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社内SNSとは?導入メリット・デメリットとおすすめツール比較
2024/10/03
「社内SNS」とは、従業員同士がオンラインでコミュニケーションが取れるシステムです。社内SNSの導入により、社内コミュニケーションの活性化や業務効率化などの効果が見込めます。しかし、社内SNSツールの種類や選び方などについて、迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで本記事では、社内SNSのメリット・デメリットやおすすめツールについて詳しく解説します。
目次
社内SNSとは
社内SNSについて、まずは次の3つのポイントから見ていきましょう。
- 社内SNSの概要
- 社内SNSの導入が広がっている
- 社内SNSとビジネスチャットの違い
「社内SNS」とは、企業内の従業員が利用できるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のことです。SNSとは、X(旧Twitter)・Instagram・Facebook・LINEなどに代表される、利用者が情報の発信や共有を行い、ほかの利用者と交流できるサービスを指します。
社内SNSは、こうした機能を従業員同士の企業内におけるコミュニケーションに特化させたものになっています。社内SNSの具体的な機能として、チャット機能・グループ機能・アップロード機能などがあり、企業内のコミュニケーションや情報共有がオンライン上で完結するようになっています。
社内SNSの導入が広がっている理由
近年では社内SNSを導入する企業が増えていますが、その主な背景はコミュニケーション手段の多様化です。SNSは日常生活のコミュニケーションで欠かせない存在となり、ビジネスの現場でも受け入れられるようになってきました。
総務省が発表した「ビジネスICTツールの利用状況」によると、国内の社内SNSの導入率は23.5%となっています。諸外国と比べるとまだまだ普及していない状況ではありますが、テレワークなどの広がりにより、社内SNSの利用率は今後高まっていくと考えられます。
X(旧Twitter)やLINEが気軽に使えるように、社内SNSは電話やメールと比べてコミュニケーションのハードルが低いため、意見交換や情報共有がスムーズにできます。そのため、社内SNSは従業員の知識やノウハウの共有、部署を越えたアイデアの交換などに活用されています。
社内SNSとビジネスチャットの違い
ChatworkやSlackなどの「ビジネスチャット」は、業務連絡がスムーズにできるため、多くの企業に導入され始めています。こうしたビジネスチャットツールも、ビジネス現場における迅速な情報共有や集約という点では、社内SNSのひとつだといえます。
ただし、ビジネスチャットがいわば「会議」のような改まったものであるのに対し、社内SNSは「飲みニケーション」のようなカジュアルな場です。
そのため、自社の導入目的に合わせて選ぶことが大切になります。
社内SNSの主な導入目的・メリット
社内SNSの主な導入目的・メリットとして、次のようなものが挙げられます。
- 企業の課題解決に役立つ
- 社内コミュニケーションを活性化できる
- 情報やノウハウを全社的に共有できる
- 働き方改革の促進にもつながる
企業の課題解決に役立つ
一般的なSNSがさまざまな方法で活用できるのと同じように、社内SNSも工夫次第で社内の課題を解決できます。例えば、コミュニケーション不足や信頼関係の欠如などの問題は、社内SNSで従業員同士の交流を促すことで改善が見込めるでしょう。そのほかにも社内の施策や制度の浸透、人材育成や人事評価のサポートなどにも社内SNSが活用できます。
社内コミュニケーションを活性化できる
社内SNSを導入することで、社内コミュニケーションを活性化させられるでしょう。改まった形式の文書やメールは気軽に送信できないため、コミュニケーションのハードルが高くなりやすいです。
しかし、社内SNSでは参加者が気軽に発信できるうえに、「いいね」や「絵文字」などで簡単にリアクションできます。カジュアルなコミュニケーションができるため、従業員同士のディスカッションが活発になり、信頼関係が深まりやすくなります。
情報やノウハウを全社的に共有できる
従業員それぞれが持つ知識やノウハウは、企業にとっての大切な経営資源であり、全社的に共有することで人材育成に活用できます。しかし、電話やメールなどの従来のコミュニケーション手法では情報共有が難しく、業務が属人化してしまう原因となります。
社内SNSなら、グループに参加しているメンバー全員と簡単に情報を共有できるため、参考資料やデータを投稿するとほかのメンバーが参照できます。社内SNSに蓄積されたナレッジは、新たなメンバーが参加したときもすぐアクセスできるため、業務効率化にも役立ちます。
働き方改革の促進にもつながる
近年ではリモートワークや時短勤務などが普及しており、従業員同士のコミュニケーションが不足する要因となっています。一方で、連絡や情報共有のための出社は働き方改革の障害となるため、オンラインでのコミュニケーション手段の重要性が高まっています。社内SNSはマルチデバイスに対応しており、社外のパソコンやスマートフォンなどからアクセスできるため、多様な働き方に対応できます。
社内SNSの導入時に意識すべきデメリット・注意点
社内SNSの導入時は、次のようなデメリットに注意しましょう。
- 導入や教育のコストがかかる
- セキュリティ対策に注意が必要
- SNS疲れに陥るリスクもある
導入や教育のコストがかかる
社内SNSツールは、無料のものを除いて導入費用や月額料金がかかるため、事前にトータルコストを把握しておくことが大切です。また社内SNSはITシステムなので、すべての人が使いこなせるとは限りません。従業員に社内SNSを活用してもらうためには、事前の研修が必要となり、そのための教育コストがかかります。
セキュリティ対策に注意が必要
ほとんどの社内SNSは適切なセキュリティ対策が講じられており、基本的には不正アクセスや情報漏洩などのリスクは低いといえます。しかしパスワード管理が不適切だったり、公衆Wi-Fiのようなパブリックな回線でアクセスしたりすると、ハッキングされてしまう恐れがあります。こうしたリスクを防ぐために、従業員のITリテラシーを高めるための研修やガイドラインの作成が必要です。
SNS疲れに陥るリスクもある
一般的なSNSと同様に、社内SNSも従業員が「SNS疲れ」に陥ってしまうケースがあります。例えば、「すぐに返事しないといけない」とプレッシャーを感じたり、メンバーとのコミュニケーションでトラブルが生じたりすることで、従業員にストレスが溜まってしまいます。
そのため、社内SNSの導入時は事前にルールやガイドラインを定めて、従業員に負担がかからない運用体制を構築する必要があります。
社内SNSツールを比較するポイント
社内SNSツールを比較するときは、次の4つのポイントを重視して検討しましょう。
- 導入効果を測定できる機能があるか
- メッセージ到達の確実性が高いか
- 外部サービスとの連携性が高いか
- メッセージの翻訳機能が充実しているか
導入効果を測定できる機能があるか
社内SNSは長期的に運用するものなので、導入した目的が達成できているかどうか定期的に検証することが大切です。例えば、従業員のコミュニケーション量やアクセス時間などを分析できれば、それぞれの従業員の行動傾向が抽出できます。
チームとのつながりや投稿の質を分析できれば、組織課題の抽出や対策にも活用できます。社内SNSツールによって利用できる機能はさまざまなので、自社の課題に合わせて適切なものを選ぶようにしましょう。
メッセージ到達の確実性が高いか
社内SNSは基本的に参加メンバー全員に対してメッセージを送ることができます。ただし、単にメッセージを送っても、各メンバーはメッセージに対して当事者意識を持ちにくいでしょう。そのため、特定の相手に言及する「メンション機能」があれば、情報を届けたいメンバーと確実に連絡が取れます。誰がメッセージを読んだか把握できる「既読機能」や、投稿を読むように促せる機能もあれば、より確実にメッセージが届きやすくなるでしょう。
外部サービスとの連携性が高いか
ビジネスチャットや外部システムと連携できる社内SNSツールを選ぶと、情報の集約や業務効率の改善に役立ちます。例えば「Microsoft 365」との連携では、メールやスケジュールの確認、Web会議の実施までシームレスに運用できます。既存の社内システムやツールとの連携性が高ければ従業員の手間が減るため、社内SNSがスムーズに浸透しやすくなります。
メッセージの翻訳機能が充実しているか
企業規模や事業内容によっては、コミュニケーションの多言語化に備えて、メッセージの翻訳機能にも注目してみましょう。グローバル化や人材確保の観点から、日本語以外でメッセージをやり取りする機会が増えることが予想されます。多言語の翻訳に対応している、もしくは翻訳アプリと連携できる社内SNSツールを選ぶと便利です。
おすすめの社内SNSツール10選
社内SNSにはさまざまな種類があるため、どれを選ぶべきか分からないということも多いでしょう。特に人気が高い社内SNSツール10選を紹介するので、検討時の参考にしてみてください。
- Commune for Work(コミューン)
- Chatwork(チャットワーク)
- Slack(スラック)
- LINE WORKS(ラインワークス)
- Workplace from Meta(ワークプレイス)
- gamba!(ガンバ)
- nanoty(ナノティ)
- TUNAG(ツナグ)
- Yammer(ヤマー)
- Talknote(トークノート)
Commune for Work(コミューン)
「Commune for Work」は、自社コミュニティの創出をサポートしているサービスです。部署の壁を越えて従業員同士がコミュニケーションを取るための機能や、社内コミュニティへの貢献度を可視化する機能などが網羅されています。
また、社内報などの企業から発信される情報や、部門内で共有したい知識やノウハウについて、コミュニティ内ですべて一元管理することができます。ほかのサービスとのAPI連携やSalesforce連携などの機能もあるため、導入による業務効率化も期待できるでしょう。Commune for Workの機能については、こちらの特設ページもぜひご参照ください。
Chatwork(チャットワーク)
株式会社kubellが展開する「Chatwork(チャットワーク)」は、国内トップクラスのシェアを誇るビジネスチャットツールです。チャット・ビデオ通話・音声通話のほかにタスク管理ができるなど、機能性が充実しており、社内だけでなく社外の人ともつながれることが魅力です。Chatworkには有料プランがありますが、基本的な機能は無料プランでもすべて使えます。
Slack(スラック)
「Slack(スラック)」はアメリカ発のビジネスチャットツールで、150か国以上の国で利用されています。X(旧Twitter)・Skype・Dropbox・Googleドライブなど、さまざまな外部サービスと連携できる点が魅力です。
そのため、社内SNSとしての用途に加えて、日々の業務を効率化するためのシステムとしても活用できるでしょう。なお、Slackには有料プランもありますが、無料プランでも基本的な機能はすべて利用できます。
LINE WORKS(ラインワークス)
「LINE WORKS(ラインワークス)」は、LINE株式会社が展開するビジネスチャットツールです。基本的にはLINEのビジネス版であり、通常のLINEと同じようなチャットやスタンプに加えて、アドレス帳・カレンダー・掲示板などビジネスに欠かせない機能が利用できます。通常のLINEと同じように使えるので、普段からLINEを利用していれば導入直後からスムーズに使えるでしょう。
LINE WORKSには有料プランがありますが、基本的な機能は無料プランでも網羅されているため、まずは無料プランから試してみるのがおすすめです。
Workplace from Meta(ワークプレイス)
「Workplace from Meta(ワークプレイス)」は、Facebookで有名なMeta社が提供するビジネスチャットツールです。基本的なUIがFacebookと同じなので、多くの従業員が直感的に使いこなせるでしょう。
また、タイムラインで情報を容易に共有できるため、社内コミュニケーションを活性化させやすくなります。ただし、Workplace from Metaには無料プランがなく、1ユーザーあたりの月額料金は4ドルです。
gamba!(ガンバ)
「gamba!(ガンバ)」は日報に特化した社内SNSです。日報を提出や報告ではなく「シェア」できるため、従業員の心理的な負担が減ります。また、SNSのような感覚で日報を確認できるため、メールやExcelのように1件ずつ開くような手間がかかりません。
日報はほかの従業員も閲覧でき、コメント欄やいいねなどの仕組みがあるため、社内コミュニケーションの活性化に役立ちます。目標進捗の管理機能もあり、従業員の目標意識を向上させる用途でも活用できるでしょう。ただし無料プランはなく、ユーザー1人あたり980円の月額料金がかかります。
nanoty(ナノティ)
「nanoty(ナノティ)」は、日報・工程・案件などの管理機能に重点を置いた社内SNSです。特徴的な機能が「サンクスポイント」で、社員同士が「ありがとう」の気持ちを伝え合うことでそれぞれの社員にポイントが貯まる仕組みになっています。感謝の気持ちが可視化されるため、社内コミュニケーションの活性化に役立つでしょう。
また「時間集計機能」もあり、プロジェクト・顧客・担当者などの観点から作業時間を集計し、負荷の高い業務を抽出しやすくなります。人員配置や業務の振り分けなどの最適化にも活用できるでしょう。利用人数によって月額料金が変動しますが、14日間の無料トライアルが利用できます。
TUNAG(ツナグ)
「TUNAG(ツナグ)」は、社内コミュニケーションやモチベーションの向上などに焦点を当てた社内SNSです。従業員がタイムラインに記事を投稿したり、互いに感謝や賞賛の気持ちを伝えたりする機能が充実しているため、社内コミュニケーションの活性化に役立ちます。
また、社長メッセージなどで経営陣の考えも表明できるため、企業理念やビジョンへの共感も醸成できます。こちらも利用料金は人数によって変動しますが、無料トライアルが利用可能です。
Yammer(ヤマー)
「Yammer(ヤマー)」はMicrosoft社が運営する社内SNSで、X(旧Twitter)のようにタイムラインにテキストや画像などを投稿できます。画面共有も簡単にできるため、大勢の従業員にまとめてメッセージを伝えることが可能です。メッセージやタスク管理などの機能も充実しており、テレワークでも役立つでしょう。
Yammerは「Office365」に含まれているため、Office365を導入中の企業なら実質無料で利用できます。
Talknote(トークノート)
「Talknote(トークノート)」は、従業員同士のコミュニケーションの活性化を重視した社内SNSです。メッセージの送受信やタスク管理がメインで、SNSに欠かせないスタンプ機能・予約投稿・投稿テンプレートなどの機能が充実しています。
また「アクションリズム解析」では、従業員の組織への関心度やアクセス傾向などのデータから、各従業員のメンタルヘルス不調につながるような気持ちの変化を早期発見し、未然防止に役立てることができます。Talknoteに無料プランはなく、選択するプランによって月額料金が変動します。
社内SNSの導入を成功させるためのポイント
社内SNSの導入を成功させるために、次の5つのポイントを意識しましょう。
- 社内SNSの導入目的を明確化する
- 機能とコストのバランスを考える
- 社内で運用ガイドラインを設ける
- 全社に浸透させるための研修を行う
- 気軽に利用できる雰囲気をつくる
社内SNSの導入目的を明確化する
まずは「社内コミュニケーションを円滑化する」「情報やノウハウを効率よく共有したい」など、社内SNSの導入目的を明確化することが大切です。社内SNSツールごとに機能が異なるため、目的にマッチするものを選ばなければ期待していた効果が得られず、社内SNSの導入に失敗してしまいます。
機能とコストのバランスを考える
機能が充実した社内SNSは便利ですが、利用料金が高額になる傾向があります。必要以上に多機能な社内SNSを導入すると、実際に使用しない機能が多くなり、コストパフォーマンスが低下することもあるでしょう。そのため、前述した導入目的を解決するために必要な機能を洗い出し、それらを備えた社内SNSを選ぶことが大切です。社内SNSの代表的な機能には、次のようなものがあります。
社内で運用ガイドラインを設ける
社内SNSを導入する前に、必ずルールやガイドラインを策定しておくことが大切です。気軽にコミュニケーションが取れることが社内SNSの魅力ですが、自由度が高すぎるとトラブルやセキュリティリスクが生じる恐れがあります。例えば、次のようなルール作りが考えられるでしょう。
- 利用できる時間帯を制限する
- プライベートでの利用は禁止する
- 投稿時はグループやメンション先を確認する
- 添付ファイルにはパスワードをかける
全社に浸透させるための研修を行う
若年層であれば当たり前のように利用しているSNSですが、ベテラン従業員には馴染めないことがあります。そのため、導入前にすべての従業員を対象に研修を行い、ツールの使い方やリテラシーに関する教育を行うことが大切です。特にセキュリティ対策については、情報漏洩が発生すると自社に大きな損害が発生するため、前述したようなルールの遵守も従業員に徹底しましょう。
気軽に利用できる雰囲気をつくる
社内SNSを導入しても、従業員が利用しなければ形骸化してしまうため、利用を促進するための取り組みが欠かせません。例えば、雑談やイベント企画などのコーナーを設けるなど、全従業員を巻き込めるような環境をつくるのがおすすめです。
若手従業員が何かを発信した際は、管理職などの上司が積極的に「いいね」「引用」「スタンプ」などでリアクションすることも大切です。「誰でも使える」だけではなく、「みんなが使いたくなる」ような社内SNSを目指す意識で臨みましょう。
社内SNSの導入には「Commune for Work」がおすすめ
社内SNSを導入することで、従業員同士のコミュニケーションを活性化させて、情報やノウハウを全社的に共有しやすくなります。ただし、適切な準備のうえで導入しなければ効果が得られないので、自社の導入目的に合う社内SNSツールを選ぶことや、事前にルールやガイドラインを策定しておくことが大切です。
社内SNSの導入を検討されている場合は、「Commune for Work」がおすすめです。Commune for Workには社内SNSとして必要な機能が網羅されており、社内コミュニケーションの活性化はもちろん、従業員エンゲージメントの向上や人材育成効果の最大化も実現可能です。この機会にぜひ、Commune for Workの導入を検討してみてください。
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