を得ること」へと重心が移りつつあることを意味していると言えるでしょう。

もちろん、企業にとって売上は重要です。しかし、目先の一件の購買に躍起になるより、生涯にわたって選ばれるブランドになることの方が、長い目で見てはるかに大きな価値を持つでしょう。

そのためには、たとえメンバーが今は「買わない」と言っていても対話を続け、一緒にブランド体験を豊かにしていく姿勢が欠かせません。本記事で紹介したトレンドは、一見すると企業に逆風のようにも思えますが、裏を返せば企業が真に顧客本位の姿勢を示す好機でもあります。

ノーバイで消費を絞る人々も、全く物欲が無くなったわけではありません。彼らは信頼できるブランドから、本当に良いものだけを手に入れたいと考えているのです。ディインフルエンサーが示す「買うべきでない物リスト」の中にも、価値ある物は残ります。アンダーコンサンプションコアが提唱する「少数精鋭の持ち物」の中にも、良質な商品は選ばれ続けます。その「選ばれる瞬間」に第一想起されるブランドであるために、企業コミュニティは重要な役割を果たすでしょう。

過度な消費にブレーキがかかる2026年、「買わない」という選択肢を肯定的に捉えるようになった生活者たちと歩調を合わせ、共感と信頼を積み上げる企業コミュニティこそが、これからのブランド成長の原動力になるのではないでしょうか。

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