株式会社LIXIL

コミュニティの意見を製品へダイレクトに反映!高単価製品だからこそ大切なブランドロイヤルティの向上方法とは

コミュニティの意見を製品へダイレクトに反映!高単価製品だからこそ大切なブランドロイヤルティの向上方法とは
株式会社LIXIL
コミュニティの意見を製品へダイレクトに反映!高単価製品だからこそ大切なブランドロイヤルティの向上方法とは
株式会社LIXIL
  1. Commune(コミューン)
  2. 導入事例一覧
  3. メーカーの導入事例
  4. コミュニティの意見を製品へダイレクトに反映!高単価製品だからこそ大切なブランドロイヤルティの向上方法とは
施策概要
LIXIL内で新規事業を担当する部門から生まれたマグネット脱着式キャットウォール「猫壁(にゃんぺき)」。そのユーザーを中心に、猫好きのためのオープンなコミュニティとして運営されている「猫壁ひろば」は、会員同士の購入はもちろん、ユーザーの声を直接聞く場としてさまざまな価値を発揮しています。そこにはペットと長い年月を共にし、単価も高い製品だからこそのユーザーの想いがありました。
運用体制
新規事業部門の4名が製品作りとともに、コミュニティ運営等のマーケティング施策を担当
導入の決め手
データ分析・解析機能とそれを表示するUIが優れていたこと

課題

  • SNSでは課題が残ったコミュニティ形成を、プラットフォームの導入により実現する
  • ユーザーの細かな悩みやニーズを把握し、本当に欲している情報を届ける

活用方法

  • 猫好きのためのオープンなコミュニティ「猫壁ひろば」の立ち上げ
  • 気軽に回答できる1〜2問のアンケートを定期的に実施し、ユーザーの活性化とインサイト発掘を両立
  • 新製品の仕様策定や開発に携われるイベントを実施し、ユーザーの声をダイレクトに反映

成果/これからの目標

  • SNSにはない「安心感」のあるコミュニティでユーザー間の交流がより深まる
  • 「製品を共に開発する」経験でユーザーとの関係を深め、購買意欲も刺激

増加するリフォームのニーズを捉えるための新規事業として「猫壁」が誕生

はじめに、Communeを導入いただいている商材「猫壁(にゃんぺき)」について教えてください。

藤原様(以下、敬称略):「猫壁」は、住宅の壁面にパネルを貼り付け、ステップやトンネルなどのパーツをマグネットで取り付けることで猫の遊び場を作る製品です。ネジなどでパーツを壁に取り付ける製品は多くありますが、マグネットで脱着できる製品はこの「猫壁」だけです。自由にパーツをレイアウトできる点や、猫の性格や成長に合わせていつでもアレンジできる点に、高い評価をいただいています。

「猫壁」誕生にはどのような背景があったのでしょうか。

藤原:LIXILは豊かで快適な住まいという人びとの夢を実現するため、住宅設備全般にまつわる先進的な技術と製品を開発、提供している企業ですが、この先、日本の人口が減って住宅が余ることを考え、新築市場だけでなく、リフォーム市場の発展にも力を入れています。

しかし住宅業界は、工務店や流通店とお客様のやりとりが中心になるため、LIXILとお客様との接点は多いとはいえません。リフォームの市場を育てるためには、LIXILからの情報発信をきっかけに、住まいやリフォームについて考えてもらえるサービスが必要でした。

私は元々商品開発部門でリフォーム商材の設計に携わっていたのですが、顧客起点のリフォームを発展させる新規事業の開発に関わりたいと思い、2019年頃に新規事業部門へと異動しました。そこで、住まいを共にするペットという切り口から新製品を考えた結果、この「猫壁」が生まれたんです。

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LIXIL Housing Technology
商品・デザイン本部
ビジネスインキュベーションセンター プロデューサー
藤原 未帆 様

SNSでの接点構築がうまくいかず、コミュニティの重要性を痛感

「猫壁」の販売に際し、コミュニティを立ち上げた理由は何でしょうか。

三原様(以下、敬称略):「猫壁」は2020年12月に、クラウドファンディングを通じて販売を開始しましたが、「お客様と直接つながる」という経験はこの時が初めてで、ユーザーの声を聞くことの大切さを実感しました。その後もSNSでお客様と接点を持ち続けようとしたのですが、発信や拡散はできても継続的な交流についてはなかなかうまくいきませんでした。情報がどんどん流れていくという、SNSの特性が影響していたと思います。

こうした失敗経験から、2022年12月に「猫壁ひろば」を立ち上げました。

ユーザーの声を直接聞き、それを製品作りや購買活動に生かしていくというD2C(Direct to Consumer)の流れを作ることが主な目的です。立ち上げ前には社内でも「本当にコミュニティが必要なのか?」という疑問が挙がりました。しかしそれまでの取り組みから、ユーザーとの関係構築がSNSでは補いきれないことが明確になっており、また新規事業を担う部署として「新たな取り組みへのチャレンジ」を大切にしていた点がコミュニティ構築の後押しとなりました。

「猫壁ひろば」は、まだ「猫壁」を持っていないお客様も参加できるオープンコミュニティです。とはいえ会員登録が必要なので、クローズドな場としてSNSとは違った安心感を感じていただけています。会員が自分の猫の写真をアップしたり、エサやトイレについて質問し合ったりする姿が見られ、会員同士の信頼関係が構築されていくのを感じています。

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LIXIL Housing Technology
商品開発・デザイン本部
ビジネスインキュベーションセンター 主査
三原 唯 様

優れた分析機能やきめ細かい担当者のサポートに助けられて

Communeを導入した決め手を教えていただけますか。

三原:コミュニティ運営のプラットフォームはいくつか検討しましたが、決め手になったのはデータを取得して分析、解析する機能に優れていたことです。コミュニティ運営はPDCAを回していくことが重要ですから、その判断材料であるデータの取りやすさや、データを取得する観点の豊富さなどを重視しました。

特に分析画面のUIがよく、ノーコードで構築できる点が好印象でしたね。分析画面のグラフは、そのまま報告資料にも掲載できるほど見栄えがよく、スムーズに業務を進める意味でも助かっています。

実際にCommuneを使ってみて、便利だと感じた点はありますか。

藤原:私が驚いたのは、メッセージの自動返信画面にChatGPTがいち早く導入されたことです。たしか、ChatGPTが高性能だと話題になってすぐにアップデートされたんじゃないかな。Communeは随時進化しているし、そのたびに丁寧にレクチャーしてくれるので、常に最新の技術や機能を利用できているという安心感がありますね。

また、Communeは少人数であっても運用しやすいプラットフォームだと思います。当初は私1人でコミュニティ運営をスタートしたんですが、少ない人手でも機能を十分に活用できましたし、コミューンさんからも最低限の人数でできる提案をもらったため、短時間で質の高い活動ができました。

 

コミューン担当者のサポートや提案はいかがでしょうか。

三原:コミューンの担当者とは月1回の定例会議を実施していますが、実際にはそれ以外でも頻繁に相談させてもらっています。コミュニティ立ち上げ当初には、参加した会員に対するオンボーディングを丁寧に行ったほうがよいとアドバイスをもらい、ウェルカムメッセージやウェルカムイベントを充実させました。

また「お客様の声を聞きたい」という私たちのニーズに対しては、アンケート機能の活用に際して「にゃんけーと」というかわいらしい名称や、アンケート回答率の向上が期待できる具体的な提案をいただき、実際に多くの回答を回収できています。

コミュニティから生まれた「ユーザー好みの製品」が、ロイヤルティをさらに高める

「猫壁」の販売戦略において、コミュニティはどのような役割を果たしていると感じますか。

三原:「猫壁」のような単価が高い製品こそ、お客様の声を直接聞いて、製品作りやサービス改善に反映させていくことが非常に重要ではないかと思っています。実際に、製品作りの過程で「猫壁ひろば」の会員に意見を聞き、それを反映させたことが何度もあります。

藤原:2023年の夏には、数名の会員を品川の開発拠点にお招きし、これから発売する製品の色を決めてもらうなど、製品の仕様決めに携わっていただきました。実は製品開発の過程で、ユーザーに仕様の検証をお願いできる機会は意外と少ないんです。ユーザーの声をダイレクトに反映できるという意味で貴重な機会ですし、こういった取り組みを通じて接点が深まったユーザーほど、ブランドをより好きになってくださる傾向が強いといった効果も感じています。

猫壁を愛してくれているユーザーに意見を聞くことで、より便利かつユーザー好みの製品になり、結果として売上や顧客満足度の向上につながっていくから魅力的です。コミュニティの価値はとても高いと思います。

 

今後、どのようにCommuneを活用していこうと考えていらっしゃいますか。

藤原:LIXILとしては、住まいをアップデートすれば暮らしの質が上がる、ということをより多くのお客様に知ってもらいたいと思っています。「猫壁」というブランドを通じてお客様と繋がり、実際に製品を使っていただくことで、住まいを変えることの価値を感じていただきたいですね。

三原:そのためにも引き続き、Communeを活用してコミュニティを盛り上げ、お客様同士の交流や、お客様との接点を強固にしていけたらと思います。

高単価商材だからこそコミュニティ作りに価値があり、実際にユーザーとより深い関係が構築できた良い事例ですね。このたびは貴重な経験を共有いただき、ありがとうございました。

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