コラム
マーケティング
カスタマーエンゲージメントを獲得するためのステップと高める方法
2024/07/12
近年のビジネスシーンでは、顧客との関係性を重要視したマーケティングやブランディング施策が不可欠となっています。そこで注目されているのが、「カスタマーエンゲージメント(Customer Engagement)」と呼ばれる考え方です。今回は、カスタマーエンゲージメントに関する基本的な知識や、これらを獲得し、高めるための方法を解説します。顧客との良好な関係構築に役立つツールもご紹介しますので、企業のマーケティング担当者様はぜひ参考にしてください。
目次
カスタマーエンゲージメントとは
カスタマーエンゲージメントは、企業と顧客一人ひとりとの関係性を指す概念です。ここでは、カスタマーエンゲージメントの意味や重要性を解説します。
カスタマーエンゲージメントとは何か
カスタマーエンゲージメントとは、企業と顧客の関係性の質を表す言葉です。カスタマーエンゲージメントが高い状態は、企業が提供する商品やサービスに顧客が満足しており、良好な関係が構築できていることを意味します。企業はカスタマーエンゲージメントを高め、顧客一人ひとりと長期的な信頼関係を築くことで、LTV(関連記事を読む)の向上や解約率の低下を実現できます。カスタマーエンゲージメントは、既存顧客による解約やリピート購入といった具体的な行動を基に測定するのが基本です。
また、カスタマーエンゲージメントと似た言葉に「顧客ロイヤルティ(関連記事を読む)」があります。ロイヤルティは日本語で忠誠心を意味する言葉で、顧客ロイヤルティは企業や製品に対する愛着の大きさを表しています。「NPS(Net Promoter Score、関連記事を読む)」や顧客満足度と呼ばれる指標を用いて、企業やブランドに対する顧客の感情を測定するのが通常です。顧客ロイヤルティを高めることでリピート率や顧客単価の向上につながります。
カスタマーエンゲージメントの重要性
カスタマーエンゲージメントは、リピート購入やアップセルの促進に欠かせない要素です。カスタマーエンゲージメントを高め、顧客のファン化に成功すれば、自社の商品やサービスを継続的に利用してもらいやすくなります。カスタマーエンゲージメントが高い顧客を育成できていれば、他社が類似した商品を発売した場合でも売上が減少するリスクを減らせます。
また、カスタマーエンゲージメントは、新規顧客の獲得においても重要です。カスタマーエンゲージメントが高い顧客は、自ら推奨者となり、SNSや口コミサイトなどで自社に対するポジティブな評価を発信してくれる可能性があります。これにより、企業のブランド価値や市場での競争力がアップし、新規顧客の獲得や売上の最大化が期待できます。
カスタマーエンゲージメント獲得のステップ
カスタマーエンゲージメントを獲得するには、どのようなステップで取り組みを進めると良いのでしょうか。こちらでは3つの手順に分けて解説します。
STEP1:顧客のニーズを理解する
カスタマーエンゲージメントの獲得には、顧客のニーズを理解することが大切です。ニーズを把握することで、企業は顧客ごとにパーソナライズされた商品やサービスを展開しやすくなり、満足度や顧客体験(CX、関連記事を読む)の向上につながります。
顧客のニーズを確認する方法としては、カスタマージャーニー(関連記事を読む)を活用した購買行動の分析やアンケートの実施などが効果的です。カスタマージャーニーとは、消費者がどのような接点から商品を認知し、購入や再購入に至るのかを可視化したものを指します。カスタマージャーニーには、顧客視点から自社の商品やマーケティング戦略を分析できるメリットがあります。
STEP2:顧客との信頼関係を築く
カスタマーエンゲージメントを高めるには、顧客との信頼関係を構築する必要があります。信頼関係を築くことで、商品のコモディティ化が進む現代でも、「この企業なら安心」という理由で自社を選んでもらいやすくなります。競合他社との価格競争から抜け出しやすくなり、収益の拡大も見込めるでしょう。
顧客との信頼関係を築くには、高品質な商品を提供するだけではなく、コミュニケーションを意識することが重要になります。現代は、SNSなどを活用してユーザーが自ら情報を収集できる時代です。そのため、企業側から積極的に情報を発信し、顧客コミュニケーションを強化することで、信頼関係の醸成につながります。
顧客コミュニケーションを活性化するには、顧客接点の強化が欠かせません。「メルマガへの反応が得られない」「アンケートの回答を得られない」など、顧客接点に課題を抱えている場合は、「Commune(コミューン)」の導入をご検討ください。「Commune」は、コミュニティの企画・構築・運用をサポートするコミュニティサクセスプラットフォームです。
「Commune」を導入すれば、FAQやカスタマーサポートなど、これまでバラバラに管理されていた顧客接点を集約できます。蓄積したデータを活用することで、精度の高い分析が可能になり、顧客との信頼関係の構築やニーズの把握に役立ちます。
STEP3:顧客に価値を提供する
従来は、品質の優れた商品を提供すること自体に大きな価値がありました。しかし、技術の進歩により商品のコモディティ化が進み、性能や価格だけで差別化を図るのは難しくなっているのが現状です。
そのため、現代のビジネスシーンにおいて、企業はまずカスタマーエンゲージメントを獲得し、さらに向上させるために自社を利用することでしか得られない価値を提供することが求められます。具体的には、商品を購入することで得られる体験を売りにしたり、顧客データに基づいたアプローチ方法の最適化などの方法が考えられます。顧客の視点に立って施策を立案することがポイントです。
カスタマーエンゲージメントを高める主な方法
カスタマーエンゲージメントを高めるには一定の時間がかかります。そのため、PDCAサイクルを回しながら適切な施策を実行することが大切です。
カスタマーエンゲージメントを高めるには、顧客の声を尊重しましょう。顧客からのフィードバックを製品やサービスの改善に活用することで、顧客は自分たちの意見を尊重されていると感じ、企業に対する信頼が生まれます。
顧客の声を収集する方法としては、アンケート調査、コミュニティサイト、コンタクトセンター、レビューサイト、SNSなどが挙げられます。収集した意見を分析ツールで解析し、自社の商品やサービスの課題を整理したうえで品質改善に取り組みましょう。
継続的に取り組む
カスタマーエンゲージメントに関する施策は、一度きりではなく継続的に取り組むことが大切です。具体的には、顧客満足度や解約率などのKPIを設定し、施策を実施するごとに数値化して現状を把握しましょう。改善点がある場合は対策を検討し、再度施策を行うことでPDCAを回していきます。市場や顧客のニーズは常に変化しているため、カスタマーエンゲージメントを測定し続けることによって、顧客に寄り添った商品やサービスを展開しやすくなります。
まとめ
本記事では、カスタマーエンゲージメントの概要や獲得方法、高めるための取り組みについてご紹介しました。カスタマーエンゲージメントは、企業の競争力を高め、持続可能な成長を実現するために欠かせない考え方です。価値観が多様化している現代では、企業への信頼度や愛着など、品質以外の要素も顧客の商品選びに影響を与えています。そのため、企業には顧客とのコミュニケーションやニーズの把握を通じて、カスタマーエンゲージメントを高める取り組みが求められます。この機会に顧客との関係性を見直し、カスタマーエンゲージメントの向上に努めてみましょう。
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