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【3分でわかる】製造業のコミュニティ解説資料
顧客との距離が遠く、声を拾いづらいという製造業での課題を解決する手段として、ユーザーと直接つながるコミュニティに取り組む企業が増えています。「顧客がどんな人かわからない」「ユーザーの本音を知って商品開発に活かしたい」「エンゲージメントを高めて購買を促したい」といったお悩みを抱える方は必読です。
株式会社プラザクリエイト
課題
活用方法
成果/これからの目標
株式会社プラザクリエイトは、「みんなの広場をつくる。」というコーポレートビジョンを掲げている企画会社です。写真サービスを扱うイメージング事業、キャリアショップを展開するモバイル事業、主に新規事業を扱うソウゾウ事業の大きく3つの部門で構成されています。私はソウゾウ事業本部のつくるんです部に所属しています。
「つくるんです®️」とは、『つくることを趣味として楽しむ』をコンセプトに生まれたDIYキットブランドです。つくるんですブランドの商品はのりやはさみなどは不要で、木のパーツを組み合わせて作るウッドパズルと、自分の手で完成させるミニチュアハウスの2種類があります。
「つくるんです®️」の商品は現在170種類ほど展開しており、シリーズ累計出荷数は190万個を突破する大人気商品です。
主担当は私を含め3名です。それ以外にコミュニティで投稿をするメンバーを含めると10名になります。全員コミュニティ専任ではなく、様々な業務を掛け持ちしています。私は自社ECオンラインモールの売上促進や広告業務、物流やCSなどを担当する傍ら、コミュニティの企画や戦略も担当しています。他のコアメンバーはデザイン担当者と、全体の方向性を決める部長です。
1つは、新規顧客の獲得だけでなく、既存のお客様の体験価値を高めてリピート率を上げていくためにファンマーケティングの必要性を感じていました。
もう1つは、つくるんですファンの方々や社員の熱量をブランドとして直接感じられる場をつくりたいという想いがありました。ファンの方々が熱狂することが長い目で見てブランドの資産になるという確信を経営陣から現場メンバーまで全員が持っていました。当社のコーポレートビジョンが「みんなの広場をつくる。」なので、コミュニティをつくるのも必然の流れだったと思います。
メルマガの配信は以前からやっていたのですが、コミュニティの方が拡散性があると思っています。メルマガは配信して終わりなことが多いですが、コミュニティは、コミュニティ内での活動が楽しければユーザーが周囲におすすめするなどの広がりがあると思います。そのような観点からもコミュニティが有効だと考えました。
サポートの手厚さが一番の決め手でした。定例ミーティングで手厚くサポートしていただけるのに加え、コミュニティについての疑問点をチャットや電話で即座に確認できるカスタマーサクセスの支援に魅力を感じました。コミュニティの立ち上げ経験がある社員はいませんでしたが、この手厚いサポートのおかげで無事に立ち上げることができました。
また、ノーコードでサイトを構築できるので、複雑なHTMLがわからない私でもサイト設計ができたのも魅力的でした。
他に、ロイヤリティ向上を目的とした自社アプリ開発も検討していたのですが、費用がSaaSツールと比べて高額だったので見送りました。
「コミュニティNo.296」、略して「296」は「つくるんです®️」ファンの方々が気軽に交流できるコミュニティです。コミュニティ内では「つくスタッフ」という、「つくるんです®️」の中の人との交流も盛んです。
会員登録は無料で、登録条件も一切ないので「つくるんです®️」を買ったことがない方も登録できます。
自由な投稿エリアの「アトリエ」では、これからつくる「つくるんです®️」のパッケージの写真や、制作途中の作品、自分でアレンジを加えた上級者の作品など、多岐にわたる投稿が集まっています。
SNSのようにタグを載せた投稿や、人気のタグから検索することができます。
「つくるんです®️」制作過程でのコツやTIPSを投稿するページ「コツコツ」では、主に上級者が気づいたTIPSを共有し、ナレッジとして溜まっていくので、初心者の方の疑問解消や制作途中の挫折防止に貢献しています。
ファンの方々に楽しんでもらったり、コミュニケーションが活発に起こる”愛される場作り”に注力してます。完成品の投稿だけではなく、制作の過程も共に楽しみながらストーリーを共有していくようなコミュニケーションがリピーター増加につながるのではないか、という仮説があったからです。
また、ファンユーザーの方々の活動の活性度を測るものとして、つくるんですアンバサダーを増やしていく取り組みも行っていきたいです。
初期はコミュニティに参加して欲しい方にメールやTwitterのDMで連絡をとりました。オンラインミーティングを複数回実施し、「こんなことをやりたいのですが、初期メンバーになってくださいますか?」ということを直接話してお願いして関係性を構築しました。
現在コミュニティでは8段階のランク制度というものを設けています。ログイン、いいね、投稿、イベント参加などのコミュニティ内の活動に応じてポイントが貯まる仕組みで、上位ランクになると会員カードやノベルティなどをゲットすることができます。初期に巻き込んだ方々が今も熱量高く活動してくださっていて、ランクの高いアンバサダーになっています。
コミュニティの流入・認知の拡大施策はメルマガで行いました。他には、オフラインイベントで配布するビラやノベルティのうちわにコミュニティのロゴやQRコードを入れました。
交流のテーマを厳密に設定するのではなく、気軽に投稿してもらえるように、なるべく自由にラフに投稿できるようにカテゴリをたくさん作ったり、「なんでも」カテゴリを設けました。
情報発信の部屋では販促の匂いが強くなりすぎないように気をつけています。コミュニティはファンの方が楽しむ場なので、売りたい気持ちが出ないように、ぐっと堪えています。
また、初期にはロゴとコミュニティ名の検討にかなり時間をかけました。コロコロ変えられるものではないので、社内アンケートも参考にしながら現在のロゴ・コミュニティ名に決定しました。
最も意外だったのは、ファン同士がとても仲が良いことです。当初メンバーが増えていくにあたり、コメント欄が荒れたらどうしようという不安があったのですが、現在まで一切そういったことは起きていません。むしろ、上級者が初心者の質問に優しく回答しているシーンが多く見られます。
「アトリエ」というトークルームではコアファンが、「つくるんです®️」歴が短いユーザーや296に登録してから日が浅いユーザーに対し、「つくるんです®️」の良さを伝えていくといった投稿が見られており、自発的に布教活動をしてくださる方が多いです。
「つくるんです®️」は大きく分けてミニチュアハウスとウッドパズルの2種類のカテゴリがありますが、今までウッドパズルにしか挑戦していなかった方から、「ミニチュアハウスの投稿を見てつくりたくなり買って来ました!」という投稿やメッセージがいくつもあってとても嬉しかったです。
次に、発信に積極的なユーザーが多いことです。コミュニティだけでなくご自身のSNSで投稿してくださっていたり、ファンの方々がいち早く自社サイトのキャンペーン内容を案内する投稿をしてくださるなど、自主的に熱量高く行動してくださっています。
さらに参加者の一体感が強力なことにも感銘を受けています。296はファン同士が集まるので、コミュニティ自体の心理的安全性が高いと感じていただけています。写真をたくさん投稿でき、オリジナルのリアクションスタンプで投稿への反応もできるので、それらがコミュニティならではの一体感を形成し、さらに投稿したくなる良い循環を生んでいるのではないかと思います。
本取り組みを通じて、コミュニティの重要性を再確認できました。具体的には、ユーザーの方々の中で、コミュニティを見て店舗やECでさらに商品を買ってくださったり、他のユーザーの投稿を見て自分が今まで挑戦していなかった商品ジャンルにトライしてみたりする方々が出てきました。
また、制作の悩みなどをコールセンターではなくコミュニティ内で解決するなど、ファンマーケティング以外の文脈以外にも様々な動きが起こり、コミュニティを始めて良かったと思っています。
オフラインでもコミュニティの存在を実感するようになったことがあります。先月につくるんです®の累計出荷数190万個突破の記念イベント、「つくるんです®大感謝祭2023~春~」を開催しました。ウッドパズル「ショットガン」を使った射的企画や、未発売商品のお披露目会、イベント限定のカプセルトイ販売等の企画を実施し、大勢の方にお越しいただきました。イベント当日にお客様から「296登録してるよ~」とお声がけいただいたり、コミュニティに投稿したイベントレポートにも「また開催してほしい」「次は大阪でも感謝祭しましょう」などのコメントをいただき、改めてファンの方の熱量を感じることができました。
コミュニティを起点としたファンマーケティングの取り組みとして、2年先までビジョンを見据えています。直近では、296のマスコットが登場します。更に、2024年末までに東京ドームなどの大きな会場でBIGなイベント「つくるんです祭」を開催したいと考えています。大きな目標を掲げているのですが、ファンの方の声に耳を傾けながら頑張っていきたいです。
全社の観点では、今後この296が社内のファンマーケティングのモデルになったら良いなと考えております。296ではコミュニティを見たユーザーが、店舗やECを訪問したり、ファン同士の交流を通じて違うジャンルの制作に挑戦してみるなど色々な動きや循環が起こっています。このような動きを社内で共有して、良いモデルケースになりたいと思っています。
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