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マーケティング

VOC分析の進め方と主な手法|実行するうえでのポイント

2024/03/27

VOC分析の進め方と主な手法|実行するうえでのポイント
コミューン編集部

コミューン編集部

企業のコンタクトセンターには日々、ユーザーからの問い合わせで商品・サービスへの要望や不満などのさまざまな意見が寄せられています。また、SNSをチェックすれば、消費者が企業やブランドに対して抱いているイメージが明らかになるでしょう。こうした顧客の声を分析することで、商品・サービスの改善に活かすことができます。

本記事では、顧客の声を分析する「VOC分析」について解説します。商品開発や品質改善、顧客満足度向上の施策へ向けて、ぜひ参考にお読みください。

VOC分析の概要とメリット

はじめに、VOC分析の基礎知識と、実施するメリットを解説します。より良い商品やサービスを届けるためにも、積極的に顧客の声を取り入れましょう。

VOC分析とは

VOCは「Voice Of Customer(=顧客の声)」を意味しており、VOC分析とは、顧客の意見を収集し、商品開発や品質改善に活かすことです。アンケート調査やコミュニティツールなどさまざまな収集方法で入手した顧客の生の声を蓄積し、商品・サービスの改善につながるヒントを見出します。

VOC分析を行うメリット

VOC分析によってユーザーの意見が可視化されると、以下の4つのメリットがあります。

 

・商品の品質改善

VOC分析で入手した消費者の意見を製品に反映させると、品質改善が期待できます。従来よりも顧客ニーズを的確に捉えた商品開発が可能となるのがメリットです。

 

・PRポイントの明確化

VOC分析によって自社の強みを把握しやすくなります。ブランドの魅力を訴求してファンの獲得につなげるといった、競合他社との差別化に役立てられるでしょう。

 

・ユーザー意見の可視化

VOC分析を行うと、ユーザーの生の声が可視化されて、顧客ニーズと自社の認識のギャップを埋めやすくなります。クレームや不満を成長につなげるチャンスを得られます。

 

・顧客満足度の向上

VOC分析によって商品・サービスの改善点を発見し、PDCAサイクルを回して解消すれば、より良い顧客体験を提供できます。ロイヤルカスタマーの増加が期待できるでしょう。

VOC分析の進め方

VOC分析を進める流れをご紹介します。施策の実施後は振り返りと評価を行い、分析と改善のサイクルを繰り返しましょう。

STEP1:データ収集

初めに、VOC分析を実施する目的に合わせて、データ収集の手法を検討します。それぞれの手法の特徴を理解した上で、分析に必要なデータを集めましょう。場合によっては、一つの手法に頼るのではなく、複数のチャネルを組み合わせて偏りが少なくなるようにデータ収集を行うと効果的です。

STEP2:データの整理・分析

収集したデータを整理して集計し、分析に活用します。その際は、分析ツールを用いて作業を自動化すると効率的に進めやすくなります。例えば、大量のテキストデータから情報を抽出する「テキストマイニングツール」や、音声データをテキスト化する「音声認識ツール」などが代表的です。

STEP3:課題の抽出

分析の結果を受けて、現状の商品・サービスの課題を洗い出します。事前に仮説を立てた上で分析することで、課題を抽出する精度をさらに高めやすくなるでしょう。また、データから課題を読み解く際は、AIを搭載した分析機能を活用する分析方法もあります。専用システムを利用すると精度の高い分析が可能です。

STEP4:改善策の立案

自社の課題に対して、改善策を立案する段階です。施策を実施した後はブラッシュアップを行うことが重要となります。定期的に効果測定を行い、フィードバックの機会を設けると良いでしょう。PDCAサイクルを回して長期的に取り組み続けることで、徐々に改善を実現できます。

VOC分析の具体的な調査手法

VOC分析で用いられる調査手法をご紹介します。自社が入手すべき顧客データの種類を見極めて、効果的な方法を採用しましょう。

アンケート調査

アンケートの調査項目に沿って顧客に回答してもらう方式で、多くの企業がVOC分析に採用している手法です。アンケートを実施するには、Webサイト上で実施する方法、郵送で実施する方法、コールセンターからの架電で実施する方法などが挙げられます。匿名で回答できるアンケートの場合は、顧客がより本音で答えやすくなるでしょう。

インタビュー

顧客を会場へ集め、対話しながら質問に回答してもらう方式です。アンケート調査と比べて柔軟性が高いため、商品・サービスの使用感や顧客の率直な感想など、定性的な回答を収集したい場合に適しています。ただし、多くの手間がかかるため、基本的には1名~10名程度の少人数で実施されます。

コンタクトセンター

コンタクトセンターは、企業のカスタマーサポートを一元管理する窓口として機能しています。電話・メール・問い合わせフォームなど複数のチャネルで顧客との接点を持ち、問い合わせ対応を担っているのが特徴です。オペレーターが顧客の要望やクレームを直接聞く機会が多いことから、VOCの収集に適しています。

ソーシャルメディア

SNS上で自社に関する情報を収集することを「ソーシャルリスニング」と呼びます。ソーシャルメディア(SNS)をチェックすると、ユーザーが個人的に発信している情報を閲覧できます。ソーシャルリスニングは、ユーザーの本音や商品・サービスの具体的な利用シーン、ブランドの評判などを確認したい場合に有効です。

コミュニティツール

コミュニティツールとは、オンラインコミュニティの運営に役立つ機能が搭載されたツールです。運営するコミュニティの管理ができるのに加えて、分析機能を活用すればVOC分析にも役立てられます。コミュニティは企業と顧客の接点を生み出し、コミュニケーションを通じて顧客ニーズを把握できることから、マーケティングの分野で活用されています。

VOC分析のポイント

VOC分析を成功へ導くには、以下のポイントや注意点をを押さえることを心がけましょう。

分析する目的を明確にする

VOC分析で自社が取り組むべき課題を発見するには、事前に目的を明確にしておくことが大切です。例えば「ブランディング施策へ向けて現状のブランドイメージを把握するため」「顧客の声を反映させた新商品を開発するため」といった形で、明確な目的を設定しましょう。目的がはっきりしていると、適切な調査方法を選定しやすくなります。

収集した情報を適切に管理する

VOC分析で収集した膨大なデータを有効活用するには、そのデータの管理方法にも着目しましょう。専用ツールを利用すると、収集したデータを顧客の個人情報や購買データと紐づけて蓄積し、マーケティングに役立てられます。調査には多くの手間がかかるため、実施後は収集した情報を十分に活用できる体制を整えておくようおすすめします。

顧客の声をしっかり聞く

日頃企業のコンタクトセンターやコールセンターに寄せられる顧客からの意見もVOCに該当します。これらをデータとして蓄積することで、自社の業務を改善するために役立てられるでしょう。顧客満足度の向上を目指す施策では、貴重な顧客の声をしっかりと聞き、社内で共有し業務に反映させる仕組みがあると理想的です。

コミュニティツールでVOC分析を効率化!

ここまでVOC分析の基礎知識や進め方、調査方法、ポイントまでお伝えしました。VOCはオンラインコミュニティでも収集することが可能です。近年はマーケティング施策の一環としてコミュニティ運営に取り組む企業が多くなっています。コミュニティ内でコミュニケーションが活性化すると、顧客ニーズを把握しやすくなるのが魅力です。コミュニティツールには分析機能が搭載されているため、VOC分析でも活躍します。オンラインコミュニティで顧客の声を分析するなら、ぜひ「commune(コミューン)」にお任せください。

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