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コミュニティとは?意味や使い方を解説
2024/11/14
日常で「コミュニティ」という言葉を何気なく使っている方は多いと思います。しかし、その意味を正確に説明してくださいと言われたらどうでしょう。
馴染みがある言葉でも、曖昧な理解のままでは、人に正しく説明するのは難しいものです。
とはいえ、「いまさら誰かに訊くのも少し恥ずかしい」という方のために、この記事ではコミュニティの意味や使い方についてご説明します。
目次
コミュニティの意味
コミュニティとは、英語の「community」から生まれた、いわば和製英語です。基本的には元の英語と同じく「共通の目的や興味を持つ人々の集まり」つまり「共同体」を意味します。
もともとは、地元や地域に基づく人々の集まりを指していましたが、今では地域という限られた条件に囚われることなく、様々な場面で使われています。ただし、その本質は「メンバーの帰属意識、メンバー間の関わり方」にあることに変わりはありません。
コミュニティの使い方や例文について
「コミュニティ」の意味を深く見ていくために、
・コミュニティの分断
・コミュニティに参加
・コミュニティで助け合う
という3つの側面から、アプローチしてみましょう。
コミュニティの分断
近年になって、ニュース等で「コミュニティの分断」という言葉がよく使われるようになりました。
きっかけのひとつは、自然災害です。地震や津波などで仮設住宅に移った被災者の方々が、住んでいた地域のコミュニティから余儀なく切り離され、孤立してしまうような状況は物理的に「コミュニティの分断」が起きた状態と言えるでしょう。
内閣府が出している心のケアのガイドラインには、避難所や仮設住宅などでも強い絆で結ばれるコミュニティを作る必要があることが謳われているほどです。
*引用(内閣府)被災者のこころのケア 都道府県対応ガイドライン
https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/pdf/kokoro.pdf
コミュニティに参加
「コミュニティに参加」とは、文字通り仲間の輪に入ることです。地域コミュニティなら、その活動に参加したり会員になったりすることですが、オンライン上では、FacebookやX(旧Twitter)、InstagramなどのSNSを通じて参加できるコミュニティが人気です。
日本では、2004年に国産SNSの「mixi」がサービスを開始し、話題になりました。「同じ趣味や共通点のあるメンバーと、掲示板を利用して交流できる」という「mixi」は、地域や場所といった条件がなくとも「コミュニティ」は作られるということを示してくれたパイオニア的存在です。
コミュニティで助け合う
「コミュニティ」の本質は、共同体という意味からもわかるように、互いに支え合い、助け合う仲間の存在にあります。
例えば、同じマンションの住人同士が、マンションの問題を解決するために役割を分担したり、共にイベント運営や作業を行ったりすることで、仲間意識が高まり、コミュニティの結びつきが強まっていくでしょう。
コミュニティの類語や言い換え
「コミュニティ」という言葉はとても便利ですが、使われる場面によっては違う言葉で表現されることも少なくありません。どんな言葉があるか見てみましょう。
1. 地域社会
私たちが住む町や地域を基盤にした「地域社会」は、コミュニティの代表と言えるでしょう。地域の人々が協力して、見回りや挨拶運動などの「安心安全活動」をしたり、お祭りの屋台やイベントの準備・運営を通じた住民同士の交流でつながりを深めています。 その土地ならではの「伝統の継承」のために努力したり、新しい絆を生む場にもなります。まさに「地縁」によるつながりです。
2. 共同体
「地域社会」よりも密なイメージがあるのが、同じ目的や使命の下に協力し合う人々の「共同体」です。「地縁」だけでなく「血縁」や利害関係によって強く結ばれる「共同体」では、構成メンバー同士の関係性や個々の役割、共同体に対するルールなども重要視されます。地域社会が地理的なつながりを重視するのに対し、共同体は地理的な条件にはとらわれません。
3. グループ
「グループ」とは小規模なコミュニティのことです。SNSでつながるグループなど、何らかの共通点をもつ人々で組まれます。同じ地域の出身者によるグループが作られることや、同じ業種を持つ人通しで情報交換やネットワーキングのためのグループを組むなどの活動があります。
コミュニティにはどんなものがある?
前述の「地域コミュニティ」や「オンラインコミュニティ」からわかるように、コミュニティと呼ばれるものは、その「目的」やつながる「場」によって千差万別です。代表的なものを見てみましょう。
・地域コミュニティ
その地域に住む人を中心とするコミュニティです。地域の安全を守る活動やイベントを通じて人々が交流し、協力しあう関係を作っています。
・オンラインコミュニティ
SNS上のグループなど、インターネットを介してつながるコミュニティです。共通の趣味や関心を持つ人々が物理的な距離を超えて、インターネット上で対話や情報交換を行います。
・職場コミュニティ
会社など、職場を拠点に作られるコミュニティです。社内の有志が集まってボランティアや趣味の活動を行います。
・学校コミュニティ
学校を中心に形成されるコミュニティです。生徒、親、教師だけでなく、周辺の地域住民らも交えて、一体となって子供の安全を見守り、成長を支えようという目的を持っています。
・社会貢献コミュニティ
環境保護や社会貢献を目的としたコミュニティです。高齢者支援のボランティアグループ、犯罪被害者の会など、共通の課題に取り組む人々が支え合っています。
この他、今、新しいコミュニティが生まれる「場」として「コワーキングスペース」が注目されています。
仕事をする場所を求める個人事業主や起業家、家でテレワークがしづらい会社員など、立場も業種も様々な人が集まれる場所で自然と交流が生まれ、ときには新しいビジネスが生まれることもあります。新時代のコミュニティと言えるでしょう。
コミュニティに参加したいとき
それでは、実際に「コミュニティに参加」するにはどうすればいいか、基本的な方法を見ていきます。
まずは情報収集からです。興味の持てそうなコミュニティがないかSNSで探してみたり知人に尋ねることから始めてみましょう。いろいろと見比べるうちに、「入りたい」と思うコミュニティに出会えることでしょう。
次は、コミュニティが開催するイベントなどに参加してみることです。地域コミュニティならお祭りや清掃ボランティア、コミュニティセンターでやっているサークル活動などがあります。オンラインコミュニティならメンバー限定のオフラインイベントもおすすめです。実際にメンバーと接することで、そのコミュニティの雰囲気を感じ取ることができるでしょう。いきなりオフラインイベントに参加することに抵抗がある人は、オンラインコミュニティに参加してみることも良いでしょう。
コミュニティへ参加する際に心がけたいのは、自分から積極的にコミュティメンバーと交流しようとする姿勢です。交流する際にはコミュニティのルールや雰囲気、メンバー一人ひとりを尊重し、良い関係を築きましょう。
コミュニティを作りたいとき
もし、「自分でコミュニティを立ち上げたい」と思ったら、まずは計画を立てましょう。
その具体的な流れをご紹介します。
1. 目的を決める
何のためのコミュニティか、参加者に提供できる価値は何かなど、目的を明確にしましょう。
2. 対象を決める
コミュニティ参加者がコミュニティの方向性を決めます。何に興味を持つ人が参加し、コミュニティでどのような活動をするかを具体的にイメージしてみましょう。
3. 場所を決める
活動内容に応じて、オンラインかオフラインのどちらか、それとも併用なのか、適した活動の場を考えましょう。
4. ルールを作る
トラブル防止のためにも、発言の自由度やプライバシー保護などの基本的なガイドラインは重要です。厳しすぎるルールは参加者の活動を抑制してしまうかもしれません。雰囲気を乱さない程度で、自由に活動できるような適度なルールを作りましょう。
5. 仲間を集める
安定したコミュニティを築くには、まずは信頼できる友人に声をかけ、徐々に仲間を増やしていくのがおすすめです。
ここまで計画ができたら、いよいよ活動開始です。
開始後は、メンバーとの連絡やイベントの調整などをスムーズに行うこともコミュニティの成長と長続きに欠かせません。
最近は「Commune(コミューン)」のようなコミュニティに特化したサービスも増えています。このようなサービスを活用して、運営負担を減らし、コミュニティ活動を楽しみましょう。
まとめ
地域や共同体など物理的な関係から始まった「コミュニティ」は、今や、多様なスタイルを持つようになりました。
共通の目的や価値観を持つ仲間との交流は、私たちの生活に大きな影響を与えるでしょう。コミュニティを通じて新しい情報を得たり、未知の体験を得ることもできるかもしれません。「コミュニティ」へ参加することをきっかけに自分の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。
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