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CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?意味・重要性・顧客体験を向上させる実践ステップを解説

2026/01/08

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?意味・重要性・顧客体験を向上させる実践ステップを解説
コミューン編集部

コミューン編集部

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは、顧客が商品やサービスと出会い、比較・検討し、購入・利用し、継続・離脱に至るまでのすべての体験価値を指します。機能や価格だけで差別化することが難しくなった現在、企業の競争力を左右する要素としてCXはますます重要性を高めています。
 
一方で、「CXが重要だとは分かっているが、何から手を付ければいいのか分からない」「NPSやCSATは測っているものの、改善の打ち手につながらない」と感じている企業も少なくありません。数値は見えていても、その背景にある顧客の感情や文脈まで捉えきれていないケースが多いのが実情です。
 
CXは単なる満足度指標ではなく、顧客との関係性そのものを設計・改善していく取り組みです。マーケティング、営業、カスタマーサポート、プロダクト開発など、部門を横断した視点が求められます。そのため、部分最適ではなく、顧客体験を一貫して捉えるフレームワークと運用設計が欠かせません。
 
本記事では、CXの基本的な定義やUX・CSとの違いを整理したうえで、なぜ今CXが注目されているのか、その背景を解説します。さらに、CX向上によって得られる具体的なメリット、実践に向けたステップ、そして国内企業の成功事例までを体系的に紹介します。

数値だけでは、CXは改善できません。

数値だけでは、CXは改善できません。

  • NPSの理由が分からない
  • CESの背景が見えない
  • LTV向上の打ち手が見えない
  • 顧客の感情がデータに落ちない

Communeは、NPS・CESなどの定量指標に
顧客の「声」や「文脈」を重ねて可視化。

数字の裏側にある
体験の質そのものを改善できます。

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目次

第1章 CX(カスタマーエクスペリエンス)とは何か
CXの定義──「体験価値」をどう捉えるか
CS・UXとの違いを整理する
CXマネジメントとは何を指すのか
第2章 なぜ今、CX(カスタマーエクスペリエンス)が注目されているのか
市場のコモディティ化と差別化軸の変化
顧客接点の多様化と体験の分断
データ活用の進展と限界の顕在化
サブスクリプションモデルの普及
第3章 CXに取り組むことで得られる具体的なメリット
競合との差別化を「体験」で実現できる
顧客ロイヤルティと継続利用を高められる
ブランド価値と信頼の蓄積につながる
アドボカシーと紹介を生み出しやすくなる
第4章 CXを向上させるための実践ステップ
ステップ1:顧客理解を言語化する(ペルソナ設計)
ステップ2:カスタマージャーニーを可視化する
ステップ3:ボトルネックを特定し、改善余地を見極める
ステップ4:KPIを設定し、改善を回し続ける
第5章 CXを測るために押さえておきたい主要指標
CXは「一つの数字」で測れない
CS(顧客満足度)
NPS(Net Promoter Score)
CES(顧客努力指標)
リテンション・LTVとの関係
第6章 CX向上を「仕組み」にするための視点
部門横断でCXを捉える必要性
定量データと定性データを組み合わせる
継続的に改善を回すための基盤
CXは「顧客との関係性」を設計する取り組み

第1章 CX(カスタマーエクスペリエンス)とは何か

CXの定義──「体験価値」をどう捉えるか

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは、顧客が企業やブランドと関わるすべての接点において得る体験価値の総体を指します。広告やWebサイトでの認知、比較検討、購入、利用、サポート対応、さらには継続利用や解約後の印象まで含めた一連のプロセス全体がCXです。

重要なのは、CXが「機能的な満足」だけを指す概念ではないという点です。商品やサービスが期待通りに動作したかどうかに加え、その過程で顧客がどのような感情を抱いたか、どのような印象を持ったかといった心理的価値も含まれます。同じ商品であっても、対応や文脈が異なれば体験の質は大きく変わります。

CS・UXとの違いを整理する

CXを理解するうえで混同されやすい概念が、CS(顧客満足度)とUX(ユーザーエクスペリエンス)です。
CSは、商品やサービスに対する満足度を数値で測定する考え方であり、主に「結果」を評価する指標です。一方、CXは満足・不満足に至るまでの「過程」や「文脈」を含めて捉えます。

UXは、商品やサービスを実際に使用した際の体験に焦点を当てた概念です。操作性や使いやすさ、分かりやすさといった要素はUXに含まれますが、それはCXの一部に過ぎません。CXは、UXを内包しつつ、マーケティングやサポート、ブランドイメージなども含めた、より広い視点で顧客体験を捉えます。

CXマネジメントとは何を指すのか

CXマネジメントとは、顧客体験を偶然に任せるのではなく、意図的に設計・改善していく取り組みを指します。個々の接点を最適化するだけでなく、それらが一貫した体験としてつながっているかを管理することが重要です。

多くの企業では、部門ごとにKPIや目的が分断され、顧客視点で見ると体験が断続的になりがちです。CXマネジメントは、この分断を越えて「顧客から見た一続きの体験」を軸に意思決定を行うための考え方だと言えます。

第2章 なぜ今、CX(カスタマーエクスペリエンス)が注目されているのか

市場のコモディティ化と差別化軸の変化

CXが注目される最大の背景は、市場のコモディティ化です。多くの業界で、機能・品質・価格といった要素だけでは明確な差別化が難しくなっています。競合と比較した際に「決め手」が見えにくい状況では、顧客は合理的な比較だけでなく、「どの企業と関わりたいか」「どの体験が心地よいか」といった感情的な要素を重視するようになります。

このとき、商品そのものではなく、接点全体を通じて得られる体験の質が競争優位の源泉となります。CXは、コモディティ化した市場において、企業が選ばれ続けるための差別化軸として機能します。

顧客接点の多様化と体験の分断

インターネットやスマートフォン、SNSの普及により、顧客と企業の接点は飛躍的に増えました。広告、Webサイト、EC、店舗、サポート、コミュニティなど、顧客は複数のチャネルを行き来しながら意思決定を行います。

この環境下では、部門ごとに最適化された施策が、顧客視点ではちぐはぐな体験として認識されるリスクが高まります。CXが注目されるのは、こうした分断を解消し、顧客が一貫した体験を得られる状態をつくる必要性が高まっているためです。

データ活用の進展と限界の顕在化

顧客データの収集・分析技術は大きく進化しました。行動ログや購買履歴、利用頻度など、定量データをもとにした分析は一般的になっています。しかし同時に、「数字は見えるが、なぜそうなっているのか分からない」という課題も顕在化しています。

CXが注目される背景には、数値だけでは顧客の感情や判断の背景を捉えきれないという認識があります。体験の質を改善するには、行動の結果だけでなく、その裏にある文脈や心理を理解する必要があるためです。

サブスクリプションモデルの普及

CXの重要性を押し上げているもう一つの要因が、サブスクリプション型ビジネスの拡大です。継続利用が前提となるビジネスでは、初回購入よりも、その後の体験の積み重ねが売上を左右します。

解約を防ぎ、関係性を深めるためには、単発の満足ではなく、継続的に「選ばれ続ける体験」を提供する必要があります。CXは、こうした長期的な関係性を設計するための中核概念として位置づけられています。

第3章 CXに取り組むことで得られる具体的なメリット

競合との差別化を「体験」で実現できる

CX向上の最も分かりやすいメリットは、競合との差別化です。機能や価格での差が縮まる中、顧客が最終的に選ぶ理由は「この企業との体験が良さそうかどうか」に移りつつあります。購入前の情報提供の分かりやすさ、問い合わせ時の対応、利用中のサポート体験など、細かな接点の積み重ねが選択理由になります。

CXは一度構築すれば簡単に模倣できるものではありません。プロダクト、組織、文化が複合的に影響するため、持続的な競争優位につながりやすい点も特徴です。

顧客ロイヤルティと継続利用を高められる

良質な顧客体験は、顧客ロイヤルティの向上に直結します。体験に納得感がある顧客は、多少の価格差や代替選択肢があっても、同じ企業を選び続ける傾向があります。結果として、解約率の低下やリテンション向上が期待できます。

特にサブスクリプション型サービスでは、CXの差がLTVにそのまま反映されます。一度の満足ではなく、継続的に「使い続けたい理由」を提供できるかどうかが、事業成長を左右します。

ブランド価値と信頼の蓄積につながる

CXは、ブランドイメージを形成する重要な要素でもあります。広告やメッセージで語られるブランド像よりも、実際に体験した印象の方が、顧客の記憶に強く残ります。良い体験が積み重なることで、ブランドへの信頼感や愛着が育まれていきます。

この信頼は短期的な施策では築けませんが、一度形成されると、価格競争に巻き込まれにくくなるというメリットがあります。

アドボカシーと紹介を生み出しやすくなる

CXが高まると、顧客は自発的にサービスを勧める存在、いわゆるアドボケートへと変化します。口コミやSNS、社内外での推薦は、広告よりも高い信頼性を持ちます。

顧客が顧客を呼ぶ状態が生まれることで、獲得コストの低下にもつながります。CX向上は、マーケティング効率を高める基盤でもあります。

第4章 CXを向上させるための実践ステップ

ステップ1:顧客理解を言語化する(ペルソナ設計)

CX改善の出発点は、顧客を正しく理解することです。年齢や業種といった属性情報だけでなく、「どのような期待を持ち、どの場面で不安や迷いを感じるのか」を言語化する必要があります。ペルソナ設計は、CXを属人的な感覚ではなく、組織で共有できる前提に変えるための重要なプロセスです。

ここでのポイントは、理想像を作りすぎないことです。実際の顧客データや声をもとに、「今向き合うべき顧客像」を描くことが、実行可能なCX改善につながります。

ステップ2:カスタマージャーニーを可視化する

次に行うべきは、カスタマージャーニーマップの作成です。顧客がどのような経路で認知し、検討し、利用し、継続・離脱に至るのかを時系列で整理します。このプロセスにより、部門ごとに分断されていた顧客体験が、一つの流れとして見えるようになります。

ジャーニー設計では、行動だけでなく「感情の変化」を書き出すことが重要です。どこで期待が高まり、どこでストレスや不安が生じているのかを把握することで、改善すべき体験の優先順位が明確になります。

ステップ3:ボトルネックを特定し、改善余地を見極める

ペルソナとジャーニーが整理できたら、現状のCXと理想像とのギャップを確認します。離脱が多いポイント、問い合わせが集中する箇所、評価が分かれる体験などは、改善余地が大きいサインです。

ここでは、一度にすべてを改善しようとしないことが重要です。CXは複合的な要素で構成されているため、影響の大きいボトルネックから着手することで、限られたリソースでも成果を出しやすくなります。

ステップ4:KPIを設定し、改善を回し続ける

CXは感情的な価値を扱うため、測定が難しいと感じられがちです。しかし、定量指標を設定しなければ、改善は属人的な議論にとどまってしまいます。NPS、CSAT、CES、リテンション率、LTVなど、自社のフェーズに合った指標を選び、評価軸を明確にします。

重要なのは、KPIを「評価のため」ではなく、「改善のため」に使うことです。数値の上下だけを見るのではなく、なぜ変化したのかを解釈し、次のアクションにつなげることで、CX改善は継続的な取り組みになります。

第5章 CXを測るために押さえておきたい主要指標

CXは「一つの数字」で測れない

CXの難しさは、体験の質が単一の指標に還元できない点にあります。売上やPVのように結果だけを見ると、体験のどこが良く、どこが課題なのかが分かりません。そのためCXでは、複数の指標を組み合わせて立体的に捉える必要があります。

ここでは、CX改善において特に重要な指標を整理します。

CS(顧客満足度)

CS(Customer Satisfaction)は、商品やサービスに対する満足度を測る代表的な指標です。体験の結果に対する評価を把握するのに有効ですが、「なぜ満足・不満足なのか」という理由までは分かりにくい点が特徴です。CXでは、CSを出発点として、その背景を深掘りする姿勢が求められます。

NPS(Net Promoter Score)

NPSは「このサービスを他人に勧めたいか」という問いを通じて、顧客ロイヤルティを測る指標です。継続利用や紹介との相関が高く、CX改善の成果を測る指標として広く活用されています。ただし、スコア単体では改善策が見えないため、自由記述と組み合わせて解釈することが重要です。

CES(顧客努力指標)

CESは、顧客が目的を達成するまでにどれだけの手間や労力を要したかを測る指標です。問い合わせ対応や手続きの分かりにくさなど、体験上の摩擦を可視化するのに適しています。CX改善では、「頑張らなくても使える体験」を設計できているかのチェックポイントになります。

リテンション・LTVとの関係

CX指標は、最終的にリテンション率やLTVと結びつけて見ることが重要です。体験の質が高まることで継続率が上がり、結果としてLTVが向上しているかを確認することで、CX施策の事業インパクトを評価できます。

第6章 CX向上を「仕組み」にするための視点

部門横断でCXを捉える必要性

CXは、特定の部署だけで完結する取り組みではありません。マーケティング、営業、カスタマーサポート、プロダクト開発など、複数の部門が関与することで初めて一貫した体験が生まれます。

そのため、CX改善を個別施策の集合体として扱うのではなく、「顧客視点での共通ゴール」を定義し、部門横断で共有することが重要です。KPIや評価指標を揃えることは、そのための有効な手段となります。

定量データと定性データを組み合わせる

CX改善では、数値だけを見ていても限界があります。スコアの変動が起きた理由や、顧客がどのような感情を抱いたのかを理解するには、定性的な情報が不可欠です。

アンケートの自由記述、問い合わせ内容、コミュニティでの発言など、顧客の言葉そのものを拾い上げることで、数字の裏側にある体験の質が見えてきます。CX向上とは、定量と定性を往復しながら仮説と改善を重ねていくプロセスです。

継続的に改善を回すための基盤

CXは一度整えれば終わり、というものではありません。顧客の期待や市場環境が変化する中で、体験の最適解も変わり続けます。定期的に顧客の声を集め、改善に反映できる仕組みを持つことが、CXを持続的な競争力に変える鍵になります。

CXは「顧客との関係性」を設計する取り組み

CX(カスタマーエクスペリエンス)は、顧客が企業と関わる中で得る体験全体を捉え、継続的に改善していく考え方です。機能や価格だけでは差別化が難しい時代において、CXは選ばれ続ける理由そのものになりつつあります。

CX向上に取り組むためには、顧客理解を起点に、ジャーニーを可視化し、指標を設定し、改善を回し続けることが欠かせません。そして、そのプロセスを支えるのは、顧客の声や文脈を継続的に集め、組織全体で共有できる基盤です。

Commune は、NPSやCESといった定量指標に、顧客の声や背景を重ねて捉えることで、CXを「評価」から「改善」へとつなげるためのコミュニティ基盤を提供しています。顧客との対話を通じて体験の質を磨き続けることが、結果としてロイヤルティやLTVの向上につながります。

CXは一過性の施策ではありません。
顧客との関係性をどう育てていくかという、長期的な経営テーマです。
まずは、顧客の声に耳を傾けるところから、その一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

数値だけでは、CXは改善できません。

数値だけでは、CXは改善できません。

  • NPSの理由が分からない
  • CESの背景が見えない
  • LTV向上の打ち手が見えない
  • 顧客の感情がデータに落ちない

Communeは、NPS・CESなどの定量指標に
顧客の「声」や「文脈」を重ねて可視化。

数字の裏側にある
体験の質そのものを改善できます。

Communeは、NPS・CESなどの定量指標に
顧客の「声」や「文脈」を重ねて可視化。

数字の裏側にある
体験の質そのものを改善できます。