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最新調査報告「Connections Over Impressions(インプレッションよりつながりを)」を読み解こう!キーワードはソーシャルカレンシー
更新日:2026/06/08
マーケティングでお困りの方へ
マーケティングでお困りの方へ
施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
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それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
目次
マーケティングにおいて、「インプレッション数」が重要な指標の1つであることはこれまでも、これからも変わらないでしょう。しかし、そのインプレッションの先で何が起きているか、どこまで想像できているでしょうか。表示された回数と、伝えたいメッセージが伝わっている回数は、同じでしょうか。
2026年2月、マーケティングエージェンシーのGALEが公開した調査報告が、この問いに真正面から答えを出しました。レポートのタイトルは「Connections Over Impressions(インプレッションよりつながりを)」。マーケティング企業Stagwell(スタグウェル)傘下のGALEが、米国の消費者1,200人超を対象に、従来型メディアおよび新興メディアとの関係性を調査したものです。
浮かび上がったのは、「大量に表示されること」よりも「コミュニティの中でつながること」のほうが、ブランドの信頼、関心、購買意欲のすべてにおいて強い影響を持つという事実でした。
この記事では、このレポートの内容を読み解いていきます。特に、レポートに登場するキーワードである「ソーシャルカレンシー(社会的通貨)」に焦点を当て、なぜそれがこれからのマーケティングの鍵になるのかを掘り下げていきます。
それではいきましょう!
オンラインプラットフォームの変化
まず、レポートが示す現状認識から始めましょう。
回答者の61%が「オンラインプラットフォームは1年前よりも自分の生活で大きな役割を果たしている」と答えています。これはFacebookのようなレガシープラットフォームも例外ではなく、Facebookの利用者の50%が「以前より使う頻度が増えた」と回答しました。
利用が伸びているプラットフォームのトップ3は、AI検索、スポーツベッティング、そしてTikTok。いずれも「新しくて便利な何か」を提供しているという共通点があります。
ここで注目したいのは、世代間の分断が非常に大きいという点です。
TikTok、Instagram、Discord、Roblox、Twitchの利用率は、Z世代とX世代の間に20〜30ポイントもの差があります。つまり、全世代に「刺さる」単一のプラットフォーム戦略は、もはや成立しにくいということです。
では、この断片化した環境のなかで、ブランドは何を指針にすればいいのか。レポートが提示するのは、3つの評価軸です。「プラットフォームの勢い」「注意を引きつけて維持する力」、そして「信頼を生む力」。この3つを兼ね備えたチャネルとして際立ったのが、コミュニティ的な一体感のある空間でした。回答者の約70%が「コミュニティのように感じられるオンラインプラットフォームを好む」と答えています。
さらに興味深いのは、回答者の半数が「まだ”メインストリーム”ではないと感じるプラットフォーム上の情報をより信頼する」と答えていることです。ミレニアル世代とZ世代でこの傾向は特に顕著でした。新興プラットフォームが高い信頼性を持つ場として位置づけられるのです。
最も信頼される情報源は?
レポートの核心に位置するのが「Social Currency(ソーシャルカレンシー)」という概念です。直訳すれば「社会的通貨」。聞き慣れない方もいるかもしれません。
簡単に言えば、これはコミュニティの中で流通する「信頼や影響力の通貨」のことです。友人が「あのブランドいいよ」と言ったとき、その言葉にはソーシャルカレンシーが付随しています。あるコミュニティで「この商品は本当にいい」という投稿にたくさんの共感が集まったとき、そこにもソーシャルカレンシーが集まっています。
ここで少しレポートの数字を見てみましょう。
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69%が「オンラインコミュニティがあるブランドについてポジティブに語っていると、そのブランドにより注目する」と回答。
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72%が「会話に自分も参加できるプラットフォーム上の情報をより信頼する」と回答。
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68%が「友人がそのブランドの投稿に反応しているのを見ると、そのブランドへの関心が高まる」と回答。
そして、最も信頼される情報源は誰か。あらゆるカテゴリ(家電、金融、ホスピタリティ、飲食、ヘルスケアなど)を横断して、「顧客レビュー」と「友人・家族」が最上位でした。80%が「友人がポジティブに語っていたら、そのブランドにもっと興味を持つ」と答えています。専門家、ジャーナリスト、AIアシスタント、クリエイター、セレブリティのすべてを上回る結果です。
ここにソーシャルカレンシーの本質があります。ソーシャルカレンシーとは、同じコミュニティの中で「誰の言葉として語られ、どんな反応が積み上がっているか」によって増幅される信頼のことです。人は、「何を言っているか」だけでなく「誰が言っているか」、さらに言えば「自分が属するコミュニティの中で、誰がどう語り、周囲がどう受け止めているか」を手がかりに判断しているのです。
AI時代だからこそ人間の声が信頼される
このレポートのもう一つの重要な発見は、AIと人間の声の関係性についてです。
AIの浸透は著しいものがあります。回答者の52%がAI検索プラットフォームを毎日使っており、約70%が1年前より使用頻度が増えたと答えています。世代別に見ると、Z世代48%、ミレニアル世代57%、X世代50%と、世代を問わず浸透が進んでいます。
ところが、AI検索プラットフォームへの信頼が高まっている一方で、その信頼は他のチャネルに埋め込まれたAI機能には自動的に移転しないことが分かりました。ウェブサイトやSNS、アプリに組み込まれたAI要約機能について、53%が「効率的で便利」と評価しつつも、「そのチャネルをより信頼できるようになった」と答えた人は半数に届きませんでした。
レポートではこれを「クレディビリティ・ギャップ(信頼性の溝)」と呼んでいます。
人々はAI専用の検索プラットフォームは信頼するけれど、他の体験にAIが重ねられると懐疑的になる。そういう環境では、人間の声、実体験に基づく語り、生活者の言葉のほうが商品やブランドのことを確かめる手段として信頼されているのです。
この知見は、企業コミュニティの運営者にとって大きな示唆を含んでいます。AIが生成したFAQやまとめ記事よりも、メンバーが自分の言葉で語る体験談や感想のほうが、他のメンバーの信頼を得やすい。コミュニティ内の「人間らしさ」は、AI時代においてむしろ価値が高まっているということです。
ブランドは第3の信頼される声に
レポートのなかで、驚いた箇所がありました。それは、ブランド推奨における影響力ランキングで、「ブランド自身」が3番目に浮上したことです。
「顧客レビュー」と「友人・家族」に次いで、ブランドが発する情報そのものが影響力を持っている。「企業の発信は自画自賛になって信用されない」と思い込んでいたのですが、データで反証されました。
レポートはこの背景として、近年ブランドがより「人間的な声」を使い始めたこと、オーディエンス中心のアプローチを取り入れていること、そしてAI生成コンテンツの氾濫による情報疲れが起きていることを挙げています。
さらに、ブランドがオンラインプラットフォーム上で消費者と直接やりとりすると、68%が「そのブランドはより信頼できる(credible)」と感じ、66%が「より信用できる(trustworthy)」と感じ、71%が「そのブランドの商品にもっと興味が湧く」と回答しています。
ただし重要なのは、ブランドが「発信する」だけでは不十分だということです。レポートが繰り返し強調するのは、ブランドが「参加する」ことの重要性です。GALEのチーフ・イノベーション・オフィサーであるBen James氏は、Digidayの取材に対して次のように述べています。
「ブランドがそこで起きていることを尊重し、人々が集まって語り合うフォーラムをつくるとき、そのインタラクションの質は高まり、ブランドにとってより大きな効果につながる」
ーGale agency study on emerging media encourages marketers to tap more deeply into communities
ヒーローチャネルの時代の終焉
レポートが導き出したもう一つの結論は、単一の「ヒーローチャネル」に頼る戦略は終わりを迎えているということです。
回答者の半数以上が、ブランドにはSNS、インフルエンサー、イベントなど複数のタッチポイントを通じてつながってほしいと答えています。商品の品質だけに頼るのではなく、さまざまな接点でコミュニティ的なつながりを感じさせてほしい。それが消費者の本音です。
レポートはこの戦略を「コネクテッド・エコシステム」と名付け、マーケターに4つの方向性を示しています。
①真正性とコミュニティを軸に差別化する
AIの浸透、不安定な社会情勢、漠然とした不安が広がるなかで、人々は「本物で、人間的で、コミュニティに根ざした」コンテンツと空間に引き寄せられています。
②コミュニティを増幅装置として活用する
友人がブランドに関わり、コミュニティがポジティブに語るとき、消費者はもっと知りたくなり、もっと関わりたくなり、そのブランドの言葉をもっと信じるようになります。
③デジタル時代でも口コミ戦略を優先する
AIやTikTokが主要な発見の場になっているいまでも、レビューと友人・家族の言葉が最も強い推奨力を持っています。口コミは古くて新しい最強の武器です。
④コミュニティ主導のタッチポイント設計
SNS、クリエイター、イベント、ゲーム、AI活用体験。あらゆるタッチポイントがコミュニティとしての実感を伴うことで、消費者はブランドの声に耳を傾けてくれるようになります。
実際に、GALEのクライアントであるスターバックスは、デジタルゲーム「Pumpkin Spice Land」のようなコミュニティ的体験を通じてロイヤルティを構築しています。同社のグローバルマーケティング担当SVPであるErin Silvoy氏はDigidayの取材で「参加型で、ブランドにとって真正性のある形で関わると、単なるエンゲージメントを超えて本当のつながりが生まれる」とコメントしています。
また、乳製品業界団体のMilkPEPは、「Team Milk」というコミュニティを数千人規模の女性ランナーネットワークへと育て、TikTokやInstagramでのクリエイター主導コンテンツから、リアルのマラソンイベント「Every Woman’s Marathon」へと展開しました。デジタルのつながりがリアルのコミュニティに変わった好例です。
GALEはロイヤルティプログラムに関する別の調査でも、「活発なコミュニティがあるロイヤルティプログラムには、消費者の約70%が参加したくなる」という結果を報告しています。
ポイントや特典だけでは差別化しにくくなった時代に、コミュニティの存在がロイヤルティの質そのものを変えうることを示すデータです。
自社運営コミュニティの有用性
このレポートは米国の消費者を対象にした調査ですが、その示唆は日本の企業にも当てはまるでしょう。
レポートが繰り返し強調する「ブランドがコミュニティの中で信頼される声になること」「メンバー同士の対話を促すこと」「複数のタッチポイントをつなげること」は、日本の企業が自社運営コミュニティで日々実践していることと重なります。
コミュニティの中でメンバーが商品の使い方を共有する。それに別のメンバーが「私もやってみました」と返す。運営側がその対話を丁寧に拾い上げて、新しいメンバーにも見えるように場を整える。こうした一連の流れそのものが、ソーシャルカレンシーの流通です。
このとき、インプレッション数は小さいかもしれません。しかし、そこで流通している「信頼」の密度は、大規模なSNS広告のそれとは比較にならないほど高い。レポートが「Connections Over Impressions」と名付けた意味は、まさにここにあります。
おわりに
GALEの「Connections Over Impressions」レポートが突きつけるメッセージは、実にシンプルです。「たくさんの人に見られること」と「信頼されること」はまったく別の話であり、後者のほうがブランドにとってはるかに価値がある。
その信頼を生む場がコミュニティであり、コミュニティの中で流通する信頼や影響力が「ソーシャルカレンシー」です。
ソーシャルカレンシーは、流通するほど増えるという性質を持っています。お金は使えば減りますが、信頼や共感は、交わされるたびにむしろ厚みを増していきます。あるメンバーの体験談に別のメンバーが共感を示し、それを見た第三のメンバーが「自分も試してみよう」と思う。この連鎖は、一度始まると加速していきます。
まとめ画像
マーケティングでお困りの方へ
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施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
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