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CRMとは?機能・メリット・SFAとの違い・活用ポイントをご紹介

2024/06/27

CRMとは?機能・メリット・SFAとの違い・活用ポイントをご紹介
コミューン編集部

コミューン編集部

「CRMってどういう意味?」「CRMの選び方は?」など、CRMの導入を検討する際に、このように悩んではいませんか。CRMは適当に選んでしまうと、業務効率が低下してしまったり、誤った情報管理につながったりする恐れがあります。そのような事態を防ぐためにも、いくつかのポイントをおさえて検討する必要があります。
そこで今回は、CRMについて解説していきます。機能やメリットにも触れていますので、CRMについて詳しく知りたい方や、導入を検討している人は、参考にしてください。

CRMとは?

CRMは「Customer Relationship Management」の略語で、日本語では「顧客関係管理」という意味です。CRMは、顧客データを収集、分析し、それぞれの顧客に合わせたサービスやコミュニケーションを提供するために使用されます。

企業は顧客のニーズの変化に対応していく必要があり、それぞれの顧客の満足度を高めるために、このCRMが生まれました。CRMは、企業と顧客との関係を強化し、ビジネスを成功へと導くための重要なツールといえます。

CRMが重視される背景

顧客満足度、及びLTV(LifeTime Value、関連記事を読む)の向上のために、CRMは重視されています。LTVとは生涯生産価値のことで、顧客である期間を生涯と規定し、「顧客単価」や「リピート率」などの指標として使われる言葉です。

顧客数が増えれば増えるほど、各顧客への最適なアクションを取る工数の確保が難しくなっていきます。そのため、作業工数を削減できるCRMを活用することで、業務の効率化が可能となり、顧客満足度、およびLTVの向上に繋がっていきます。

CRM・SFA・MAの違いとは?

CRMについて知識を深める際にはSFAとMAの特徴も併せて知っておくとCRMの理解が深まるでしょう。ここからは、それぞれの意味の違いについて特徴と合わせて解説します。

SFA:営業活動の効率化

SFAは「Sales Force Automation」の略で、日本語で「営業システム」という意味です。SFAは営業ステータスの一元管理や売上の管理及び予測、営業データの蓄積や分析をして営業活動の効率化を図るツールです。SFAは、営業部門での運用を基本とします。顧客の変化にフォーカスするCRMに対し、SFAは商談開始〜受注までの「営業組織の動き」にフォーカスしたツールといえるでしょう。

MA:マーケティング活動の全般の効率化

MAは「Marketing Automation」の略です。マーケティングプロセスを自動化し、見込み客に対し効果的なメッセージやコンテンツを提供するツールのことを指します。例えば、SNSでの情報発信、メルマガ配信などが挙げられます。CRMは顧客との関係性を管理するためのツールであるのに対し、MAは見込み客の発掘育成を目的としています。目的達成のために営業活動の一部を自動化、マーケティング活動の効率化を図ります。

CRM:顧客関係管理の効率化

CRMは顧客情報管理の効率化を図ります。顧客の氏名や所属企業、役職などの基本情報をはじめ、問い合わせ内容や商談事項など詳細な情報を一元化。このような情報を活用することで、それぞれの顧客に合った的確なアプローチができます。CRMが成功すると、業務の効率化やコスト削減ができ、顧客満足度の増加及びLTVの向上に繋がっていきます。

CRMの機能

CRMは顧客情報を管理するツールであることがわかりました。CRMのさまざまな機能は多くの場面で役立ちます。ここからは、CRMの具体的な機能について解説します。

名刺管理

CRMの基本といえる機能に名刺管理が挙げられます。これまでの名刺管理は情報の共有が困難でしたが、CRMで名刺管理をすることにより、名刺情報をデジタル化し氏名や年齢、企業名などの基本情報から購買履歴、問い合わせの履歴などを一元化できるようになりました。そうすることで、情報共有がリアルタイムで可能となり、顧客ごとに最適なアクションを取ることで、組織と顧客との関係性をより強化することが可能となります。

人脈管理

CRMは、顧客の人脈情報も管理します。顧客だけでなく顧客の人脈情報を管理することで、大きな売上に繋がる場合があるためです。

例えば、顧客と深く関わる人物や顧客の関連部署など、決裁に関わる人脈情報を一元化することで、これから会うべき人や、アピールするべき人を見える化し、状況に合わせた適切な戦略をたてることが可能となります。

案件管理

案件の基本情報はもちろん、進捗状況や次にとるべき行動などを管理します。優先的にコミュニケーションをとるべき顧客も可視化されるため、効率的で無駄のない業務を可能にします。取引に必要な書類を案件ごとに関連づけることで、過去に使用した書類を探し出す手間も省けます。

データ分析

CRMは顧客の行動や傾向、業界別・地域別の売上などあらゆるデータを分析します。そうすることで、それぞれの顧客に合わせた改善策や戦略をたてることが可能になります。データに基づいた営業活動を行うことで、成約率の向上も見込めるでしょう。

カスタマーサポート

CRMは顧客からの問い合わせの内容や、クレームの内容も管理できます。そうすることで、それぞれのニーズに合ったカスタマーサポートを提供できます。サービスを利用後、サポートに満足いただけないと、顧客離れのきっかけとなる場合があります。CRMを使うことで、それぞれの顧客に合った高品質なサポートを提供でき、顧客との関係を強化できるのです。

CRMのメリット

CRMを導入することによってさまざまなメリットがあります。ここからは、CRMのメリットについて解説します。

顧客情報管理の工数が削減できる

CRMを導入すると顧客情報管理工数が削減できます。これまでは、顧客情報を管理するのに時間や人手が必要でした。CRMでは、顧客情報を自動的に同期。全ての情報をシステム上で一元管理するため、必要な情報にすぐにアクセスできます。情報管理工数を削減することで、より多くの時間を顧客との対話に費やすことが可能となります。

社内での情報共有をリアルタイムで行える

CRMを導入するメリットとして、リアルタイムで情報共有できることが挙げられます。これまでは、メールなどで共有する必要があった事項も、CRMを導入すれば、担当者がいなくても、いつでも確認できます。情報共有がうまくできていないと、担当者以外が顧客に重複したアプローチを行ってしまったり、情報が錯綜してしまう事態が考えられます。CRMを導入し、情報共有をリアルタイムで行うことで、組織全体の連携も強化され、顧客満足度の向上に繋がるでしょう。

顧客情報を踏まえたターゲット分析ができる

CRMでは顧客情報を踏まえたターゲット分析ができます。顧客がどのような商品やサービスを好むのか分析することで、それぞれの顧客に合ったマーケティングを展開することが可能になります。CRMには顧客に関するあらゆる情報が蓄積されていくので、その情報をもとに潜在的な心理を理解できます。そうすることで、顧客の好みに合わせた適切なアプローチができ、売上増加に繋がっていくのです。

営業活動の効率化

CRMを導入すれば、営業活動の効率化につながります。顧客情報を一元管理できることから、営業担当の対応漏れや引継ぎなどの労力を大幅に削減できるためです。CRMで商談の日程を自動調整すれば、何度も電話で調整する必要もなくなります。CRMを活用して、営業活動を効率化することで、顧客との関係構築や他の業務に多くの時間を割くことができるようになります。

売上向上に繋がる

CRMの機能を活用すれば、顧客の満足度を高め、売上向上に繋げることが可能になります。一元化された情報から、購買傾向を分析し、顧客のニーズを把握できます。メール配信機能を使えば、顧客が必要としている情報を適切なタイミングで配信することも可能です。蓄積されたデータから問い合わせにも迅速に対応できるようになり、顧客に対するサポートを充実させることもできます。これらの取り組みにより、顧客満足度を向上させ、売上アップに繋がります。

CRMの活用ポイント

CRMを活用する際にいくつかのポイントをおさえておくことで、機能を十分にいかし、成果を上げることが可能となります。CRMの導入を検討しているのであれば、活用ポイントを把握するようにしましょう。ここからは、CRMを活用する際に押さえておくべきポイントについて解説してまいります。

目標を設定する

CRMを活用するうえで目標を設定することは重要です。目標を設定することで、目標を達成するための戦略をたてたり、目標達成のビジョンを組織で共有できたりするためです。目標を設定するうえで大切なことは、大きな目標から設定することです。大きな目標が決まったら、それを達成するための日々の業務目標を設定していきます。目標があることで、具体的な戦略を構築しやすく、チームが目標の実現に向かって、連携しながら業務に取り組むことが可能となります。

評価の指標を設定する

目標を設定したら、その目標の達成度合いを測る評価指標も定めておきましょう。評価指標を定めておくと、商談の内容や履歴などの数値化ができない情報についても検証することが可能となります。評価指標の代表的な例として「KPI」が挙げられます。KPIとは企業や組織が目標を達成するために設定する業績評価指標のことを指します。そのような指標を設定することで、目標達成に向けた進捗や成果が明確化し、組織としてのパフォーマンスの動向を把握することができます。

正確な最新のデータを入力する

CRMは顧客や企業の情報を蓄積していくため、常に正確で最新のデータを入力している必要があります。もし、不正確で古いデータを蓄積した場合、現在の顧客のニーズや嗜好と一致しない可能性があるため、適切なサービスを提供することが難しくなるでしょう。そのような事態を回避するためにも、CRMに入力、連携するデータは、正確で最新のものとし、定期的に更新していく必要があります。

顧客とのコミュニケーションを改善する

CRMで蓄積したデータをもとに、顧客ごとに最適化されたアクションをとることで、顧客とのコミュニケーションを改善できます。データを分析することで、顧客の嗜好や購買履歴、問い合わせ内容などが把握できます。それらのデータをもとに、顧客に合わせたコミュニケーションをとっていくことで、顧客との信頼関係がより強固なものとなります。コミュニケーションの改善策として、顧客の状況に応じたセグメント別のアクションをとるなどが挙げられます。適切な取り組みを行うことにより、顧客満足度の向上へと繋がるでしょう。

分析したデータを施策に反映

CRMに蓄積されたデータを分析することで、最適な施策の選定が可能になります。基本的な分析以外にも、顧客を購入金額に応じてグループ分けする「デシル分析」や、利益が発生する仕組みを明確化して優良顧客を分析する「LTV分析」などがあります。優良顧客には、特別なサービスや割引を提供するなどの、アプローチが可能になります。そうすることで、優良顧客からの口コミや紹介により新規顧客の獲得につながり、売上拡大に繋げていくのです。

CRMシステムの選び方

CRMを導入する際には、これから解説する4つのポイントを確認することで、企業の目的達成にあったものを選択できるでしょう。ここからはCRMシステムの選び方について解説していきます。

自社でやりたいことを実現するための機能が備わっているか

CRMには「顧客管理」や「商談の進捗管理」などの基本機能が、ほとんどのシステムに備わっています。システムを選ぶうえで重要なのが、基本機能以外にどのような機能があるのかを確認することです。例えば、「SNS連携機能」があれば、SNS上での顧客対応が可能となります。「AI自動応答機能」が備わっていれば、24時間365日問い合わせに返信することができ、顧客へのサポートを効率的に行えます。業種や目的によって必要な機能は異なるため、導入を検討する際には、機能が十分に備わっているか確認すると良いでしょう。

サポート体制が十分か

CRMを導入する際には、サポート体制が十分に整っているか確認しましょう。導入直後は不明点が多いため、問い合わせに丁寧に対応してくれるサービスは安心感があります。もし、サポート体制が十分に整っていない場合、トラブルが発生したときに対応が遅れ、最悪の場合企業の信頼を失うこともあります。

サポート体制は種類によって異なるので、保証期間や対応できる時間帯を事前に確認し、運用上の不安を解消しておきましょう。

セキュリティに問題がないか

CRMを導入するのであればセキュリティ対策が十分にできているか必ず確認しましょう。セキュリティが整っていれば、不正アクセスやフィッシングに対しても適切な対応を講じることができます。CRMには顧客情報などの重要な情報が蓄積されています。セキュリティに不備があると、不正アクセスによって情報が漏洩するリスクも考えられるため注意が必要です。そのような事態を避けるためにも、導入前に確かなセキュリティが備わっているかチェックするようにしましょう。

操作がしやすいか

CRMは長期的に使用することが前提となるため、操作性が良いものを選択すると良いでしょう。使い勝手の良いものを選択するには、パソコンだけでなくスマホで使った場合でも、使用感に問題ないかチェックする必要があります。アクセスするのに時間がかかったり、ボタンが押しにくかったりすると、日々の業務に支障をきたす場合もあります。操作性をチェックする際は、画面の構成やボタンの位置や画面の見やすさなども合わせて確認しておきましょう。

カスタマイズ性は十分にあるか

CRMを選ぶうえで十分にカスタマイズ性があるか確認しておきましょう。カスタマイズ性が高いと、さまざまなシーンで役立ちます。例えば、顧客情報の入力項目を顧客によってカスタマイズできると、それぞれのニーズに合ったサービス提供ができます。また、カスタマイズ性が高いCRMはSFAやMAといった、他のシステムとの連携も可能です。連携することでより効率的な営業活動を実現できるでしょう。

CRMの活用事例

近年、CRMの導入企業がますます増えてきています。ここからは、CRMを実際に導入した事例をご紹介してまいります。

株式会社インフォマート オンボーディングの活用促進

株式会社インフォマートは、帳票をデジタル化するクラウドサービス『BtoBプラットフォーム』を提供しています。

CRM導入前は、顧客数が増える一方で、既存顧客にリソースを割きづらいことが課題でした。加えて、オフラインイベントが首都圏での開催に限定され、参加者の偏りも発生していたのです。お客さまと直接的にフォローする以外での顧客のフォローを考える必要があり、オンラインコミュニティの構築に至りました。

オンラインコミュニティ構築後はマニュアルの整備やオンボーディング完了後のユーザーがさらに活用できるようなコンテンツを掲載。その結果、ユーザー様のセルフオンボーディングが叶っています。加えて、2023年以降の導入企業のコミュニティ参加率約100%を達成しています。

株式会社インフォマートのコミュニティ活用事例はこちら

ユーザックシステム株式会社  顧客満足度・解約率低減

ユーザックシステムはRPAツールやEDIシステムなどの開発・販売・保守・サポートを行っている事業です。

CRMを導入する前は、RPAツールを導入していただいても使いこなせないという声が多く聞かれました。そのため、システム導入後にお客様同士のコミュニケーションを取れる場を作ることが急務と考えました。

オンラインコミュニティツールを導入してからは、解約率が3%まで低減。相談コーナーを設置したことから、RPAツールに関する疑問点を解決できる経路が生まれたため、ストレスなくRPAを利用できる環境が整いました。その結果、顧客満足度を高めることに成功したのです。

ユーザックシステムのコミュニティ活用事例はこちら

株式会社ロゼッタ ユーザーデータの見える化

株式会社ロゼッタは高精度のAI翻訳ツールを提供しています。

当初オンラインコミュニティを立ち上げたものの、様々な課題があり順調に進まず、一度オフラインコミュニティに移行しました。しかし、コロナ禍だったということもあり、オフラインイベントが実施できない状態でした。

CRMを導入してからは、課題のひとつであったUIを解決。ほかの課題も解決していくという前提で、より踏み込んだカスタマーマーケ施策の拡充に取り組んでいくところです。加えて、細かい部分の把握が難しいオンボーディングをデータ化し、お客様がつまずきやすい部分を見える化しました。将来的にはセルフオンボーディングを目指していきます。

 

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