コラム
マーケティング
コミュニティトレンド2025|キーワードは「信頼」「SNS共生」「AI活用」「マイクロコミュニティ」「経営戦略化」
更新日:2026/06/08
マーケティングでお困りの方へ
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施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
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その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
2025年、企業によるコミュニティ活用は大きく進展しました。
事実、「コミュニティマーケティング白書2025-2026(速報版)」によれば、「コミュニティマーケティング」という言葉の認知は約7割に達し、過半数(54%)がその必要性を感じていることが報告されました。
①信頼というコミュニティ選びの新基準
まず注目すべきは、「信頼」がこれまで以上に重要なキーワードになっていることです。オンライン上には玉石混交の情報があふれ、フェイクニュースやAI生成コンテンツも増える中で、ユーザーは何を信頼すべきか悩んでいます。
アクセンチュア(NYSE: ACN)の年次レポート『アクセンチュア ライフ トレンド2025』によると、世界の半数以上の人々が、以前よりもオンラインで目にするコンテンツの真偽に対して疑念を抱くようになったと回答しています。また、62%の人々が『信頼』がブランドを選択する際に重要な要素であると答えています。
そのため、ユーザーが参加するコミュニティを選ぶ際にも「信頼できる場かどうか」が新たな基準になります。具体的には、運営者の顔が見える透明性(例:コミュニティ参加前に運営担当者が直接説明する等)、安全なコミュニティガイドライン整備、メンバー同士が交流できる機会づくり(オンラインだけでなくオフライン交流も含む)などが信頼構築のポイントです。
一度信頼関係を築けばロイヤリティ向上やファン化へ直結しますが、裏を返せば、不透明な運営やコミュニティをないがしろにする姿勢は命取りです。今後は特に、コミュニティ運営者は総信頼残高(顧客からどれだけ信頼されているかの総計)を積み上げるつもりで、場づくりにこれまで以上に注力する必要があるでしょう。
②SNSとコミュニティの共生構造へのシフト
情報過多の時代、企業は効率的にファンとの関係を構築・維持するためにコミュニティの構造改革を進めています。具体的には、公開型のSNSとクローズドな自社コミュニティを使い分ける動きです。オープンなSNS(InstagramやX等)では幅広い潜在層への露出や新規流入を担い、クローズドなコミュニティでは参加者の濃い交流・共創・収益化を図る、といった役割分担が定着しつつあります。
この共生構造により、企業はそれぞれの強みを活かせます。公開SNSでファン候補との接点を増やしつつ、興味を持った人々をクローズドコミュニティへ誘導することで、アルゴリズムに左右されない深い関係構築が可能になります。ファンが求めているのは大量の情報そのものよりも、自分が大切にされ一体感を持てる「つながり」の場なのです。
この流れにプラットフォームも対応を始めています。例えばグローバルではYouTubeが2025年に入ってコミュニティ機能を拡充し、従来の「Community(コミュニティ)」タブを「Posts(投稿)」へ進化させて新たな交流空間を設けました。YouTube内で動画視聴からテキスト会話、さらには投げ銭やメンバーシップ課金まで完結できるようになり、ユーザーを外部に逃がさずプラットフォーム内に留めて関係深化できる仕組みを整えています。これによりファン離脱を防ぐだけでなく、行動データの一貫管理や世界観の共有も容易になり、結果として継続率・LTV向上につながっています。
「まずSNSで知ってもらい、濃いファンは自社コミュニティへ」という流れは今後ますます一般化するでしょう。自社でも、広くライト層にリーチする場と、コアファンと深く交流する場をどう住み分け、両者を共生させるかをぜひ検討してみてください。
③AI時代の効率化と人間らしさのバランス
コミュニティ運営にもAI(人工知能)の波が押し寄せており、2025年はAI活用が急速に定着した年といえます。
例えば、大規模チャットプラットフォームの Discord では、サーバー設定から利用できる自動モデレーション機能「AutoMod」や、大規模言語モデルを用いた「AutoMod AI」など、AI ベースのモデレーション機能が公式に提供されています。また、メッセージの内容をトピックごとに束ねて表示する AI 生成の会話要約機能(Conversation Summaries / チャンネル内会話要約) も一部サーバーで実験的に導入されており、ユーザーが大量の未読メッセージを短時間でキャッチアップできるようになっているのです。
またYouTubeのコメント翻訳、自社コミュニティツール上での投稿分類や要約ボットなど、各所でコミュニティ運営の「裏方作業」をAIが肩代わりする動きが進んでいます。膨大なやりとりをAIが整理・監視してくれることで、コミュニティマネージャーやメンバーは重箱の隅をつつくような管理業務ではなく、本質的な交流や共創活動に時間を使えるようになります。
重要なのは、AI導入によってコミュニティの温かみや信頼を損なわないようにすることです。AIはあくまで人間を支えるサポーターであり、決して人間同士の「熱量」を直接的に代替するものではありません。 「テクノロジーが高度化する時代だからこそ、人間中心のコミュニティづくりへ回帰する動きが強まっている」との指摘も散見されており、効率化と温かみのバランスを取ることがこれからのテーマとなるでしょう。
では具体的にどのようなAI活用があるでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
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コンテンツ要約とキュレーション:長大なスレッドやQ&AのやりとりをAIが自動で要点整理し、新規参加者でも過去の知見をキャッチアップしやすくする(Discordの要約ボットなど)。
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自動モデレーション:不適切な発言やスパムをAIが検知しアラート、削除まで行う。コミュニティの健全性維持をサポート。
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多言語翻訳:グローバルコミュニティではAI翻訳により言語の壁を低減し、異なる言語圏のメンバー同士の交流を促進。
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レコメンデーション:膨大なUGCの中から個々の興味にマッチしたトピックや人をレコメンドし、エンゲージメントを高める。
これらはコミュニティマネージャーの日常業務を効率化するだけでなく、参加メンバーにとっても「欲しい情報にすぐアクセスできる」「安心して参加できる」という利点をもたらします。
ただし繰り返しになりますが、コミュニティの本質は人と人とのつながりです。自動化できる部分はAIに任せつつも、肝心な場面では人間らしい対話や気配りを忘れないことが信頼とエンゲージメント維持のコツです。たとえば重要なモデレーション判断やメンバーへの感謝・称賛の声かけなどは、人間のコミュニティマネージャーがきちんと対応する、といったガイドラインを設けている企業もあります。
AIは強力なアシスタントですが、最後は「人の温もり」が感じられる対応ができるかどうか。これからのコミュニティ運営者はこの点を肝に銘じる必要があります。
④興味や属性によるマイクロコミュニティ
コミュニティが広がる一方で、より少人数で親密な「マイクロコミュニティ」への注目も高まっています。大量のメンバーを一括で相手にするのではなく、興味関心や属性ごとに細分化された小さなグループに分かれて交流する方が、一人ひとりにとって価値が高いケースがあるのです。
例えば、ある企業が運営する大規模コミュニティ内に、製品カテゴリ別・地域別・ユーザー層別のサブグループを設けるような例です。開発者向け、初心者向け、業界別ユーザーグループ…といった具合に小さなコミュニティを複数育てることで、メンバーは自分のニーズに合った濃い情報交換ができます。このマイクロコミュニティ化は2025年の顕著なトレンドでした。より親密で焦点の定まった対話が可能になる分、参加者のエンゲージメントやロイヤルティが一層高まるのです。コミュニティ全体としての規模は拡大させつつ、メンバー体験という観点ではマイクロ化していく手法は今後も増えていくでしょう。
この流れと関連して、コミュニティの有料・限定化も注目されています。従来は無料公開が当たり前だったオンラインコミュニティも、最近では課金コミュニティ、サブスクリプション型ニュースレター+限定Slackグループ、といった形で有料メンバー限定コミュニティが増えています。
たとえば特定の製品ブランドで上位顧客だけが入れるVIPコミュニティを運営し、限定イベント招待や新商品先行提供など特典を与えるケースです。ユーザー側もお金や時間を投資したコミュニティには主体的に参加しやすくなるため、結果として濃度の高い交流が生まれるというメリットがあります。
「誰でもウェルカム」のオープンコミュニティと、「選ばれた人だけ」のクローズドコミュニティ。両者を併用することでエンゲージメントのピラミッドを構築する戦略も今後広がる可能性があります。
コミュニティ運営者にとっては、大人数を漠然と相手にするのではなく、一人ひとりの興味関心やロイヤルティに応じてセグメント化し、それぞれに最適な場を提供する視点が求められます。幸い、前述のようにAIを活用した趣向分析や、セグメントごとのグループ作成機能も整ってきました。
今後は「コミュニティ全体の活性度」だけでなく、「各サブコミュニティやペルソナ層ごとの満足度」に目を配りながら、きめ細かな関係構築をしていくことが重要になるでしょう。
⑤コミュニティの経営戦略化
最後に、コミュニティがもたらすビジネス上の成果(ROI)と、それに伴う社内体制の変化について触れておきます。コミュニティ施策は一見すると直接の売上効果が見えにくい部分もありますが、2025年現在、多くの企業が顧客生涯価値(LTV)向上や解約率低減など定量的な成果を認めています。
こうした価値が認知されるにつれ、企業内でのコミュニティの位置づけも変化しています。以前は「ファンクラブ的なもの」「マーケ部門の一施策」として捉えられがちだったコミュニティが、今や全社横断で価値を生む戦略資産として扱われ始めました。具体的には、コミュニティ部門と他部門との連携強化が進んでいます。マーケティングとコミュニティが一体チームとなったり、カスタマーサクセス部門にコミュニティ担当が組み込まれたりと、組織上のサイロを超えてコミュニティを活用する動きです。
社内の経営層もコミュニティを「単独機能ではなく顧客体験全体を支えるもの」として理解し始めており、コミュニティが見込み客から既存顧客、さらにはロイヤルファンに至るまで全ての段階でタッチポイントになるとの認識が広がっているのです。
このようにコミュニティの価値が社内で共有されるにつれ、必要なリソース投下や専門人材の配置も進みます。多くの企業でコミュニティマネージャーという役職が重要視され、コミュニティ運営専門のチームを持つところも増えてきました。コミュニティマネージャーは単なる掲示板の管理人ではなく、ファシリテーターでありプランナーでありデータ分析者でもあります。
メンバーが発言しやすい空気を作り(ファシリテーション)、時にはイベントやコンテンツを企画し、得られたデータを分析して次の一手を打つ。コミュニティ運営はまさに総合格闘技です。だからこそ組織的なサポート体制が不可欠であり、マーケ・営業・製品開発など各部門と協働しながらコミュニティを育てていく視点が求められます。社内リソースだけで難しければ外部専門企業に運営支援を委託するなど、コミュニティを一過性の施策ではなく長期的な資産づくりと捉えて投資していく姿勢が重要です。
コミュニティのROIは「目に見えにくい」と敬遠されがちでしたが、いまや測定可能な成果と経営インパクトが示され始めた段階と言えます。LTV向上、チャーン低減、顧客育成、共創。これらを数字で示し、「コミュニティなくして経営は語れない」と経営層に納得させることも難しくなくなりました。2025年現在、コミュニティはマーケティングの一手法から経営戦略の中核へと格上げされつつあります。顧客との関係資本を築く営みとして、企業の競争力そのものになり始めているのです。
このことについては拙著『コミュニティ経営の教科書』に詳しく書きましたので、ご興味あればぜひお手に取ってください。
総括
2025年におけるコミュニティの主要トレンドを国内外の視点から見てきました。キーワードは「信頼」「SNS共生」「AI活用」「マイクロコミュニティ」「経営戦略化」とさまざまです。コミュニティを取り巻く環境は大きく進化している様子が伺えます。
2025年現在、コミュニティ運営が企業にとって「当たり前」の戦略になりつつあるのは間違いありません。市場や技術がどれだけ変化しようとも、人は信頼できるつながりを求める存在です。その本質に立ち返りながら、新たなツールやアイデアも積極的に取り入れていきましょう。この記事を読んだみなさんは、自社コミュニティの可能性をぜひ再点検し、2025年のトレンドを追い風にしていただけたらと思います。
マーケティングでお困りの方へ
マーケティングでお困りの方へ
施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
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それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
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