コラム
マーケティング
カスタマージャーニーとは?概念・基本・必要性・事例をわかりやすく解説
2026/03/06

「マーケティング施策が単発で終わり、LTV(顧客生涯価値)が上がらない」「顧客との接点が複雑化し、どこに投資すべきか分からない」。デジタル化が進む現代、多くのマーケターや事業責任者がこのような課題に直面しています。
これらの課題を解決するカギとなるのが「カスタマージャーニー」の理解です。顧客との接点を点ではなく「一連のプロセス(線)」として捉えることで、組織全体で顧客体験を最適化し、事業成長に直結する打ち手を導き出すことができます。
本記事では、カスタマージャーニーの基本概念から、マップの作成手順、そして「一度作ったマップが時代遅れになる」というよくある落とし穴を回避するための最新アプローチまでを、BtoB・BtoCの実践的な事例を交えて体系的に解説します。
マーケティングでお困りの方へ
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施策は実行している。CSにも取り組んでいる。
それでも、どこか噛み合わない。
その違和感は、顧客との関係性が
積み上がっていないことかもしれません。
顧客との関係性を「面」として設計するために、
コミュニティという選択肢を検討しませんか?
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目次
- 1. カスタマージャーニーとマップの基本概念
- カスタマージャーニーとは?
- カスタマージャーニーマップの目的
- 2. カスタマージャーニーを可視化する3つのメリット
- ① 顧客理解の深化とサービス改善
- ② クロスファンクショナルな組織連携の促進
- ③ マーケティング投資の最適化(ROI向上)
- 3. 「時代遅れ」のマップにしないための現代的アプローチ
- 4. 業界別カスタマージャーニーの分析・改善事例
- 事例① 【BtoB SaaS】 契約更新(チャーン防止)プロセス
- 事例② 【BtoC EC・小売】 オムニチャネルでの購買プロセス
- 事例③ 【教育・人材サービス】 学習継続のプロセス
- 5. 実践!カスタマージャーニーマップ作成 5つのステップ
- Step1. ゴールの設定
- Step2. ペルソナ(詳細な顧客像)の設定
- Step3. マップのフレーム(縦軸・横軸)の設定
- Step4. 顧客情報の収集とマッピング
- Step5. 課題の抽出と施策の検討
- 6. まとめ|「購入後」のジャーニーを支えるコミュニティの力
1. カスタマージャーニーとマップの基本概念
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、顧客が自社の商品やサービスを認知してから、比較検討、購入、そして購入後の継続利用に至るまでの「一連の行動体験プロセス」のことです。顧客がたどるその過程を「旅(ジャーニー)」に例えています。
カスタマージャーニーマップの目的
この見えない顧客の体験プロセスを、行動、思考、感情、タッチポイント(顧客との接点)などの軸で視覚的に整理したものが「カスタマージャーニーマップ」です。
マップを作成する主な目的は以下の2点です。
- 組織全体での「顧客視点」の共有:マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど、部門間の認識のズレをなくします。
- 課題のボトルネック特定:顧客の不満が生まれやすいポイントや、コミュニケーションが途切れている箇所を特定し、優先的に改善すべきタッチポイントを明確にします。
2. カスタマージャーニーを可視化する3つのメリット
カスタマージャーニーマップを作成・活用することで、企業は以下のような具体的なメリットを得られます。
① 顧客理解の深化とサービス改善
定量データ(アクセス数や離脱率)だけでは見えない「なぜ離脱したのか」「何を不安に感じているのか」という顧客の感情やインサイトを深掘りできます。これにより、UI/UXの改善やコンテンツの最適化など、顧客の痛みに直結する改善アクションが可能になります。
② クロスファンクショナルな組織連携の促進
「ここは営業の管轄」「ここはサポートの管轄」といった縦割りの組織構造を打破します。同じジャーニーマップを共通言語として持つことで、部門を横断した一貫性のある顧客体験(シームレスな対応)を提供できるようになります。
③ マーケティング投資の最適化(ROI向上)
顧客がどの段階でどんな情報を求めているかが可視化されるため、「適切なタイミング」で「最適なメッセージ(チャネル)」を届けることができます。無駄な広告投資を減らし、最も効果の高いタッチポイントにリソースを集中投下することでマーケティングのROIが向上します。
3. 「時代遅れ」のマップにしないための現代的アプローチ
一方で、「カスタマージャーニーマップを作ったものの、使われなくなってしまった」という声も少なくありません。なぜ従来のジャーニーマップは時代遅れになりやすいのでしょうか?
【マップが形骸化する主な理由】
- 顧客行動の複雑化:スマホやSNSの普及により、認知から購買までのルートが直線的ではなく、複雑に行き来するようになったため。
- 情報の陳腐化:市場や顧客ニーズは常に変化しているのに、一度作成したマップを更新せず「静的な資料」として放置しているため。
- 企業側の思い込み:「こう動いてほしい」という企業側の都合や理想のルートばかりが反映され、事実と乖離しているため。
【解決策:コミュニティを通じた「動的」なアップデート】
現代のカスタマージャーニーは、完成して終わりではありません。常に顧客の「生の声(一次情報)」を収集し、継続的にアップデートしていく必要があります。
そこで注目されているのが、「自社の顧客コミュニティ」を活用したインサイト収集です。コミュニティ内で交わされる顧客同士の会話やリアルなフィードバックを観測することで、アンケートでは引き出せない「隠れた感情」や「新たなタッチポイント」を発見し、マップを常に最新の事実に即した状態(動的)に保つことができます。
4. 業界別カスタマージャーニーの分析・改善事例
カスタマージャーニーの分析から、実際にどのように施策を打ち、数値を改善したのか。代表的な3つのモデルケースをベースに解説します。
事例① 【BtoB SaaS】 契約更新(チャーン防止)プロセス
- 【課題】 顧客数が増加する一方で、既存顧客の利活用促進(オンボーディング)に十分なリソースを割きづらく、属人的なサポート体制に限界が生じていた。
- 【分析・インサイト】 ジャーニーマップで「オンボーディング(導入初期)」のフェーズを分析した結果、初期の「システム設定」や「他部門への展開」の段階でユーザーが孤立しがちであり、ここでの体験が継続率に直結することが判明した。
- 【施策と成果(請求書管理SaaS提供企業のケース)】
セルフオンボーディングを可能にするマニュアルを整備し、さらにユーザー同士が業務課題(例:経理業務の悩み)を相談できるコミュニティを構築。結果として、新規導入企業のコミュニティ参加率約100%を達成し、担当者を介さないセルフオンボーディングを通じたチャーン防止基盤を確立した。
事例② 【BtoC EC・小売】 オムニチャネルでの購買プロセス
- 【課題】 店舗での催事期間以外にお客様との接点が持ちづらく、購買直後から次回の来店までの期間(空白期間)におけるエンゲージメント低下が課題だった。
- 【分析・インサイト】 ジャーニーにおいて、顧客は「店舗にいない時間」にも商品(例:ワイン)への関心や知識欲を持っているが、企業からの発信は単発のメルマガ等に留まっており、双方向のコミュニケーションが欠如していることがわかった。
- 【施策と成果(大手百貨店のケース)】
ワイン好きの顧客が集まるオンラインコミュニティを開設し、おすすめワインの知識投稿や参加者限定のオフラインイベントを実施。コミュニティで紹介された商品をお客様が自発的に実店舗で試す(O2Oの来店誘致)動きが生まれ、「欲しい賞品(ニーズ)」の一次情報を直接取得できるようになった。
事例③ 【教育・人材サービス】 学習継続のプロセス
- 【課題】 フルオンラインの教育環境において、学生の学習モチベーションの維持や、休学・退学の抑止、履修継続率の向上が急務となっていた。
- 【分析・インサイト】 学生の感情曲線をマッピングすると、入会直後から時間が経つにつれ、通学制大学のような「横のつながり」がないことによる孤独感や「学びの悩みを共有できない壁」にぶつかり、挫折しやすいことがわかった。
- 【施策と成果(フルオンライン大学のケース)】
「キャンパスの中心にある芝生のような場所」をコンセプトに、在学生・卒業生・教職員が相互にコミュニケーションし、学習方法を共有できるオンラインコミュニティ(勉強会・交流会含む)を構築。結果として、横のつながりによるピアプレッシャーと励まし合いが生まれ、休学・退学を思いとどまる学生が現れるなど具体的な継続率向上に寄与した。
5. 実践!カスタマージャーニーマップ作成 5つのステップ
実際にマップを作成するための基本的な手順と、実務で使える項目例を解説します。
Step1. ゴールの設定
「どこからどこまで」の体験をマップにするか範囲を決めます。(例:未認知〜初回購入まで、導入〜契約更新まで など)
Step2. ペルソナ(詳細な顧客像)の設定
「20代女性」のような粗い枠ではなく、一人の実在する人間のように解像度を上げます。
- BtoBのペルソナ項目例:業種/企業規模、役職/ミッション、抱えている業務課題、情報収集ルート、決裁における障壁 など
Step3. マップのフレーム(縦軸・横軸)の設定
横軸に行動フェーズ、縦軸に顧客の心理や接点を設定します。
- 横軸(フェーズ)の例:「認知」→「興味・情報収集」→「比較検討」→「購入」→「利用開始(オンボーディング)」→「活用・継続」
- 縦軸(要素)の例:顧客の行動 / タッチポイント / 思考・疑問 / 感情(ポジティブ・ネガティブ) / 企業側の課題 / 解決策(施策アイデア)
Step4. 顧客情報の収集とマッピング
事前のアンケート、アクセス解析データ、CS担当者へのヒアリング、ユーザーインタビューなどから情報を集め、フレームの中に配置していきます。企業側の「こう動いてほしい」という願望ではなく、データに基づく「事実」を配置することが最も重要です。
Step5. 課題の抽出と施策の検討
マップを俯瞰することで、「このフェーズで顧客の感情が落ち込んでいる」「ここで情報提供が途切れている」という断絶ポイントが浮き彫りになります。そこに対して、どのようなコンテンツや接点を用意すべきか、具体的な改善策をチームで議論します。
6. まとめ|「購入後」のジャーニーを支えるコミュニティの力
カスタマージャーニーは、新規顧客の獲得(購入前)の文脈で語られることが多いですが、サブスクリプションやLTVが重視される現代においては、「購入後(オンボーディング〜継続利用)」のジャーニーでいかに優れた顧客体験を提供できるかが、事業成長の鍵を握ります。
そして、その購入後のジャーニーを支え、常に顧客のリアルな声(インサイト)からマップを最新化し続ける最適な手法が「顧客コミュニティ」の構築です。コミュニティ内で顧客同士が交流し、悩みを解決し合う場をつくることで、エンゲージメントの高まりと解約防止を同時に実現できます。
コミュニティサクセスプラットフォーム「Commune(コミューン)」を活用すれば、顧客コミュニティの立ち上げからインサイトのデータ収集まで、ワンストップで実現可能です。自社のカスタマージャーニーをアップデートし、本質的な顧客体験の向上を目指したい方は、ぜひご活用をご検討ください。
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