大島椿株式会社

老舗だからこそ、ファンとのつながりと“双方向のコミュニケーション”を大切に。コミュニティの投稿を活性化し、ブランドを浸透させた秘訣とは

老舗だからこそ、ファンとのつながりと“双方向のコミュニケーション”を大切に。コミュニティの投稿を活性化し、ブランドを浸透させた秘訣とは
大島椿株式会社
老舗だからこそ、ファンとのつながりと“双方向のコミュニケーション”を大切に。コミュニティの投稿を活性化し、ブランドを浸透させた秘訣とは
大島椿株式会社
  1. Commune(コミューン)
  2. 導入事例一覧
  3. ロイヤルティの導入事例
  4. 老舗だからこそ、ファンとのつながりと“双方向のコミュニケーション”を大切に。コミュニティの投稿を活性化し、ブランドを浸透させた秘訣とは
施策概要
1927年に伊豆大島で創業した老舗メーカー・大島椿株式会社は、2022年10月から「大島椿ファンプログラム」というコミュニティを運営しています。「今日も一人の大島椿ファンをつくろう」という行動指針のもと、従来からお客様とのつながりを大切にしてきた同社は、双方向のコミュニケーション実現に向けて趣向を凝らした施策に取り組んでいます。
運用体制
現在は広報部を中心に3名(立ち上げ時は1名)で運営。コミューンのカスタマーサクセス担当者が併走してサポート
導入の決め手
・導入時に検討した事業者のなかで、もっとも「私たちに向き合ってくれている」と感じた
・双方向のコミュニケーションが取りやすい機能を備えたプラットフォームだった

課題

  • 手紙やメルマガなど、お客様とのやり取りが一方通行な手段に限定されていた
  • ブログやモニター施策を運営したが、「本当のファン」とつながれているか疑問を感じていた
  • 伊豆大島や椿の情報など、ブランドに関するコンテンツを発信したかった

活用方法

  • 商品愛用者との交流や、イベント告知の場「大島椿ファンプログラム」を立ち上げ
  • 月別のトークテーマの設定などを通じてコミュニケーションを活性化
  • 伊豆大島の魅力や椿の文化、商品の裏話、プレゼント企画などの会員限定コンテンツを発信

成果/これからの目標

  • 立ち上げから1年半で、会員数が約2倍へと増加
  • 熱量の高いファンが自主的に投稿してくれるコミュニティへと成長
  • ファンミーティングや座談会などのオフラインイベントを開催予定

「本当のファン」との双方向のコミュニケーションを求めてコミュニティを運営

はじめに、貴社の事業概要について教えてください。

当社は1927年に伊豆大島の地で創業し、「伊豆大島の良質な椿油を広く世の中に伝えたい」という想いから生まれた椿油100%の「大島椿」を主力商品とするメーカーです。現在はこれ以外にも、アウトバス・インバスのヘアケア商品やスキンケア商品、食用椿油まで幅広く提供しています。

当社には「今日も一人の大島椿ファンをつくろう」という行動指針があり、以前からお客様とのつながりを大切にしてきました。その取り組みの1つがサービス券の制度で、商品についているサービス券をお送りいただいた方に、その合計点数に応じた品をプレゼントしています。このサービス券を応募される際に、お手紙を添えてくださるお客様が多くいらっしゃるのですが、「もう何十年も使っています」と達筆で書かれたお手紙を見ると、長くご愛用いただいていることを実感しますね。

私たちの商品が長く愛用されているのは、お客様が家族や友人へと商品を広めてくださっているからです。現に、2000年代にインターネットが普及すると、さらに口コミが広まり、大手口コミサイトで「大島椿」が殿堂入りを果たすようになりました。

そうしたなかで、コミュニティを立ち上げた理由をお聞かせください。

当時はサービス券の制度以外にも、お客様との接点を増やすため、メルマガや自社ブログを通じた情報発信やモニター募集に加え、SNS運用などに取り組みました。しかし、どの施策も弊社からの一方向的なコミュニケーションになりがちで、「ユーザーと深くつながれているのか?」という点に疑問を感じていました。

そのため、より双方向的なコミュニケーションで「大島椿を本当に好きになってくれる人」とつながるため、商品ファンの方々との交流やイベント告知を主な目的としたコミュニティである「大島椿ファンプログラム」を立ち上げました。

当社は2027年に創業100年の節目を迎えますが、商品を愛用している方がその魅力を発信する場として立ち上げたこのコミュニティには、「今日も一人の大島椿ファンをつくろう」という行動指針を形にしたいという想いも込められています。

担当者1人でもスムーズにコミュニティを立ち上げられた理由とは

コミュニティ運営のプラットフォームとしてCommuneを採用いただいた理由を教えてください。

コミュニティ運営のツールを導入する際に4社ほど比較検討したのですが、そのなかで一番深く当社のことを調べていて、「私たちに向き合ってくれている」と感じられたのがコミューンさんでした。一緒にやっていきましょうという気持ちがとても伝わったのが、選定の大きな理由ですね。

お客様同士のコミュニケーションを促す機能が充実しており、投稿や交流を通じて商品への愛着を高めてもらえる理想的なイメージが持てたことも決め手になりました。

導入から現在に至るまでのコミューンからのサポートについてお聞かせください。

現在は広報部を中心に3名でコミュニティを運営しているんですが、立ち上げ当時の担当者は1名だけだったんです。全部1人で対応しなければならない状態で導入を決定しましたが、コミューンの担当者さんは最初からデモ画面を作ってくれたり、こまめにミーティングの機会を設けてくださったため、立ち上げで困ることはありませんでした。そして無事、目標としていたスケジュール通りにコミュニティをオープンできました。

コミューンの担当者さんにはささいなことも気軽に相談できるので、立ち上げ後もとても助かっています。投稿の際に私たちが考えたネタを相談すると、過去の事例を踏まえたアドバイスをもらえますし、裏話を取材した記事の添削も引き受けてくれます。他社のコミュニティマネージャーと交流できる機会も設けてくださり、運営経験などを聞くことができるので自社のコミュニティに活かせる点がとても助かっていますね。

また、Communeのアップデート頻度の高さにも驚くばかりでした。例えば先日、Communeの利用者向けアンケートに「予約投稿画面で、予約済みの投稿と下書きの投稿のラベルの色を変えてほしい」と記入したところ、その後のアップデートで予約済み投稿のラベルの色が変わるよう改善されていました。私の声がCommuneの機能へと反映されたことがとても嬉しかったです。

他にも、エディター機能が改善されて、フォントなどの自由度が上がり、投稿にバリエーションをつけられるようになったのがよかったですね。

「今日も一人の大島椿ファンをつくろう」を体現するコミュニティ運営を

現在注力しているコミュニティ内の取り組みや、工夫している点について教えてください。

まずはコミュニティ内での投稿を活発化させるため、月別のトークテーマを設定しました。具体的には「スペシャルケアについて」「冬の乾燥対策について」「ファンプログラムにリクエスト」などのテーマで投稿を募りました。画像なしのテキストのみでの投稿も歓迎である旨を伝え、トークテーマに絡めたイベントも併せて実施するなど、とにかく投稿のハードルを下げることを当初から意識して運営していますね。

また、商品に関する話題を軸にしつつも、創業の地・伊豆大島の魅力や椿の文化など、幅広い内容を取り扱うようにしています。

2023年末には、伊豆大島の文化である「アンコさん」*をテーマにしたオリジナルのカレンダーのプレゼント企画を実施しました。

*アンコさん…伊豆大島の伝統衣装をまとった女性。伊豆大島で年上の女性を親しみを込めて呼ぶ「姉っこ(あねっこ)」という言葉に由来する。

また、コミュニティ限定コンテンツとして、大島椿公式オンラインショップで販売した2024年限定デザインボトルの制作の裏側をインタビュー形式で掲載しました。実際にコミュニティ限定のイベントや裏話を通して、伊豆大島に興味を持ったという反応もありましたね。

コミュニティの会員の反応についてもお聞かせください。

運営スタッフが実際に行っているヘアケアについて紹介したところ、会員の皆様から「参考になる!」「そんな使い方があるんだ!」といったコメントをいただきました。また、当社が行なっている伊豆大島での企業活動についても多くのコメントやリアクションがあり、嬉しい限りです。

先日のテーマ投稿のなかに、Amazon限定で販売しているプッシュタイプの「カミーリヤ 大島椿椿油」を旅行や帰省に持っていっている、というものがありました。投稿に添付された写真を見ると、ボトルの容量が半分以下にまで減っているんです。「本当に使っていただいているんだな」と実感でき、これまで手紙を通していただいていた生の声をコミュニティでも聞けることに加え、さらに直接交流できることが今までにないコミュニケーションだと思っています。

また、ファンミーティングや座談会などのリアルイベントを開催してほしい、という声もいただいているので、近々実現したいと思っています。2023年にはオンラインイベントを実施したのですが、会員が集まりやすい曜日や時間帯が把握しきれていなかったので、その反省も活かしたいですね。

今後、どのようにコミュニティを運営していきたいかお聞かせください。

今後はコミュニティ内での、当社と会員、会員同士の相互コミュニケーションをより活性化させたいと考えています。その結果、商品をさらに広げてもらえたら嬉しいですね。

それから当社内では、コミュニティの認知度をより高めていきたいと考えています。ちょうど今「お客様への向き合い方を考えよう」というテーマが社内に広がっているので、そこでコミュニティの価値や実際に得られたお客様の声を社内に伝えていきたいですね。

当社はお客様の声やつながりに長年支えられてきた企業です。椿油の良さは変わりませんが、販売される商品やその使い方は時代によって変わります。だからこそ今後もお客様の本音を聞いて、商品や価値観を常にアップデートしていきたいです。

お客様とのつながりが、コミュニティを通じてより広く深くなっていることが伝わってきました。お客様の声を聞き、価値観を変えていくというのは老舗企業だからこそ大切なのかもしれませんね。ありがとうございました。

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