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LTV(顧客生涯価値)とは?計算方法・目安・改善施策をわかりやすく解説

2024/06/27

LTV(顧客生涯価値)とは?計算方法・目安・改善施策をわかりやすく解説
コミューン編集部

コミューン編集部

LTV(顧客生涯価値)とは、一人(または一社)の顧客が取引を開始してから終了するまでの間に、企業にもたらす価値を示す指標です。広告費の高騰や市場の成熟が進むなか、企業が持続的に成長していくためには、新規顧客を獲得し続けること以上に、既存顧客との関係からどれだけ継続的な価値を生み出せるかが重要になっています。
 
ただしLTVは、計算方法を知っているだけでは十分に活用できません。サブスクリプション型か非サブスク型かによって算出方法は異なり、さらにCACやUnit Economicsとあわせて見なければ、正しい判断にはつながらないからです。LTVは「算出する指標」ではなく、「意思決定に使う指標」として捉える必要があります。
 
本記事では、LTVの基本的な定義からビジネスモデル別の計算方法、関連指標との関係性、そしてLTVを高めるための具体的なアプローチまでを整理して解説します。読み終えたときには、自社においてどの数字を、どこから改善すべきかを見立てられる状態になることを目指します。

LTVが伸び悩む理由、見えていますか?

LTVが伸び悩む理由、見えていますか?

  • LTVを計算しているが、改善の打ち手が見えない
  • 解約や利用停滞の理由を把握しきれていない
  • 顧客との接点が分断され、全体像が見えない
  • データはあるが、関係性として活かせていない

Communeは、顧客との関係性を継続的な価値に変えるためのコミュニティ基盤です。
顧客の声や行動を蓄積・可視化し、関係性を深める仕組みを設計・運用まで一貫して支援。
LTVの向上につながるコミュニティ運営を、戦略から実行まで伴走します。

Communeは、顧客との関係性を継続的な価値に変えるためのコミュニティ基盤です。
顧客の声や行動を蓄積・可視化し、関係性を深める仕組みを設計・運用まで一貫して支援。
LTVの向上につながるコミュニティ運営を、戦略から実行まで伴走します。

LTVとは?

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)とは、一人(または一社)の顧客が、自社との取引を開始してから終了するまでの間に、どれだけの価値をもたらすかを示す指標です。顧客との関係性を、単発の売上ではなく、継続的な価値の合計として捉えるために用いられます。

LTVの考え方が重要なのは、短期的な成果だけでは見えない顧客価値を判断できる点にあります。獲得コストが高くても、長期的に見れば高い価値を生む顧客もいれば、その逆もあります。LTVを把握することで、どの顧客との関係に投資すべきかを見極めやすくなります。

なお実務では、LTVは売上ベースで算出されることが一般的です。本記事でも、SaaSやサブスクリプション型ビジネスを想定し、理解しやすい形でLTVの考え方を解説していきます。

関連記事:ロイヤルカスタマー(ロイヤル顧客)とは?定義・重要性・維持/育成のポイント
┗ 「生涯価値」を最大化するには、“ロイヤル顧客”の理解が欠かせません。LTVの定義とセットで押さえておくと役立ちます

LTVが重要視されるようになった背景

新規顧客の獲得が難しくなってきたため

LTVが注目されるようになった背景には、新規顧客の獲得が年々難しくなっているという市場環境の変化があります。市場の成熟や人口減少により、これまでのように新規獲得を中心とした成長モデルは、徐々に成立しにくくなってきました。

成長市場では、広告投資やキャンペーンによって新規顧客を獲得する戦略が有効でした。しかし市場が飽和するにつれ、同じコストをかけても獲得できる顧客数は減少し、顧客獲得コストは上昇しています。その結果、新規獲得だけでは利益を確保しづらい構造が顕在化しています。

こうした環境下で重視されるようになったのが、既存顧客との関係からどれだけ継続的な価値を生み出せるか、という視点です。LTVは、顧客との関係性を長期的に捉え、事業の持続的な成長を考えるうえで欠かせない指標として位置づけられています。

LTVの計算方法

LTVには様々な計算方法が存在しますが、ここではビジネスモデルを下記のように大きく2つに分けた上でそれぞれの計算方法をご紹介します。

①サブスクリプションモデル(定期的に売上が発生するモデル)の場合
②不定期に売上が発生するモデルの場合

サブスクリプションモデル

LTVの計算式は、SaaSのようなサブスクリプションモデルのビジネスでは下記のように定義されます。

LTV = ARR ÷ チャーンレート

ARR(Annual Recurring Revenue:アニュアルリカーリングレベニュー、関連記事を読む)とは、年間経常収益、あるいは年間定額収益と訳され、毎年決まって得られる1年間分の収益(売上)を表す指標です。

チャーンレート(Churn Rate、関連記事を読む)とは、解約率と訳され、一定期間内にサービスを解約してしまった人 / 企業の割合を表す指標です。

例えば、ARRが300万円、チャーンレートが年次で6%だとすると、LTV = 300万円 ÷ 6% = 5,000万円と計算されます。

不定期に売上が発生するモデル

LTVの計算式は、不定期に売上が発生するモデルでは下記のように定義されます。

LTV = 平均顧客単価 × 購買頻度 × 継続期間

例えば、平均顧客単価が30万円、購買頻度が1年に7回、継続期間3年の場合、LTV = 30万円 × 7 × 3 = 630万円と計算されます。

LTVと関連する指標

LTVは「顧客が生み出す価値」を示す売上側の指標ですが、事業を安定的に成長させるためには、価値創出にかかる コスト を正しく把握することも欠かせません。

そこで重要になるのが、顧客獲得にかかったコストを示す CAC(顧客獲得単価)、そしてLTVとCACのバランスから事業の健全性を評価する Unit Economics(ユニットエコノミクス) です。

LTV単体では「価値の大きさ」しか見えませんが、CACやUnit Economicsと組み合わせることで、

“価値を生み出すためにどれだけコストをかけて良いのか”
“今の事業モデルは再現性・収益性が高いのか”
といった経営上の判断が可能になります。

CACとは

CAC(Customer Acquisition Cost:カスタマーアクイジションコスト、関連記事を読む)とは、顧客獲得単価と訳され、一人あるいは一社の顧客を獲得するために費やしたコストを表す指標です。計算方法は下記のように定義されます。

CAC = 顧客を獲得するために費やしたコスト ÷ 顧客獲得数

コストには広告費用やセールス / マーケティングの人件費など、顧客獲得に費やしたすべてが含まれます。

Unit Economicsとは

Unit Economics(ユニットエコノミクス)は主にSaaSなどのサブスクリプション型のビジネスにおいて使用される、事業の健全性を示す指標です。計算方法は下記のように定義されます。

 

Unit Economics = LTV ÷ CAC

事業のフェーズなどにもよりますが、概ねUnit Economicsが3以上になっていれば事業として健全であると評価されます。

利益を最大化するためには

利益を最大化するためには、LTVを最大化すると同時にCACを最小化するアプローチが有効です。

LTVを上げるアプローチ

平均顧客単価を上げる

平均顧客単価を上げられればLTVは向上します。顧客単価を上げるための取り組みとしてはアップセル(関連記事を読む)クロスセル(関連記事を読む)が挙げられます。

◆アップセル

既存顧客に対して、より上位の商材やサービスへの乗り換えを提案することをアップセルと言います。

代表的な例として挙げられるのが、オンラインストレージサービス「Dropbox」です。Dropboxは2GBまでは無料で利用できるフリーミアムモデルを採用しており、ユーザーの空き容量が少なくなったタイミングで、有料プランへのアップグレードを自然に促す仕組みを設計しています。

すでにサービスの価値を実感しているユーザーに対して行うため、アップグレード提案が受け入れられやすく、スムーズな収益拡大につながるのが特徴です。

◆クロスセル

クロスセルとは、既存顧客に対して、すでに導入している商材と関連性の高い別の商材を追加で提案する取り組みを指します。

この領域で象徴的な成功例が「Apple」です。AppleはiPhone、MacBook、iPad、AirPods、Apple Watchなど、多様な製品ラインナップを持ち、それぞれが高い拡張性と利便性で連携するように設計されています。

その結果、ひとつの製品を利用した顧客が、利便性や体験価値に魅力を感じて他製品を揃えたくなる構造が生まれ、自然なクロスセルが成立しています。

購買頻度を高める

購買頻度を高めることによってもLTVは向上します。購買頻度を高めるために有効な取り組みとしてはリテンション施策が挙げられます。具体的にはメールマガジンやSNSによる発信はもちろん、ユーザーコミュニティを通じて既存顧客と双方向に交流することが有効です。ユーザーコミュニティを活用したマーケティング手法は、コミュニティマーケティング(関連記事を読む)と呼ばれています。

契約期間を延ばす

継続期間を延ばすことによってもLTVは向上します。「1:5の法則」や「5:25の法則」、そして「2:8の法則」からもわかる通り、既存顧客の維持が利益に大きな影響を与えることはよく知られています。また、それらを実現するためのアプローチとしてカスタマーサクセス(関連記事を読む)が注目されています。

1:5の法則

1:5の法則(関連記事を読む)とは、新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかるという法則です。新規顧客獲得には既存顧客維持よりも5倍高いコストが必要なので、仮に売上は同額であっても、新規顧客獲得の方が利益率が低くなるということです。

5:25の法則

5:25の法則とは、顧客離れを5%改善すれば、利益は25%改善されるという法則です。1:5の法則で触れたように、既存顧客維持は新規顧客獲得よりコストが低いため、顧客離れを少し改善するだけでも利益に大きな影響が出ます。

2:8の法則

上位2割の既存顧客によって全体の8割の売上が生まれるという法則です。ビジネスを拡大する上で新規顧客を増やすことはもちろん重要ですが、同時に既存顧客と長く取引を続けるための取り組みをすることで、効率良く収益を上げることができると言えます。

▶︎関連記事を読む <「1:5の法則」「5:25の法則」とは?メカニズムから実用の注意点まで徹底解説!- 0からわかるカスタマーサクセス用語集>

▶︎関連記事を読む <パレートの法則 / 2:8の法則とは-0からわかるカスタマーサクセス用語集>

◆カスタマーサクセス

業種を問わず、既存顧客に対して様々な支援を行うカスタマーサクセスという役割が重要性を増してきています。カスタマーサクセス施策を通しビジネスを拡大するという視点で意識したいのは利益率ですが、そのためには顧客ごとに濃淡をつけた上で施策を進めることが重要となります。

CACを下げるアプローチ

CAC(関連記事を読む)を下げるための取り組みとしては、広告費用を適正化することと、セールス / マーケティングリソースを最適化することが挙げられます。

広告費用を適正化する

CPAを圧縮する

CPA(Cost Per Acquisition:コストパーアクイジション、関連記事を読む)とは、CACと同じく顧客獲得単価と訳されますが、指標としての意味は異なります。CACが一人あるいは一社の顧客を獲得(受注)するために費やしたコストの総量を表すのに対し、CPAは一人あるいは一社のリード(コンバージョン)を獲得するために費やした広告費用を表す指標です。計算方法は下記のように定義されます。

CPA = 広告費用 ÷ コンバージョン数

CPAを圧縮することで、予算内でより多くのコンバージョンを獲得できるようになります。

◆オーガニックチャネルを強化する

広告費用を適正化するためには、CPA圧縮と並行してオーガニック(非広告)チャネルでのコンバージョン獲得施策を進めることも重要です。オーガニックは広告と比較すると即効性に欠けますが、広告費用がかからないというメリットがあります。長い目で見るとやっておくべき施策と言えるでしょう。

◆広告費用自体を削減する

CPAが圧縮でき、オーガニックチャネルも育ってくると、いよいよ広告費用自体を削減することも選択肢に入ってきます。広告費用はコスト全体に占める割合が大きい場合が多いため、広告費用を削減することでCACも大きく下がることが期待できます。

セールス / マーケティングリソースの最適化

セールス / マーケティングリソースを最適化し人件費を圧縮することによってもCACは下げられます。手法としてはCRM施策が有効です。

CRMとは

CRM(Customer Relationship Management:カスタマーリレーションシップマネジメント、関連記事を読む)の略で、顧客管理システムと訳されます。 CRMは既存顧客や見込み顧客の情報を一元的に記録 / 管理するためのツールです。顧客との関係性を構築し、より良好な関係へと発展させるために有効です。

従来は各営業がそれぞれに担当顧客を持ち属人的に対応するスタイルが主流でしたが、これは組織全体の営業効率の観点で望ましい状態ではありませんでした。
具体的には顧客への対応漏れ / 遅延が発生したり、属人化している案件に対してマネージャーが適切なマネジメントやサポートを行えないがために、本来であれば受注し得たはずの案件が受注できないというような機会損失が発生しやすい構造になっていたのです。

CRMを適切に活用することで上記のような機会損失を減らすことができるようになり、セールス / マーケティングリソースが最適化、圧縮されることで、CACも下がることになります。

おわりに

今回は、これからの時代に意識すべき指標としてLTVをご紹介しました。

今後、新規顧客の獲得がますます難しくなっていき、既存顧客からの売上を安定 / 拡大させることの重要性が増していきます。そのために有効な施策「コミュニティマーケティング」の実施をサポートするため、弊社ではコミュニティサクセスプラットフォーム”Commune”を提供しております。

 

LTVと関連して、「ロイヤルユーザーを増やすには… 知っておきたいファンマーケティングとは?」の資料を以下のフォームからダウンロードいただけます。ぜひ、ご参考にしてください。

LTVが伸び悩む理由、見えていますか?

LTVが伸び悩む理由、見えていますか?

  • LTVを計算しているが、改善の打ち手が見えない
  • 解約や利用停滞の理由を把握しきれていない
  • 顧客との接点が分断され、全体像が見えない
  • データはあるが、関係性として活かせていない

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