コラム
マーケティング
顧客体験とは?顧客体験を向上させる方法や成功事例を紹介
2024/10/11
「顧客体験とはどういう意味なのか?」
「顧客体験を向上させるにはどうしたら良いのか?」
そう思う方も多いのではないでしょうか。顧客体験を理解することで、企業の成長を加速させることが可能となります。
今回は、顧客体験について解説します。顧客体験の重要性やそれを向上させる方法についても解説していますので、ぜひご参考にしてみてください。
目次
顧客体験とは何か
顧客体験とは、顧客が製品やサービスを利用する過程で得る全ての経験のことを指します。これはCX「Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)」とも呼ばれます。
例えば、オンラインショッピングでは、商品の検索から購入、配送、アフターサービスまでの全ての顧客との接点が顧客体験に含まれます。
質の高い顧客体験は、顧客満足度を高め、リピート購入を促進し、企業の評価を向上させるための、不可欠な要素といえるでしょう。
顧客サービス・顧客満足度向上との違い
顧客体験とは、顧客が製品やサービスを利用する過程で得る経験全体を指します。一方、顧客サービスは、顧客が製品やサービスを利用する際に提供されるサポートを指し、顧客満足度は、顧客が製品やサービスに対してどれだけ満足しているかを測る指標を意味します。
例えば、あるレストランでの顧客体験は、予約のしやすさ、店内の雰囲気、スタッフの対応、食事の味、価格など、多岐にわたります。これらの中で、スタッフの対応は顧客サービスにあたり、顧客満足度は、これらの要素がどれだけ顧客の期待を満たしているかを評価します。
以上のことから、顧客体験、顧客サービス、顧客満足度は、意味が異なりますが、それぞれ異なる視点から顧客との関係を把握することで、長期的な関係を築くことが可能となるでしょう。
顧客体験が重視されている背景
顧客体験の重要性が高まっている背景には、顧客接点の多様化・複雑化が関係しています。近年では、企業は店舗(オフライン)だけではなく、インターネット(オンライン)でも、商品やサービスを販売したり、情報を伝えたりする必要があります。そのため、どんなチャネル・メディアでも質の高い顧客体験を得られるような顧客対応が重要視されます。
また、製品やサービスの「機能的価値」だけでなく、「経験価値」が重視されるようになったことで、顧客体験の向上が求められています。経験価値を重要視することで、他社との差別化を図ることが可能となります。
テクノロジーの進化によって変化するライフスタイル
近年、テクノロジーは急速な進化を遂げており、それに伴いライフスタイルも変化しています。スマートデバイスと繋がることで、顧客はインターネットを通じてリアルタイムに情報を収集し、購買行動を行なうようになりました。
加えて、AIやロボット、IoTなどの新たなテクノロジーが日常に普及し、ライフスタイルを大きく変えています。これらは、顧客体験において大きな影響を与えることから、企業はこれらの変化に常に適応していく必要があります。
顧客の期待値も高まっている
テクノロジーの急速な変化により、顧客の期待値は高まってきています。これにより、今までよりも、リアルタイムなサービスが求められるようになっています。しかしながら、多くの企業がこれに対応できず、顧客との間に溝が生じている状態です。
これは、企業にとって大きな課題であり、顧客体験を向上させるような適切なマーケティング戦略を立案することが重要なポイントとなります。
顧客体験を向上させる方法
顧客が何を求め、何に不満を感じているかを把握し、適切な対策をとることで、顧客体験を向上させることが可能となります。ここからは、より良い顧客体験を提供するためにできることについて解説します。
顧客と商品・サービスの接点を把握する
顧客体験を向上させるには、顧客が商品やサービスと接触する全てのポイントを明確にすることが大切です。顧客体験を明確にするには、商品やサービスとの接点を洗い出し、それぞれのポイントでどのような体験をしているのか、詳細に分析するようにしましょう。
ECサイトを運営しているのであれば、購入から配送、アフターサービスまでのプロセスを見直すことが重要になります。サイトの使いやすさや商品の検索のしやすさ、決済方法など、顧客が重視するポイントを明確にし、問題点を改善することで、顧客体験の向上に繋げられます。この工程は顧客満足度を高める重要なポイントとなるので、必ず行なうようにしましょう。
NPS®の活用
課題の明確化
顧客体験を向上させるには課題を明確化することが大切です。これは、顧客が直面する問題を理解し、それに対する解決策を提供することで、顧客の体験を向上させることができるという考え方です。
例えば、あるアパレルブランドが顧客からのフィードバックを通じて、サイズ感に問題があることを認識したとします。この課題を明確化した結果、ブランドはサイズガイドを見直し、顧客が自分に合った商品を見つけやすくなるような対策をとることが可能となります。
したがって、課題を明確にすることは、顧客のニーズに合わせた適切な対処を可能とし、顧客体験を向上させることに繋げられます。
顧客体験向上の成功事例
ここからは、顧客体験向上の成功事例について解説します。
エスプレッソを主軸としたメニューを展開
とあるアメリカ発祥のカフェでは、エスプレッソを軸としたメニューを展開しています。当初アメリカでは、コーヒーは浅煎りが主流でしたが、ヨーロッパでは深煎りでじっくりとコーヒーを味わうことが主流でした。そのギャップを埋めるため、エスプレッソを軸としたメニューを展開していきました。
加えて、アメリカではダイナーと呼ばれる場所でコーヒーを飲むことが一般的でしたが、このカフェでは、家や職場以外に日常的に足を運ぶ「第3の場所」をコンセプトとして店舗づくりをしていきました。その結果、多くの人が足を運ぶようになり、世界中に店舗を構えるカフェへと成長を遂げたのです。
バーチャルでメイクアップ体験ができるアプリを開発
とあるビューティック企業では、バーチャルでメイクアップ体験ができるアプリを開発しました。新型コロナウィルスの感染拡大により、化粧品を実際に試すことができなくなったことから、この施策は考案されました。
他のメイクアップアプリとの違いは、多重構造3Dマッピングにより、リアルなテスターが可能となることです。自分好みにカスタマイズができ、様々なパターンを試すことができます。また、顔の動きをとらえるトラッキング機能を搭載したことにより、動画でも違和感のないメイクアップが維持できるようになりました。
このアプリの開発により、韓国ではビューティー部門においてGoogle Playチャート10週連続で1位を獲得することができました。
オンラインとオフラインの垣根をなくしたことで店舗に足を運ぶ手間を削減
とあるアパレルブランドは、デジタルを活用し、実店舗とECサイトを連携させることに成功させました。これにより、店舗に在庫がない場合でも、ECの在庫を顧客に提供することができるようになりました。
加えて、顧客の情報を判別できるアプリを導入したことで、顧客のバーコードが読み込まれた時点で、倉庫から直接、顧客の自宅まで商品が届く仕組みを構築しました。これにより、店舗に再度足を運ばなくても、欲しい商品が最短期間で手に取ることができるようになり、顧客体験の向上へと繋げられました。
まとめ
今回は、顧客体験について解説しました。顧客体験とは、顧客が製品やサービスを利用する際に得る一連の体験のことを指します。顧客体験を向上させるためには、顧客からのフィードバックを受け止め、顧客のニーズに合わせたパーソナライズされた体験を提供することが大切です。
質の高い顧客体験を提供することで、顧客満足度が高まり リピート購入や口コミによる新規顧客の獲得につなげられるでしょう。本記事の内容を、顧客体験の向上にご活用ください。
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